原作者の原田マハと小説のモデル金城祐子も撮影に駆けつけ伊藤を激励
伊藤沙莉を主演に迎え、原田マハによる同名小説を映画化した『風のマジム』より、撮影現場取材オフィシャルレポートと場面写真を紹介する。
・伊藤沙莉、『虎に翼』の次に演じるのはラム酒作りに邁進する契約社員
・【動画】伊藤沙莉、沖縄弁での演技は初!原作者 原田マハが演技と存在感を絶賛/映画『風のマジム』囲み取材
まだ沖縄のサトウキビでラム酒が作られていなかった平成の頃、「地元沖縄のサトウキビからラム酒を作りたい」と思い立ち、社内のベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げた金城祐子をモデルに、原田マハが書き上げた「風のマジム」。この小説を映画化した本作は、平凡に生きてきた契約社員の主人公・伊波(いは)まじむが、思いつきで出した企画が勝ち残ったことで、周囲の人々を巻き込みつつも、家族に支えられて夢を実現するという、主人公の成長と関わる人々の真心の物語だ。
伊波まじむ(伊藤)は、那覇で豆腐店を営む祖母カマルと母サヨ子と暮らしながら、通信会社・琉球アイコムの契約社員として働いている。いつも祖母と一緒に通うバーで、ラム酒の魅力に取り憑かれたまじむは、その原料がサトウキビだと知る。折しも社内ベンチャーコンクールが開催され、まじむは、南大東島産のサトウキビからラム酒を作る企画で応募するが、それはやがて家族、会社、島民をも巻き込む一大プロジェクトへと発展していく。
伊波まじむ役は、社会現象を起こしたNHK連続テレビ小説『虎に翼』で主人公の佐田寅子を熱演した伊藤沙莉。監督を務めるのは、本作が映画初監督ながら、広告やショートフィルムで非凡な才能を発揮し続け常に新たなチャレンジを試みる芳賀薫。
本作は12月16日に沖縄県糸満市にて撮影最終日を迎えたが、沖縄撮影も大詰めの中、原作者の原田マハと小説のモデルとなった金城祐子が、現場を訪れ、主演を務める伊藤沙莉を激励した。
撮影の合間にメインの撮影場所のひとつでもある豆腐店ロケーションを背景に囲み取材を受けた3人。主人公を演じる伊藤は、演じたまじむとはどんな人物か問われると「とてもまっすぐな女性。夢が見つかるまで、夢を自覚するまでのひとつひとつの過程で巻き起こる出会いや気づきを大切にできる魅力的な女性です!」と、向かい風をうけながらも夢に向かって奔走するまじむの役柄を語った。
原作者の原田は昨日撮影現場を訪問し伊藤を見た際に「あ、本物のまじむがいる!」と思えたと伊藤の演技、存在感を絶賛。モデルとなった金城は今回の映画化に関して問われると、「原田さんが小説にしてくださり、そして今回映画になり、まさか伊藤沙莉さんに演じていただけることがいまだに信じられず、周囲には騙されているのではと言われます(笑)」と話し、伊藤らの笑いを誘った。
撮影を見た2人は、「まじむの悩みや葛藤、走り回る姿が過去の金城さんを見ているようだった」と改めて伊藤の演技を絶賛。沖縄弁での演技は初だという伊藤は、「感情の乗せ方が難しかったが、音がやさしくて心地よい音でとっても好きな言葉です。方言での演技は難しく自分の中での戦いがありますが、方言指導の方と相談しながら柔らかくつくっていけました」と語った。また、沖縄滞在中の思い出を問われた際は、今回の滞在中ステーキを4回食べたと告白。「沖縄の方は締めでステーキを食べると聞いたので」と笑顔で語った。
原田は久しぶりに訪れた沖縄の印象を問われると、「執筆前の取材時、金城さんの案内で南大東島に行ったときのサトウキビ畑のざわわという音が印象的で忘れられないです。沖縄の地にくると風を感じると同時に、人々がその風を起こしているんだと思えます」と沖縄の印象を振り返った。
最後に伊藤は、「本作は風を感じる映画、シーンを重ねるごとにこの作品のあたたかさを感じて、作品への愛情が日々増しています。そう思えることがまた嬉しいです。何かに挑戦しようとしている人たち、あたたかい気持ちになりたい人にぜひ見ていただきたいです」と締めくくった。
『風のマジム』は2025年夏全国公開。
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