1981年9月14日生まれ。東京都出身。ハウス食品「咖哩(カリー)工房」CMで「具が大きい」のフレーズで一躍注目を集める。映画『REX 恐竜物語』(93年)主演でスクリーンデビューを果たすと、94年にはドラマ「家なき子」の相沢すず役で大ブレイク。その後も映画・テレビで数々の作品に出演。本作では、女郎・朝霧役でヌードを披露し新境地を切り開いた。
女優生活30周年を迎えた安達祐実が「新たなるスタート」と位置づけた映画『花宵道中』。「自らのイメージを壊したい」という覚悟を物語るように、劇中、安達は激しい濡れ場と共に、女郎として生きる女の情念を見事に演じきった。
公開から半年。作品に出演したことにより、大きな手応えを感じているという安達に、改めて本作を振り返ってもらうと同時に、今後の女優人生や入籍秘話などを聞いた。
安達:「この作品をやるぞ!」って決心したときに「大きな意味を持てばいいな」と思っていたのですが、実際そうなってきているなという実感が増していますね。
安達:公開されて、色々な方の反応を見たり聞いたりしたのですが、私が自分で想像していたよりも良い反応が多かったんです。もちろん理想的な反応じゃないこともありますが、それ自体もしっかりと受け入れることが出来ています。また俳優としてのキャリアと言う意味でも、これからの役者人生の方向を変えてくれた作品になったと思っています。
安達:今まで抱いてくれていた安達祐実というイメージを壊したいという思いがあったのですが、実際壊れたときにどうなるのかは分からなかったので、そこに踏み込んでいく怖さはすごく感じていました。あとは、作品全体をどう見てくれるのかという反応も怖かったですね。私がヌードになったということに対しては、ある程度想定できたのですが、映画自体を楽しんでもらえるか、受け入れてもらえるのかという不安はありました。
──―実際は、安達さん自身にも、そして作品にも好評価が多かったと思います。そして本作公開後の安達さんを見ていると、すごく明るく楽しくお仕事をされている印象を受けますが、この映画を経験してご自身で変わったなという部分はありますか?
安達:怖いものがなくなったということはあるかもしれません。今まで何となく守りに入っていたことが取っ払われてなくなった。私自身、本来はオープンな性格なので、それがメディアを通じても出せるようになりました。すべてを壊したので、逆にまっさらな状態で色々なものを守りやすくもなりました。
安達:『花宵道中』以降、特に気持ちがとても充実しています。小さい頃から女優という仕事をしてきましたが、これまでは人に決められたことをやって来たという印象だったのです。でも『花宵道中』は自らの意志で決めました。この年になってやっと自分の足で歩いているなという実感が、気持ちの充実につながっているんだと思います。
安達:何となく(映画の公開と入籍の)タイミングが重なりそうだなというのは予想していたんです(笑)。ただ映画公開が、他の出来事に濁(にご)されるのは嫌だなという思いがあったので、映画の公開を待とうとは決めていたのです。『花宵道中』を撮影している時点では、まだはっきり結婚するということが決まっていたわけではなく、これから人生が変化していくかも……というぐらいだったんです。公私共に新たなスタートが切れたというのはタイミング的に良かったと思っています。
安達:具体的に言うと、再婚するまでは親戚に頼ったり、人の助けを大いに借りながら娘を育てていたので、母親として申し訳なさがあったんですね。だから結婚して、精神的にも物理的にも側で支えてくれる人が出来たというのは、子育てをする上でも本当に良かったと思っています。今は母親であると自信を持って言えますし、それはとても大きなことだと思います。
安達:確かにそういう部分の葛藤はありました。特に撮影時や、公開が近づくにつれ、露出が多くなりますし目にする機会も増えてくると、周囲に何か言われるかもしれないというのは気にしましたね。でもこうして作品が出来上り、決して悪い方向に行かなかったという実感があるので、もちろん娘が大きくなってからですが、堂々と(『花宵道中』を)見せられるだろうし、私がこの作品にかけた思いも理解してくれる日が来るんだろうなって思っています。
安達:女優として生きていくためには、今何をすべきかということをずっと考えてきましたが、どうしてもうまくいかない時期もありました。でも、この作品をきっかけに、自分が思う方向に進んで行っているなという実感が持てるようになりました。またDVDとBlu-rayが発売されることになり、改めて『花宵道中』のメイキングを見直したのですが、撮影風景に映っている自分を見て「私は『花宵道中』を撮影している自分が好きだな」って思ったんです。真剣にまっすぐに役に取り組むことの大事さ──。今後も、そういう自分でいられると信じて頑張れると思います。
安達:この作品は純愛を描いた映画なので、人を愛することや、命を懸けてもいいと思えるぐらいの相手に出会える喜びなどに共感してもらえたらと思います。また私がヌードになったということだけではなく、お芝居の部分でも自分なりに挑戦したことがたくさんある映画なので、新しい安達祐実を見ていただければと思います。
(text:磯部正和/photo:中村好伸)
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