綾野剛と松田龍平が、1月30日に新宿バルト9にて行われた映画『影裏』完成披露試写会に出席。松田はプライベートでイチゴを買った時のエピソードを披露し、綾野をはじめ、会場を笑いに包んだ。
・映画『影裏』完成披露試写会に登場した綾野剛と松田龍平、その他の写真
原作は第157回芥川賞を受賞した沼田真佑による同名小説。主人公・今野(綾野)は、転勤で移り住んだ岩手で日浅(松田)に出会う。慣れない地でただ一人心を許せる存在の日浅だったが、ある日突然姿を消してしまう。日浅を探し始めた今野は、彼の父に捜索願を出すよう頼むが、なぜか断られてしまう。そして見えてきたのは、これまで自分が見てきたのとは全く違う、彼の別の顔。ともに時を過ごし、友人だと思っていた男の本当の姿とは?
完成披露試写会にはメガホンをとった大友啓史監督も出席。綾野は『るろうに剣心』(12年)、松田は映画『ハゲタカ』(09年)と、それぞれ大友監督作品に出演経験がある。そんな2人とまた仕事をしたいと思っていたと話す監督は、自身の出身地でもある岩手県を舞台にした原作小説の、流麗な文章に惚れ込み映画化を決意。「この2人じゃなかったら本作は実現しなかった。演技のリクエストもまったく出さず、2人のドキュメンタリーを撮ろうという気持ちだった」と振り返り、実際に岩手県・盛岡市で行った撮影では、2人が冷麺ばかり食べていたことを明かした。
本作のタイトルにちなみ、「裏側は違っていたと思ったこと」について話すようお題を出された3人。大友監督は「撮影前に俳優と会うと、全然違うイメージを受ける。違う面を発見できるから、直接会って話すことが結構大事。この2人も違うイメージで撮りたかった」と監督ならではの回答。一方、松田は「ほんとにくだらないんですけど」と前置きしつつ、「この前スーパーで大きくて美味しそうなイチゴを買ったんですよ。家で皿に入れようと開けてみたら、パックの裏側はちっちゃい野イチゴくらいのサイズしか入っていなくて……ショックを受けました」と告白。「でも話の続きがあって……小さいイチゴの方が美味しかったんですよ」と付け加えた。この話を隣で聞いていた綾野は観客とともに大爆笑!自分が答える順番が回ってきても「彼がイチゴを買ってるという事実……もうその事実だけで充分なんじゃないですか?」と松田の意外な一面に、笑いを抑えられない様子だった。
この日は節分が近いということで、節分の豆まきも行われた。監督の故郷、そして映画の舞台である岩手や東北地方では、節分には落花生をまくという習慣があるそうで、3人は「届くかな?」と心配しながら客席に向かって袋入りの落花生を投げ、本作のヒットを祈願。力強く投げすぎて、観客の顔に当たってしまうというハプニングも起こった。松田は最後に「『影裏』というタイトルはどういう意味なんだろうと考えさせる、重厚な人間ドラマです。ぜひ劇場でご覧ください」と観客に呼びかけていた。
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