ブラッド・ピット騙るロマンス詐欺が発覚フランス人女性が1億円以上を騙し取られる

#ブラッド・ピット #ロマンス詐欺 2025.01.18

SNSに届いたのはブラッド・ピットの母親を名乗る女性からのメッセージで…

著名人の名を騙るSNSアカウントによるロマンス詐欺は後を絶たないが、今度はフランスでブラッド・ピットの名前と写真を使った詐欺が発生、被害者の女性が1億円以上（83万ユーロ）を騙し取られたことが発覚した。

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被害に遭ったのはフランス在住のインテリア・デザイナーのアンヌさん。53歳の彼女は2023年2月にインスタグラムのアカウントを初めて作成した。夫や娘とのスキー旅行の写真を投稿するために作ったが、そこにブラッド・ピットの母親を名乗る女性からコンタクトがあった。さらに翌日にはピット本人を名乗る人物から「私の息子に必要なのはあなたのような女性」というメッセージが届き、母親からアンヌさんについて聞いたと告げられた。半信半疑ながら、次々に送られてくる愛のメッセージやピットと思われる人物が病院のベッドに横たわる写真や動画などから次第に相手をピット本人だと思うようになり、1年以上もの間、連絡を取り続けるうちに結婚を申し込まれ、当時の夫と離婚。財産分与で得た77万5000ユーロ（約１億2000万円）を含む83万ユーロを騙し取られた。

ピットを名乗る人物は腎臓がんを患っているとして、入院治療中の画像も送っていたが、AI生成などによる偽物であることは明らか。だが、アンヌさんは、アンジェリーナ・ジョリーとの離婚で銀行口座が凍結されているという言葉を信じて、手術代として高額を支払ってしまった。

やがてアンヌさんは、本物のブラッド・ピットがイネス・デ・ラモンと交際中という記事を見つけて疑念を抱いたが、この時も偽者は交際を否定するニュース風の動画をAI生成して彼女に送り、信じ込ませた。だが、その後もピットとデ・ラモンの交際報道が続いたことからアンヌさんはついに自分が騙されていることに気づいたという。彼女はその後3度自殺未遂をし、重度のうつ病に特化した病院に入院していたという。

アンヌさんは1月12日（現地時間）にフランスのTF1の番組「Sept à huit」に出演して自らの経験を語った。ロマンス詐欺に警鐘を鳴らす目的だったが、放送後はSNS上に彼女を嘲笑するような投稿が溢れ返り、TF1はアンヌさんが出演した映像をネット上から削除した。

SNS上に公式アカウントを持たないピットの広報担当は報道を受けて、アメリカの「Entertainment Weekly」誌に「詐欺師がファンの著名人への強いつながりを利用するのはひどいことです。しかし、これは俳優たちからの一方的なオンライン活動、特にSNSに存在しない俳優たちによるものには反応しないように、という重要な注意喚起です」と語っている。

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