1990年3月26日生まれ、東京都出身。2004年、映画デビュー作『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭の史上最年少・日本人初となる主演男優賞を受賞。16年、『ディストラクション・ベイビーズ』でヨコハマ映画祭、キネマ旬報ベストテンの主演男優賞を受賞。その他の主な映画出演作は『許されざる者』(13年)、『クローズEXPLODE』(14年)、『最後の命』(14年)、『合葬』(15年)、『銀魂』シリーズ(17年・18年)、『夜明け』(19年)、『泣くな赤鬼』(19年)、今年は主演映画『ターコイズの空の下』と『HOKUSAI』が公開。10月からドラマ『二月の勝者―絶対合格の教室―』主演のほか、今冬はW主演作『浅草キッド』がNetflixで全世界同時配信予定。
2017年の映画界を賑わせ、実写邦画で1位に輝く大ヒットを記録した映画『銀魂』。その続編となる『銀魂2 掟は破るためにこそある』がいよいよ公開を迎える。そんななか、dTVではオリジナルドラマ『銀魂2 –世にも奇妙な銀魂ちゃん-』が8月18日より配信を開始。映画顔負けのギャグ祭りが繰り広げられている。
今回、全3話からなる本シリーズでメインとなるのは人気キャラクターの土方十四郎。映画同様、柳楽優弥が見事に演じ切っている。2004年にカンヌ国際映画祭で日本人として初、さらに史上最年少での最優秀主演男優賞を受賞するという鮮烈なデビューから14年。輝かしすぎる経歴ゆえに苦悩した時期もあったというが、現在は幅広いジャンルをこなす実力派俳優としての道を着実に歩んでいる。そこで、『銀魂』シリーズを通して感じた思いや今後について語ってもらった。
柳楽:これだけ豪華なキャストが揃っているので確かにそうなるな、とも思いましたが、それにしてもすごい勢いですよね。でも、それは原作ファンのみなさんや福田(雄一)監督のパワーのおかげなんだろうなというのも改めて実感しました。小栗旬さんはじめ、橋本環奈ちゃんや菅田将暉くんみたいに、かっこいいとかカワイイというイメージを持っている人たちが思いっきりコメディしているのは、それだけで見る価値があると思います。
柳楽:大丈夫なのかなとちょっと心配に思うかもしれませんが、福田組だから大丈夫みたいものなのがあるので、監督の力はすごいです。
柳楽:人気のある作品とキャラクターということもあり、プレッシャーは1作目のときにすごく感じていました。ただ、僕にとってはここまで大きな規模の作品は久しぶりだったので、そのなかでいい役柄をいただけたことに対しては「やってやるぞ!」という気持ちで挑んでいました。
とはいえ、もう少しこうしたらよかったかなという反省も自分のなかにはあったので、今回の『銀魂2』ではそれを活かせたと思います。馴染みのキャストとスタッフが一緒になってよりレベルの高いものを作ろうという意識のある現場だったので、難しいテーマではありましたが、作品に集中することができました。
柳楽:ひとつの作品で2つのキャラクターを演じることを求められているので、実はとても難しいことでした。ただ、僕はいろいろな役柄演じさせていただける機会が多かったので、いままでの経験を踏まえたうえで発揮するといういい流れのなかで参加することができたと感じています。
柳楽:特に今回はトッシーというすごく好きなキャラクターも演じさせていただけたということもあり、もちろんそれはありましたね。かっこいい土方も大好きなんですけど、トッシーは演じていて落ち着くところがありました。実は最近、家族と秋葉原に行って、思わず土方のフィギュアを買ってしまいました(笑)。
柳楽:福田監督がドラマ『アオイホノオ』のときになぜ僕をキャスティングしたかというと、ウィキペディアを見て、「こいつは大丈夫だ」と思ったそうです(笑)。そういうスタートもおもしろいですよね。
僕が自分でウィキペディアを書いていたら、自分のいいことだけ書いて、悪いことは消していたかもしれませんが、そうではなくて他人が僕の人生を書いているものを見てそう言ってくださったのはありがたいことだと思います。
柳楽:そうですね。蜷川幸雄さんの「海辺のカフカ」で初舞台を踏んだあとにオファーをいただいたんですけど、僕にとって『アオイホノオ』は初主演ドラマでコメディにも初挑戦。やっぱり「初」が付く人は忘れられないです。
