名優の血を引く14歳・原田琥之佑初主演作がベルリン映画祭正式出品の快挙、至福の人生賛歌に高い評価

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原田琥之佑
(C)2025 映画「海辺へ行く道」製作委員会
原田琥之佑

寡作のカリスマ監督、横浜聡子が傑作漫画を映画化

横浜聡子監督の『海辺へ行く道』が、2月13日から開幕する第75回ベルリン国際映画祭のジェネレーション部門へ正式招待されることが決定した。主演は原田琥之佑(はらだこうのすけ)。名優・原田芳雄の孫であり、約800人のオーディションを経て主演を勝ち抜いた14歳の注目株だ。

原田琥之佑インタビュー「おじいちゃん(原田芳雄)の映画の真似をしていた」

原田は、2022年公開の映画『サバカン SABAKAN』で映画デビュー。以後、NHKドラマ『軍港の子 〜よこすかクリーニング1946〜』や『天狗の台所』など良質な作品に出演し、着実に成長。初の長編主演映画がベルリン国際映画祭に招待されるという快挙を成し遂げた。

[動画]原田琥之佑×貫地谷しほりインタビュー/映画『サバカン SABAKAN』

一方、横浜は約18年のキャリアながら4本の長編映画しか撮っていない寡作が故に新作を待ち焦がれる映画ファンを多数抱える気鋭監督。映画『海辺へ行く道』 『ジャーマン+雨』『ウルトラミラクルラブストーリー』『俳優 亀岡拓次』『いとみち』で、その度ごとに話題を巻き起こして来た。今回は、自身初のベルリン国際映画祭となる。

「ジェネレーション部門」は1978年に設立。子どもを題材に扱った作品が選ばれる部門だ。本作はジェネレーション部門の中でも4歳以上が対象となる「ジェネレーションKプラス」コンペティション部門に選出、11人の子ども審査員によって最優秀賞(クリスタルベア賞)が選ばれる。今回、部門ディレクターからは以下の評文と共に招待の連絡が届いた。

原田琥之佑

「島を散歩するように、素晴らしいキャラクター・映像・物語が隅々にまで行き渡り、出会いと別れを繰り返していく。約2時間半の至福の魔法のような映画は、人生にとって芸術とは何かを深く考える機会を与えてくれました」

横浜が挑んだのは、愛して止まない傑作漫画の映画化。原作は、知る人ぞ知る漫画家・三好銀の最高傑作と名高い「海辺へ行く道」シリーズ。誰もが予想しなかったまさかの初映画化となった。

物語は、アーティスト移住支援をうたう、とある海辺の街が舞台。のんきに暮らす14歳の美術部員・奏介(原田琥之佑)とその仲間たちは、夏休みにもかかわらず演劇部に依頼された絵を描いたり新聞部の取材を手伝ったりと毎日忙しい。街には何やらあやしげな“アーティスト”たちがウロウロ。そんな中、奏介たちにちょっと不思議な依頼が次々に飛び込んでくる。自由奔放な子どもたちと、秘密と嘘にまみれた大人たち。果てなき想像力と生命力が乱反射する海辺で、すべての登場人物が愛おしく、優しさとユーモアに満ちた、ちょっとおかしな人生讃歌だ。

ベルリン国際映画祭への正式招待を受け、横浜監督と主演の原田から喜びのコメントが寄せられた。

【監督・横浜聡子コメント】
「海辺へ行く道」原作者の三好銀さんに深く感謝申し上げます。素晴らしいスタッフ、俳優の一歩一歩の積み重ねが形になり、こうしてベルリン国際映画祭に届いたことがとにかく嬉しいです。そしてジェネレーション部門という、子どもたちに開かれた部門に招待いただいこと、とても感動しています。私にとっても初めてのベルリン、現地の皆さんに、子どもたちに、この映画をどう感じてもらえるのか。もうすぐ始まる未知の世界、存分に楽しみたいです。

【主演・原田琥之佑コメント】
ベルリン国際映画祭に、超絶大好きなチームで創った「海辺へ行く道」が選ばれるなんて夢にも思いませんでした。きっとこの嬉しいお知らせを聞いたら奏介は「うぉ〜」って喜ぶと思います。
僕の愛すべき個性の強い登場人物たち、島で撮れた日本の夏、それら全部が世界中の方々に届けられるなんてとても光栄です。
日本での公開も待ちきれない!!!「海辺へ行く道」が世界中に愛される作品になりますように。

『海辺へ行く道』(英題:Seaside Serendipity)は2025年晩夏公開予定。