1995年3月10日生まれ、神奈川県出身。映画『人狼ゲーム ビーストサイド』(14年)で女優デビュー。その後、17年放送の連続テレビ小説『ひよっこ』で、主人公の親友・助川時子を演じ注目される。『"隠れビッチ"やってました。』(19年)で映画初主演を飾り、同作で第32回東京国際映画祭・東京ジェムストーン賞を受賞。ドラマ『彼女はキレイだった』(21年)にも出演し、若手実力派女優として注目されている。
東京の不動産会社に勤めるOL・関口優佳が、祖母の家を受け継いだことをきっかけに江戸時代へタイムリープしてしまい、江戸の街で巻き起こる様々な事件の解決に向けて奔走する姿を描くドラマ『時空探偵おゆう 大江戸科学捜査』。
7月4日より放送・配信開始となる本作で主演を務める佐久間由衣にインタビューを行い、気になる物語の展開や撮影の舞台裏、モデルから女優に転身するうえでの葛藤などについて語ってもらった。
佐久間:そもそもの設定が、ちょっとユニークというか、ファンタジー要素が強めなので、役柄同様に私も、撮影で時代を行ったり来たりすることを楽しんでいました。でも実は、現代パートを先に撮り終えてから、日光で江戸パートを撮影したんです。なので、自分の頭の中である程度、物語の展開を組み立てながら撮影に挑んでいました。あとは、役柄が変化していくことを決めつけずに、その現場で感じたことを、その都度表現していきましたね。
佐久間:私はこれまで時代劇に取り組んだこともないのですが、本作は時代劇とはまた違った作品なんですよね。いわゆる時代劇では、色々と勉強することだったり、立ち振る舞いやたくさんのルールがあると思うんですけど、今回演じた優佳は、現代からタイムスリップしてきてしまった役柄だったので、そういった面で意識することは少なかったです。優佳は色々と江戸時代のことを勉強していたりはしますが、私は演じる上でそれほど不自由なことはなかったですね。
佐久間:台本を読んだときには、優佳は常に自信がない子だと思ったんです。劇中で、ある事件が起きるのですが、彼女は自分のせいでその事件が起きてしまったのではないかと後悔するんです。でも、その後悔を乗り越えて、自分自身で最後までその事件を解決するという前向きな気持ちに変わっていくんです。それから色々な人たちを巻き込みつつ、時には支えられながら、一つ一つの手掛かりを探していくんですね。そういった自立や成長、事件を通じて責任感が生まれていくような姿が見えるように演じていました。
佐久間:自分と似ているかな?と思いながらお芝居していなかったので、わからないのですが、昨年末に撮影していた映画で、意識が変わることがたくさんあったんです。人や作品との出会いによって、仕事に対する向き合い方は常に変わってきていますが、そういう変化も、この物語に出ているというか。明らかに、10代の頃の自分と今の自分は違うので、何があって今の優佳がいるのかというところでは、自分の経験を振り返ったりしましたね。
佐久間:今年の冬に公開される映画の『”隠れビッチ”やってました。』です。
佐久間:過去にドラマでW主演はさせていただいているんですが、連続ドラマ単独主演は初めてだったんです。それまでは常に、作品の中で自分が務める役割を探しながら挑ませていただいていて。どこか周りを信じている部分や、受け身の部分がすごくあったんです。でも、『”隠れビッチ”やってました。』に出演するうえでは、衣装合わせを何回もやりましたし「自分がどうしたいのかを、もっと言ってください」と言われたんです。「自分がどういう作品にしたいのか」と。
主演作では、自分がその作品の「匂い」を作っていくので、「自分がどうしたいのか」ということや、「参加するのではなく、自分の作品を残していく」という意識を常に持つようにと、ひたすら教えてもらいました。時には、厳しい言葉もたくさんいただいたんですけど、厳しいことを言ってくれる人って少ないので(笑)、そういった言葉は今でもずっと、自分の中に残っていますね。
佐久間:『”隠れビッチ”やってました。』では、皆さんに神輿を担いでいただいて撮影を乗り越えた感じだったんです。結局、助けてもらって終わってしまった。今回は撮影前に「ちゃんと自分が皆の前に立っていられるように!」という意識を持って挑ませていただいたんですが、いざ現場に入ると、できないことがたくさんありました。そういった面では、共演させていただいた竹財輝之助さんや吹越満さん、沢山の方々に助けていただき、撮影を乗り越えることができましたね。
佐久間:作品をただただ純粋に楽しんでくださる「画面の向こう側にいる人たち」に向けて、楽しんでもらえる作品にしたいと、常に考えていました。私は、あまりうまくいかないことや、思うようにできなかったことに目がいきがちなんですが、見てくださる人たちにとにかく楽しんでいただくには、どうしたらいいのかということを、一番に考えて挑んだ作品でしたね。
佐久間:雑誌のお仕事もすごく好きですし、勉強になることや学ぶことがたくさんありますが、お芝居をしていくうえで、甘えになってしまうんじゃないかと感じたんです。自分を奮い立たせるためにではないですけど、また違う形で雑誌に帰ってこれるように、次の目標を立てて卒業させていただきました。ただ、その時にはそういった志があったんですが、今はお仕事すべてが糧になると思っているんです。何か一つだけを頑張らなきゃいけないということではないと思うので、出来るだけ幅広くやっていきたいという気持ちがありますね。
佐久間:卒業させていただいた時にも、きっと自分に自信がなかったんです。いざ足を踏み入れて活動していくうちに、しっかり役として評価されたいという気持ちもすごくあって。
それでも、色々な人たちと出会っていくなかで、色々自分を受け止められるようになってきたんです。そんなこともあって、自分が求められる仕事だったら、できる表現はあるんじゃないかなと思って、今は視野がちょっとずつ広がってきていますね。
佐久間:いま考えると(笑)。そうやって、皆変わっていくのかもしれないですね。
佐久間:憧れる女優さんはたくさんいるのですが、特にこの人!ということではないですね。お芝居を見て感動したり、心を動かされることはたくさんありますし、実際に現場でお会いして体温を感じたときに「この人、素敵だなあ」と感じることもすごくたくさんあります。でも私自身は、今ある仕事をコツコツやっていきたいなということしか、見えていないです。
佐久間:わかりません(笑)。否定しているわけじゃないんですけど(笑)。ちょっとでも多くの人に届くものが増えたらいいなと思っています。作品も、届く人の幅も。露出よりも、経験を増やしていきたいなという思いがありますね。
佐久間:今回の『時空探偵おゆう 大江戸科学捜査』で、殺陣のシーンが何回か登場するんです。そういったシーンを男性の俳優さんがやってらっしゃるのを見て「かっこいいなあ」と思ったんです。なので、私は薙刀とかやってみたいですね。シュッ!て(笑)。私は手足を動かすと、変な感じになっちゃうので(笑)、ちゃんと練習して、何かでやれたらいいなと思います。いつかはアクションもやってみたいですね。
(text&photo:岸豊)
(ヘアメイク:飯嶋恵太(mod’s hair)/スタイリスト:野口強)
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