1947年7月30日生まれ、オーストリア出身。ボディービルダーとして活躍後、渡米。その後、俳優に転身し『SF超人ヘラクレス』(70年)で映画デビュー。ジェームズ・キャメロン監督の大ヒットSF『ターミネーター』(84年)で注目を集め一躍スター俳優に。続編の『ターミネーター2』(91年)、『ターミネーター3』(03年)にも出演。その他、コメディ映画『ツインズ』(88年)や『シックス・デイ』(00年)、『コラテラル・ダメージ』(02年)など数多くの作品に出演するが、03年にカリフォルニア州知事選挙に出馬し当選、11年まで州知事をつとめた。
シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガー──30年以上に渡ってアクション映画のトップに君臨し続ける2人が初の本格共演を果たしたのが、現在公開中の『大脱出』だ。
司法機関からの信頼も厚いセキュリティコンサルタント。身分を偽り犯罪者として監獄に入り、そこから脱獄して構造上の弱点を指摘する“脱獄のプロ”が、とある罠にかかって閉じ込められたのは、“墓場”の異名を持つ海の上の要塞監獄だった──。
本作でシュワルツェネッガーが演じるのは、“墓場”の囚人たちの上に君臨するボス・ロットマイヤー。2011年にカリフォルニア州知事を退任しアクション俳優として本格復帰したシュワルツェネッガーに、映画について、そしてスタローンとの共演について語ってもらった。
シュワルツェネッガー:この映画にはドラマチックなシーンがたくさんある。さらに、昔ながらのアクションシーンやファイトシーンもある。だから万人向けの映画なんだ。
シュワルツェネッガー:僕たちが共演して対立も格闘もないのでは、観客が失望するだろう? だからスライ(スタローンの愛称)は僕たちでファイトシーンをやるべきだと提案したんだ。そのシーンの撮影にはかなり力が入ったよ。僕は多くのファイトシーンをやってきたが、これが僕のカムバックみたいなものだからね!
シュワルツェネッガー:ファンは、ついに求めてきたものをスクリーンで目撃する事になるだろう。これは僕たちの共演作として完璧な映画だ。ユニークな物語で、アクション映画というだけでなく、スライが、彼の演技力やこれまで見せたことのない側面を見せる素晴らしいシーンもある。
スライと僕は何年も一緒に映画をやろうとしてきた。ただ、いい作品がなかった。僕たちをワクワクさせてくれる脚本に巡り合えなかったんだ。マイルズ・チャップマンがこの脚本を書き、スライに主演してほしいと話した。そこでスライは読んでみて、アーノルドが参加したら素晴らしいだろうと言ったんだ。それで僕に話が来た。そういう成り行きだよ。
撮影期間中は本当に素晴らしい時を過ごしたよ。やっと、最初から最後まで1本の映画で共演できた。『エクスペンダブルズ』シリーズで一緒に仕事をしたし、楽しかったけれど、この作品は僕たちにとって理想的なシチュエーションだった。映画を通して共演できたからね。
シュワルツェネッガー:もしかすると、こういう刑務所がどこかに存在するかもしれない。これは国営の刑務所じゃない。世界中から、テロリスト、殺人犯、最悪の犯罪者がこの刑務所に収監されているんだ。食べるときも、浴室でも、歯磨き中も、ベッドに横たわり眠るときも、目覚めたときも、何をしようと24時間監視されている。プライバシーなど一切ない。この刑務所の監房はガラスでできているからだ。天井も床も壁もドアも全てガラス製。だから囚人は常に見られ、隠れることも、ごまかすことも、何もできないのさ。
そして、この刑務所を脱獄した者はいない。常に見られているのだから脱獄できないのは当然だ。背後にはいつも看守がいる。知事として活動していた頃に実際の刑務所を見てきたが、現実では常にスタッフが不足し、最も危険な犯罪者にも、看守が足りていないんだ。この映画では過剰なほどの看守が配置されているから、逃げることは不可能なんだよ。
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