1984年10月10日生まれ。5歳からファッションモデルとして活躍し、映画『死国』で女優デビュー。『バトル・ロワイアル』での演技がクエンティン・タランティーノの目に留まり『キル・ビル Vol.1』に出演する。2010年からは椎名林檎などをプロデューサーに迎え歌手としても活動を行っている。
全世界で600万本を売り上げた海外の大人気RPGゲーム「ドラゴンエイジ」の世界観をCGアニメーションで映画化した『ドラゴンエイジ −ブラッドメイジの聖戦−』。この作品でヒロインのカサンドラの声を演じているのが、栗山千明だ。
本作は巨大な陰謀に気づいた騎士カサンドラが、魔法使いガリアン(谷原章介)と共に、邪悪な魔法使いとの戦いを展開する、原作ゲームの持ち味である激しいアクションとバイオレンスが満載の作品。
長編アニメーションで初の主演に挑戦した栗山に、出演の経緯から、普段の俳優業とは違った声優としての苦労、作品の見どころなどを語ってもらった。
栗山:私は、声優さんのお仕事をあまりしたこともないし、自分の声をそんなに特徴的だとも思ったことがないので、主演として起用されて正直驚きました。でも、映像を見たときにアニメーションという枠を超えて洋画のような映像だったので、だからこそ役者としての私にお話をいただいたのかなと納得しました。
栗山:こんな芯の強い女性を担当させていただき、光栄に思いました。キャラクター性はつかみやすかったですね。自分のプランもすぐ明確に出て、悩むことはありませんでした。ただ、声優としての経験に自信がなかったので主演としてちゃんとつとまるのかという不安はありました。
栗山:映像と台本を事前にもらっていたので、秒数を書き込むなどの基本的なことはしました。そして、私がアフレコをするのが一番初めで、ほかのキャラクターのセリフはまだ英語のままだったので、タイミングを合わせる為にも細かく秒数は記入しました。あとは、この『ドラゴンエイジ』の世界の用語を自然に発せられるように練習しましたね。
栗山:ものすごく緊張しました! 私、すごく緊張しやすいんですよ。常に「緊張します!」と言ってスタジオに入っていきました(笑)。というのも、カサンドラという役のイメージが、曽利監督のイメージと一致しているのか不安だったんです。でも、1日目に曽利監督とイメージを確認出来たので、2日目に収録したアクションシーンはすごく楽しく出来ました! 1日目で自分の軸が出来たので良かったです。
栗山:どんな方かとドキドキしながらお会いしたんですけど、穏やかですごく良い意味でフラットに演出をしていただける方でした。やはりアニメーションと実写の両方を監督されているからだと思うのですが、指示がすごく明確でわかりやすかったです。技術的な指示だけではなく、キャラクターの心の動きを明確に説明していただけました。現場の雰囲気もすごく良くて、変にかしこまらずに出来て良かったです。
栗山:谷原さんはすごく男前なのに、あんなに三枚目のキャラクターが出来るというのは表現力の技術があるからこそだと思います。カサンドラのふてぶてしさと対照的で、バランスの良い2人になったなと思います(笑)。GACKTさんの声も、本当にナイトコマンダーの声になっていて、GACKTさんだと言われないと分からないくらい、キャラクターのイメージにぴったりだなと思いました。普段からアーティストとして声のお仕事をしているだけあって、そういう技術がしっかりしていてすごいなと思いました。
栗山:見ていてあっという間でした! ストーリーは事前に知っているのにハラハラドキドキしましたね。初見で見る方はすごく楽しめると思います。あと、アクションシーンが毎回カッコ良かったですね。カサンドラが壁を走るシーンとか、それぞれのシーンに見どころがあるからこそ、中だるみせずに見ることが出来たのかなと思います。
栗山:実際の世界とかけ離れた世界とは言え、人間たちは同じじゃないですか? 権力争いをしたり、大事な人が亡くなってしまったときの悲しみとか。このストーリーは人間として共感が出来るし、すごくリアルだと思います。リアルな人間を描いているのに、その世界観はブラックファンタジーを描いていて、それが良いバランスで構成されている作品だと思います。
栗山:映像美はもちろん、アクションシーンやストーリーを見ることで、この作品のテーマ性を感じていただけると思います。『ドラゴンエイジ』という作品を色んな角度から楽しんでいただければと思っています。
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