のん、80年代スタイリングを完璧に着こなし! 可愛らしいワンピースからトラッドなジャケット、大人っぽいドレスまで

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『私にふさわしいホテル』
(C)2012柚木麻子/新潮社 (C)2024「私にふさわしいホテル」製作委員会
『私にふさわしいホテル』
『私にふさわしいホテル』

スタイリングは堤監督が絶大な信頼を寄せるスタイリスト・中村のん

のんを主演に迎え、堤幸彦監督が柚木麻子の同名小説を映画化する『私にふさわしいホテル』。本作より、加代子(のん)が80年代の雰囲気が香るスタイリングを完璧に着こなす5つのポーズ写真を紹介する。

・のん、念願の“性格の悪い”役で新境地「これから悪い役で天下をとっていきます!」と高らかに宣言

本作は、「ランチのアッコちゃん」「BUTTER」「あいにくあんたのためじゃない」など話題作を次々と発表してきた柚木の「いちばん危険な作品」ともいえる同名小説を映画化した文壇下剋上エンタテインメント。ズタボロになっても何度でも立ち上がり、成功を己の力で引き寄せていく加代子の奮闘っぷりに、驚いて、笑えて、スカッと元気をもらえる“痛快逆転サクセスストーリー”だ。

・『私にふさわしいホテル』ポーズ写真はこちらから!

新人賞を受賞したにもかかわらず、未だ単行本も出ない不遇な新人作家・相田大樹こと中島佳代子(のん)。その原因は、大御所作家・東十条宗典(滝藤賢一)の酷評だった。文豪に愛された「山の上ホテル」に自腹で宿泊し、いつかこのホテルにふさわしい作家になりたいと夢見る加代子は、大学時代の先輩で大手出版社の編集者・遠藤道雄(田中圭)の力を借り、己の実力と奇想天外な作戦で、権威としがらみだらけの文学界をのし上がっていく——。

主人公・加代子を演じるのは『さかなのこ』(22年)で新たな魅力を発揮し、俳優、アーティストとして様々な分野で活躍するのん。共演には、田中みな実、服部樹咲、髙石あかり、橋本愛、橘ケンチ、光石研、若村麻由美など実力派&超豪華な俳優陣の面々。各々が超個性的なキャラクターを演じている。

80年代を舞台にした本作のスタイリングを手掛けたのは、堤監督から絶大な信頼を寄せられるスタイリスト・中村のん。中村は数々のCMや有名アーティストのスタイリングを手掛け、そのセンスは高い評価を得ている。中村の手掛けるスタイリングは、どれも当時の時代背景と主人公・加代子の個性に見事に調和しており、作品の世界観をさらに引き立てている。

今回は、そんな中村のんが手掛けた加代子の5つのスタイリングに注目し、その魅力や背景に込められたこだわりなどを紐解いていく。これらのスタイリングに注目することで、本作の新たな見方が発見できるだろう。

まず1枚目は加代子が”初”の新人賞を受賞した時のスタイリング。淡いピンクベージュのワンピースは、大きな白い襟が特徴的で、クラシックな中にも可愛らしさを感じる。さらに、黒のストラップシューズを組み合わせることで、全体的に清楚で上品な印象を演出しつつ、どこか初々しい新人らしさも感じるスタイリングである。

『私にふさわしいホテル』

2枚目は加代子が山の上ホテルに宿泊した時のスタイリング。80年代を彷彿とさせるトラッドな要素と落ち着いた色味が印象的だ。ブラウン系のチェック柄ジャケットを主役に、フリルのあるハイネックトップスでフェミニンさを加え、ブルーのフレアスカートが全体を軽やかにまとめている。さらに、鮮やかな赤いベレー帽がアクセントとなり、ノスタルジックな雰囲気を醸し出している。

3枚目は加代子が書店に自著を売り込みに訪れる時のスタイリング。パープルのジャケットに鮮やかな花柄のベストを組み合わせ、全体にヴィンテージ感のある雰囲気が漂う。ボトムスにはボリューム感のあるベージュのチュールスカートを取り入れ、フェミニンさと軽やかさを加えたスタイリングとなっている。レトロな要素と現代的なアレンジが絶妙に調和し、加代子の個性が現れている。

4枚目は加代子がペンネームを変え、有森樹里として新人賞を受賞した際のスタイリング。これまでの雰囲気とは一変し、ショートヘアに艶やかなブラックのアシンメトリードレスを纏い、上品さと大人っぽさが際立つ装いとなっている。足元にはブーツやストラップシューズではなくヒールを合わせており、今までとは違った雰囲気を感じるスタイリングとなっている。

5枚目は編集者・遠藤とともにスナックで飲み明かす時のスタイリング。オーバーサイズの鮮やかなグリーンのジャケットを主役に、ポップな色使いが目を引く幾何学模様のネクタイを合わせ、遊び心のあるアクセントを加えています。ヘアスタイルには細めのヘアバンドをプラスし、ナチュラルなウェーブヘアとともに、顔周りにレトロな可愛らしさをプラス。カジュアルな中にもエレガンスを感じさせる、リラックスした雰囲気が魅力のスタイリングに仕上がっている。

堤監督も「のんさんはもう完全に“加代子”でした。スタイリスト・中村のんさんの衣装を完璧に着こなして、『昭和にはこういう人が本当にいたんだろうな』と思わせることに成功している」と述べている。監督が求める世界観とスタイリングがうまく表現ができたのだろう。

『私にふさわしいホテル』は12月27日より全国公開。