『3月のライオン』清原果耶インタビュー

15歳、朝ドラで女優デビューの超絶美少女が演技の難しさ吐露!

#清原果耶

オーディションは記憶が飛んでしまったくらい緊張!

アニメ化もした羽海野チカの人気漫画を基に、高校生のプロ棋士・桐山零のヒリつくような棋士たちとの戦いや、ひょんなことから出会った川本家3姉妹との交流を通して成長していく姿を描く『3月のライオン』。大友啓史監督がメガホンを取り、神木隆之介、有村架純、倉科カナ、染谷将太、佐々木蔵之介、加瀬亮、伊藤英明などそうそうたる出演者の中で、桐山を温かく支える川本家3姉妹の次女・ひなたを明るく演じたのが清原だ。

2015年に女優デビューを果たしたばかりの新人ながら、NHK連続テレビ小説『あさが来た』やドラマTBS『死幣-DEATH CASH-』などで存在感を発揮。本作でひなた役に抜擢され、勢いの止まらない15歳の清原が撮影の様子を語った。

──オーディションではどんな心境でした?

『3月のライオン』
(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会

清原:とても緊張しましたが、マネージャーさんや両親が「楽しんでおいで」と励ましてくれて、これだけ練習したし楽しんでやろうという気持ちで受けました。

──ポジティブなタイプ?

清原:わりとそうです(笑)、

──合格を聞いた時はどんな心境でした?

清原:オーディション中は記憶がないくらい緊張していたので、とにかく驚きました。嬉しくなって号泣して、そこからひなたを演じきれるのかと不安もありました。

撮影中の失敗に沈むも、神木隆之介らの励ましで心が軽く!
清原果耶

──撮影を終えて振り返ると?

清原:楽しかったですし、色々と勉強になりました。撮影中、納得のいくお芝居ができなくて悔しいこともありましたけど、周りの方が支えてくれて最後まで撮りきれたので嬉しかったです。

──勉強になったところは?

清原:3ヵ月間、間近で神木さんや倉科さんのお芝居を見られたのは貴重な体験でした。とても繊細なお芝居をされ、また撮影現場の雰囲気を温かくしてくださったたので、私もそういう俳優になれたらと思いました。

──悔しかったところは?

清原:うまく台詞を言えなかった時です。自分の中で消化できなかった時は沈んでいました。でも、そういう時も神木さんや倉科さんが「あまり思いつめなくていいよ」と励ましてくださって、心が軽くなって最後まで撮影できたと思います。

──撮影で印象的だったシーンは?

清原:(後編で)いじめられていた時に、「後悔なんてしない」と零君と2人で泣くシーンです。ひなちゃんの気持ちを頑張って演じたシーンなので、見てくださる方の心を動かすことができたらいいと思っています。

『3月のライオン』
(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会

──泣く演技は大変だったのでは?

清原:リハーサルで涙を出し切って本番で出なくなってしまうときがありましたが、監督が長回しをされて気持ちを作り直す時間があったので助けられました。自分の中で感情を管理して、出し方を調整できるようにしないと、と痛感したシーンでもありました。

──泣くシーンが前後編合わせて3回もありましたね。

清原:今まで泣く演技はありましたけど、あそこまで泣くのは初めてでした。監督に、「とりあえずやってみて」と言われてお芝居をし、それに対して細かく指示をしていただきました。元々感情を大きく顔に出すお芝居が苦手でしたけど、自分が思っていた以上のものを引き出していただけたのではないかと感じています。

ひなたと共通するのは負けず嫌いなところ
──共演シーンが多かった神木さんとの思い出に残っているエピソードは?

清原:休憩中に「俺は人の心理を読んでいる」とクリップを使ったマジックを披露してくれてくれたのは面白かったです。あと、よく眠っている姿も見ましたが、そんな後でも緊迫したシーンをとても繊細にお芝居をされていたのはすごいと思いましたし、尊敬します。

──清原さんは休憩中どんな過ごし方を?

清原:私は泣くシーンや緊迫したシーンの前はずっと台本と原作本を読んでいました。感情を溜めてしっかり演じようと思うのですが、涙をリハで出しきってしまうこともありました。

『3月のライオン』
(C)2017映画「3月のライオン」製作委員会

──有村さんも気性の激しい香子役で新境地に挑戦していましたが、共演した印象はいかがでした?

清原:ふわっとされた印象のある有村さんが香子さんを演じたらどうなるだろうと思っていましたが、いざお芝居をしてみたら本当にキツイ女の人が立っているとストレートに感じました。

──ひなたと共通点はありましたか?

清原:ひなたはいじめられてることを家族に隠すくらい負けず嫌いな一面がありますが、私も負けず嫌いなところは似ていると思います。

──劇中で川本家にファミコンがありましたが、ファミコンは知ってますか?

清原:はい、知ってます。やったことはないのですが(笑)。

清原果耶

──共演者の方とジェネレーションギャップなどを感じましたか?

清原:あったかもしれないですけど、特に気にせずにお話ししていました。新しいことと受け止めていたので、全部楽しかったです。

──将棋をやった事はありますか?

清原:小学生3、4年生の頃はおじいちゃんとやっていました。

──こ現場で休憩中に将棋をやったりは?

清原:指したりはしていませんが、神木さんは「将棋の打ち方によって感情の入り方も違う」練習していました。

──芸能活動を開始してからの2年を振り返ってどうですか?

清原:色々なことががらりと変わりました。人生は一回しかないですし、大先輩のお芝居を間近で見ることができたり、色々な作品に関われたりする事は貴重な体験だと思うので、これから高校生になっても色々経験を積んでいきたいと思います。

──最後に作品のアピールをお願いします。

清原:将棋を知らない方でも楽しめる作品になっています。前編は棋士たちの情熱がぶつかり合う姿に将棋を知っていたらのめり込めると思いますし、後編は3姉妹の人間愛や家族愛も大きなテーマになっています。綺麗な町並みや温かい食卓のシーンもあるので、色々な方に見ていただけたらと思います。

(text&photo:中村好伸)

清原果耶
清原果耶
きよはら・かや

2002年1月30日生まれ。大阪府出身。「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリ獲得をし、芸能界入り。ドラマではNHK連続テレビ小説『あさが来た』(15〜16年)、『精霊の守り人』(16年)、『透明なゆりかご』(18年)、映画では『3月のライオン 前/後編』(17年)、『ユリゴコロ』(17年)、『ちはやふる -結び-』(17年)、『デイアンドナイト』(18年)などに出演して映像作品のキャリアを重ねるとともに、2018年8月1日(9月号)からは雑誌『Seventeen』の専属モデルとしても活躍中。