サンローランの新境地 映画部門が放つ本格作品がオスカー賞レース大本命に!麻薬王のその後描く

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『Emilia Perez(原題)』
『Emilia Perez(原題)』

トランス女性初の女優賞受賞なるか?『Emilia Perez』ショートリスト入り

本年度カンヌ国際映画祭において女優賞・審査員賞をW受賞し、第82回ゴールデングローブ賞でも作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、監督賞、主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)ほか最多8部門10ノミネートを果たした映画『Emilia Perez(原題)』が、第97回アカデミー賞作曲賞、歌曲賞、国際長編映画賞ほか5部門でショートリスト入りした。

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本作の製作を務めるのは、フランスのラグジュアリーブランド、サンローランより誕生した映画制作部門サンローラン プロダクション。クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロがサンローランのために構想し、ラグジュアリーブランドとして初めて本格的な映画制作を行うことを発表した本部門は、ウォン・カーウァイやペドロ・アルモドバル、ジャン=リュック・ゴダールなど世界を代表する巨匠監督とのタッグによる作品を次々と贈り出した注目の映画制作会社として知られている。そして、満を持しての長編第1作目となる本作で大躍進を遂げた。

弁護士リタは、メキシコの麻薬カルテルのボス、マニタスから「女性としての新たな人生を用意してほしい」という極秘の依頼を受ける。リタの完璧な計画により、マニタスは姿を消すことに成功。数年後、イギリスで新たな人生を歩むリタの前に現れたのは、新しい存在として生きるエミリア・ペレスだった…。過去と現在、罪と救済、愛と憎しみが交錯する中、彼女たちの人生が再び動き出す——。

出演は、今年のカンヌ国際映画祭で女優賞をアンサンブル受賞したゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス。監督と脚本を手掛けたのは『ディーパンの闘い』(15年)でカンヌ映画祭パルムドール、『ゴールデン・リバー』(18年)でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞するなど世界で高く評価されているフランスの名匠ジャック・オーディアール。72歳のベテラン監督とは思えない瑞々しい感性で新境地を切り開いた本作では、世界各国の映画祭で大きな称賛を得て、早くも「アカデミー賞有力!」との声が上がる中での選出となった。

ゴールデングローブ賞での最多ノミネート、同じくアカデミー賞前哨戦として重要な位置につける北米の放送映画批評家協会が選ぶクリティクス・チョイス・アワードでは、作品賞、監督賞、主演女優賞など主要部門を含む10の部門でノミネート、そして今回の選出と、今後の行方に熱視線が注がれている。

現地時間25年1月17日には、いよいよ主要部門を含むアカデミー賞ノミネート作品が発表予定。特にカンヌ国際映画祭において、トランスジェンダー女性として初めて女優賞を受賞したカルラ・ソフィア・ガスコンは、アカデミー賞でも史上初の女優賞受賞となるか、期待が高まっている。