1995年3月4日生まれ。フランスのオーヴェルニュ出身。フランスのサヴォワにある国立聾学校の寄宿制で、バカロレア(大学入学資格)を取得。本作のジャン=ピエール・アメリス監督の強い希望で大抜擢され映画デビュー。
『奇跡のひと マリーとマルグリット』アリアーナ・リヴォアール インタビュー
三重苦の少女を熱演した聾唖の女優。鮮烈デビューした新星を直撃!
19世紀末のフランス。目も見えず、耳も聞こえない少女。教育を一切受けず、野生児のようだった彼女が、1人の修道女との出会いによって大きく成長していく様子を描いた『奇跡のひと マリーとマルグリット』。実話をもとにした本作は、人間の可能性、そして心の豊かさについて訴えかける感動作だ。
フランス版ヘレン・ケラーとも言うべき三重苦を背負ったヒロイン、マリー・ウルタンを演じたのは、本作でデビューした新星アリアーナ・リヴォアール。彼女自身も耳が聞こえないというハンディキャップを持ちながらも、デビュー作とは思えない演技力で見る者を魅了する。
マリーを彷彿とさせる意志の強さを持ち、感情表現豊かなリヴォアールに、映画について、そして私生活について語ってもらった。
リヴォアール:学校にオーディションの告知が張り出されていたのですが、書き方が悪くて、こんなに重要な役だと思わなかったんです。でも監督から「会おう」という連絡をもらい、役の重要性を知ることができました。
リヴォアール:演技未経験の私にこんな重要な役をオファーしてくれたので、すぐに快諾しました。
リヴォアール:三重苦の人たちが通う学校に行ったりしました。みんな重いハンディキャップを持ちながらも生き生きしていて、私の知っている聾唖の人たちにも通じるものがありましたね。彼らにインスパイアされた部分もあるし、手話通訳の人の協力を得ながら役作りしていきました。
リヴォアール:はい。生まれつきです。
リヴォアール:家族は両親と妹、弟がいます。
両親は健常者で、手話を通じてコミュニケーションをとってくれました。
リヴォアール:もちろんあります。聾唖であることで、常に苦労はつきものでした。例えば、両親が2人で話しているときなどに会話に入れず、寂しい思いをしたこともあります。両親は「ちょっと待って、後で説明するから」と言ってくれましたが……。でも、こういうことは聾唖の人間なら誰もがぶちあたることだと、後で知りました。
リヴォアール:……説明するのはとても難しいですね。
リヴォアール:両親は、私が演技するのが信じられなかったみたいです。
リヴォアール:何も言わなかったですね……。
リヴォアール:妹はすごく応援してくれました。弟はまだ10歳なので、状況を理解できないみたいです。
リヴォアール:撮影を通じて、自分のなかの才能が開花したように思います。周囲の見方も変わりましたし、それに応えなければいけないと思うようになりました。責任感も生まれましたね。
リヴォアール:快活で、とってもアクティブで、闘う女です(笑)。ロマンティックな部分もありますし、感情表現も豊かだと思います。
リヴォアール:フランスの話ですが、医療関係者の多くに聾唖者への偏見があるので、それを正さなければならないと思っています。フランスでは聾唖ということが分かると、幼い時点で補綴(ほてつ)器具を体の中に埋入されることが多いのですが、そういった器具に頼るよりも、手話をきちんと学んでいくことで一人前になれると私は考えます。でもこういう主張はフランスではあまり聞き入れてもらえず、補綴器具埋入の医療解決が良しとされています。
このマリー・ウルタンの物語は、補綴器具に頼らずに人生を歩んでいくことが可能であるということを示しています。私が言いたいのは、聾唖だからといって友人ができないわけではなく、色々な情報にアクセスすることができるんです。聾唖というだけで心配してくださる必要はなく、(手話を使って)ちゃんとコミュニケーションもとれるということを、この映画は教えてくれていると思います。
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