柳楽:福田組以外ではあまりやらないです(笑)。監督は引き出す力がある人で、信用もしているので抵抗はないです。
柳楽:福田監督はマンガを持ってきて「この顔にして」とか「もうちょっと鼻の穴開くよね?」とか、真顔で言っています(笑)。本当に真剣です。
柳楽:今回のドラマ版では、セリフがおもしろくて台本を読んでいるだけで笑ってしまっていたのですが、ただ自分がおもしろいだけで終わらせるのではなく、自分が面白いと感じたことをどうやったら表現できるか、ということを考えました。
単純に楽しいだけでは収まらないので、ある種の怖さや緊張感がしっかりある現場だと思います。
柳楽:おもしろく見えていたらいいなとは思いますが、実は全然覚えてないんです。とにかく頭に浮かんだことをやっていって、「飽きさせないぜ!」みたいなテンションだったので。だから、何を言ったのか自分でもわからないんです。
柳楽:ドラマ版の「幾つになっても歯医者はイヤ篇」のときは大変でした。歯医者さんの待合室で、銀さんと偶然会うシーンなんですけど、事前に録ったナレーションが流れて、そこに表情を付けてリアクションしていくという特殊な撮り方だったんです。
テストも本番も笑いをこらえられなかったのは初めてでした。小栗さんは全然笑わないし、意味不明なおかしいセリフを小栗さんがものすごくいい声で話しているのがおもしろすぎて、あれは本当にツラかったです。
柳楽:笑ってしまったら絶対に監督が使ってしまうと思ったので耐えていましたが、ツボをずっと刺激されている感じで、とにかくきつかったですね。
柳楽:「土方禁煙篇」はタバコ1本を3〜5秒の間で吸い終えないといけなかったので、その肺活量はぜひ見てもらいたいなと思いますね(笑)。
柳楽:本当に男気がある方で、周りへの気遣いが素晴らしく、何より後輩思いなところもあるので心強いですね。絶対に2人目はいない、オリジナリティに溢れた唯一無二の存在だと思います。本当にいい刺激を与えてくれる先輩です。
柳楽:僕は勘九郎さんのお父様の中村勘三郎さんとお会いしたことがあり、ありがたいお言葉をいただいたことがあったので、そういうお話もさせていただきました。
勘九郎さんは言わずもがなのすごい方で、真選組局長という不動のポジションと同じくらい安心感があり、「この人を信用しないで誰を信用するのか」くらいの心強さがあったので、共演させていただけて光栄でした。
柳楽:もともとは僕の奥さんが大ファンで、一緒に曲を聞いているうちに僕もファンになりました。ただ、今回堂本さんとは共演シーンがなくて、現場ではお会いすることができなかったんです。
それでも、そのあとライブに行かせていただくことができて、KinKi KidsさんのPVにも出させていただいたので、色々なところで繋がれているのはうれしいことです。
柳楽:ぜひやってみたいですね。僕は堂本さんのあの空気感やたまらない色気、カリスマ性が圧倒的だと思っていて、そこに惹かれていますが、普段は穏やかでとても話しやすい方なんですよ。
小栗さんと勘九郎さんに続いて堂本さんという普段はなかなか話せる機会のない方々と共演する事ができて、『銀魂』という作品と福田監督には感謝の気持ちでいっぱいです。俳優としても、人間としてもがんばらなきゃと思えるような刺激を与えてくれる先輩ばかりなので、本当に最高な現場でした。
柳楽:僕も後輩が増えてくる年齢になってきたので、先輩の背中を見て、恥ずかしくない俳優になりたいと思います。
柳楽:やりたい役柄というのは特になくて、なんでもやりたいです。20代はいろいろやる、そして30代は自分に向いたものを多くできたらいいなと思っています。これからも、しっかりと丁寧に1本ずつ向き合っていきたいなと思います。
あとは、これが今の自分に必要だなと思ったら、そのときにいろいろと学びたいです。たとえば海外の作品に出てみたいから語学を学ぶとか、自分の武器になるものを身に着けて、自分の技量を上げていきたいというのもあります。
環境や人との出会いで自分が変わるというのを20代で経験したので、自分の目指す方向が同じ人とこれからも出会っていきたいです。
(text:志村昌美)
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