1993年5月19日生まれ。幼少時よりCMに出演し、99年にテレビドラマ『グッドニュース』でドラマデビュー。以降、人気子役としてキャリアを積み、04年に映画『お父さんのバックドロップ』に出演し好評を得る。05年には『妖怪大戦争』の主演で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。近年では、テレビドラマ『心の糸』(10年)、『高校生レストラン』(11年)、映画『SPEC〜天〜』(12年)などに出演。また、劇場版アニメーションの『サマーウォーズ』(09年)や『借りぐらしのアリエッティ』(10年)などでは声優としても活躍している。
学校一の人気者であるバレーボール部のキャプテン桐島が部活をやめる!? そんな噂が飛び交う高校を舞台に、翻弄される生徒たちの姿を描いた『桐島、部活やめるってよ』は、第22回小説すばる新人賞を受賞した朝井リョウによる同名小説の映画化だ。帰宅部男子や女子グループ、文化部の面々など、立場が異なるキャラクターの視点からひとつの出来事を追い、学校内での上下関係や思春期ならではの人間関係を描き出している。
面白いのは、噂の中心人物である桐島は不在で、主演の神木隆之介は、桐島には1番遠い存在のクラスでも地味な“映画部の前田”役であるということ。ゾンビ映画を撮ることに情熱を傾け、桐島騒動とは無縁の校内の“下”グループにいる前田役を演じた神木に、作品への思いや撮影中のエピソードを聞いた。
神木:まず違うところは、前田より自己主張があるということ。あんなにおとなしくないです。共通するところは、こだわりを持っているところですかね。前田は自分の作りたい映画を先生になんと言われようと撮るという揺るぎない目標や覚悟がありますが、そこに共感できました。
神木:『紅の豚』や『時をかける少女』が好きで、小さい頃は何度も見ました。この監督が好きというこだわりはなくて、作品で選んでしまいますし、この作品のシーンがどうのこうのということもないのですが、好きなものはとことん好きになりますね。
神木:苦手です(笑)。役作りのために、監督からゾンビ映画を10本くらい渡されて見たのですが、すごく大変でした。役作りのなかで1番大変だったかもしれない(笑)。見た作品のなかでも、やはりロメロが衝撃的でした。映画っぽくない作りで、現実のような恐怖感がありますね。この映画のなかで、映画部顧問の先生が「君たちにとって、ゾンビって近いの? 近くないよね?」って前田たちに言うシーンがあるのですが、その発言は合っていると思います。たしかに近くないけれど、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』なんかは、それが隣で起きているかのような映画だったのですごく怖かったです。
神木:そうですね。落合(モトキ)くんが演じた竜汰。僕自身が竜汰に近い性格で、人を巻き込んでいくようなところがあるんです。今回、前田役を演じたからこそ、今度は竜汰みたいな役も演じてみたいな、と思いました。
神木:メガネを(指で)あげるしぐさは、目に付くものですよね。だから、「いざとなったらあげてくれ」と指示されました。あのメガネがずれてくるので、何度もあげていたのですが、アクセントになってしまうということで、あげる回数を減らしました。
神木:それぞれの役と向き合うことですかね。この作品の直前には『11人もいる!』をやっていたのですが、正反対なキャラクターでも、それぞれ同じ人ではないから、向き合っていく作業というのはどの作品でも僕はやっています。自分で演じてみて、こういう考え方をする人なのかな、とか。そこから、それぞれの役の動き方が違ってきたりします。
神木:1番嬉しいのは、「見て楽しかったよ」とか、「その役にしか見えなかった」と言ってもらえることですね。
神木:1ヵ月前からリハーサルを重ねてきて、みんな切磋琢磨して、現場にいました。菊池(桐島の親友)役の東出(昌大)くんとふたりのシーンは、撮影後もお互い興奮さめやらぬ感じで。あの演技はどうだったとか話し合ったりして、ものすごく楽しかったです。
神木:アドバイスなんてとんでもないです、教えてもらうことばかりでした。東出くんだけではないですが、みんな新鮮な気持ちでぶつかってきてくれるので、自分も全力でぶつかっていかないと、という思いはありました。
神木:はい。演者さん側ではなく違う視点からものをつくるというのは素敵だな、と思いました。
神木:自分が出演した映画を見て、初めて放心状態になりました。現場では自分が映っているところをあまりチェックしていなかったんです。だから、自分がどういうお芝居をしていてどんな作品にになっているのか想像がついていなかったので、素直な気持ちで見ました。
僕が受け取ったのは、僕が高校生活でも感じたような、「なにをやってるんだろう、どこに向かって走っているんだろう」という気持ちです。それは撮影とか現場とかではなく、実際の僕の高校生活で経験したことなのですが、「人間的に成長しているのかな」「何かを得ているのかな」とか思いつつも逃げている自分にも気づいていて、そういう行き場のないモヤモヤした気持ちに共感しました。試写を見たときは高校を卒業していて、これから社会人としてしっかりしなくてはと思い始めたときだったので、学生生活では逃げていたことに向き合っていこうと再確認させられました。
神木:そうですね。僕は、(清水くるみが演じた)実果ですかね。実果はバトミントン部で普通に取り組んでいますが、(同じ部の)かすみに対して抱いているコンプレックスというか壁というか、そういうのにぶちあたっている姿は応援したくなりますね。
神木:本当ですか?(笑)
神木:音楽を聞きながら、ふらっと写真を撮りに行ったりしますね。最近は、海に行きました。海はいつ見ても寛大な気持ちになりますね。素晴らしい力ですよ。癒されました。音楽を聞きながら撮っています!
(text&photo=秋山恵子)
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