仲里依紗

美少女から女優へ、2つの『時をかける少女』を経て飛躍する若手女優

 

『時をかける少女』仲里依紗インタビュー

『時をかける少女』仲里依紗インタビュー

 

格好いい役もヘンな役も演じられる、それがすごく楽しい

  • 1983年に原田知世主演で公開され大ヒットした映画をはじめ、これまでに幾度となく映像化されてきた筒井康隆原作の『時をかける少女』。この作品が21世紀に入って10年を過ぎた今、再び実写映画として甦った。

    主人公を演じるのは、2006年に公開されたアニメ版『時をかける少女』で主人公の声を演じた仲里依紗。その声による演技を絶賛された仲が、今度は実写映画で、再び時を超えていく少女役を演じる。

    ここ数年、『純喫茶磯辺』(08年)、『パンドラの匣』(09年)、『ゼブラーマン−ゼブラシティの逆襲−』(10年)などで幅広い役を演じ、女優としての注目度も上昇中の仲。そんな彼女に、『時をかける少女』のことから女優という仕事についてまでを語ってもらった。

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  • ──この仕事を続けてきて、自分でも成長したな、変わったなと思うことがあったら教えてください。
  • :変わったことは、何かしようという自分の意志を、自分からきちんと言えるようになったことですね。あと、『時をかける少女』は10代最後で、『ゼブラーマン−ゼブラシティの逆襲−』は20代最初の映画だったんです。そういう意味では、2つとも節目の作品。すごく思い入れがあったし、10代で『時をかける少女』をやれて良かったなと思います。20歳で『時をかける少女』と言われてもって感じなんで(笑)。
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  • ──最近、女性として磨きがかかったなって思ったりしますか?
  • :女性としては磨きがかかっていないと思うんですけど、大人になったなとは思いますね。考え方とかも、以前だったら思い立ったら即行動だったんですけど、今はきちんと考えて、まわりを見てから行動するようになったし、落ち着いてきたかなって。
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  • ──アニメ版の『時をかける少女』で主人公の声を担当した後に、今度は実写版で主人公を演じることになりました。どんな思いがしたのでしょうか?
  • :アニメ版の声を担当しているときから『時をかける少女』が大好きだったので、もう1回、何かやりたいなとは思っていたんです。だから、すごく嬉しかったのですが、実写版に出ることはプレッシャーでもありました。
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  • ──どんなところにプレッシャーを感じました?
  • :主演だったこと。そして、自分が成長していかないといけないし、10代の爽やかさも、きちんと出していかないといけないところです。自然なお芝居ができるかも、すごく心配で。ただ、実際にはあまりいろいろなことを考えなかったですね。考えるといっぱいいっぱいになっちゃうので、自然に身を任せて演じました。
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  • ──劇中では、仲さん演じる芳山あかりはタイムリープ(時空移動)して1970年代に行きます。もし、仲さんが好きな時代にタイムリープできるとしたら、どの時代に行きますか?
  • :恐竜の時代に行きたいですね。恐竜に会いたいし、恐竜は本当にいたのかとかを調べたいです。
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  • ──着いた途端、目の前にティラノサウルス(Tレックス)のような恐い恐竜がいるかも知れませんよ。
  • :そしたら、すぐ戻ってきます(笑)。見たい恐竜は特にないんですけど、草食系だったらいいですよね。食べられないし(笑)。肉食系は恐そうだけど、草食系だったら背中に乗れたりするかなって思って。
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  • ──仲さんから見て、演じたあかりはどんな人?
  • :すごくいい子ですね。お母さん思いで、一生懸命さがいいです。見てて気持ちいいというか、ダルそうでない(笑)。
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  • ──『ゼブラーマン』のプロモーションでは、何度も舞台挨拶やイベントに登場しましたが、毎回のようにゼブラクイーンの姿で登場し、ほとんど笑わなかったのが印象的でした。
  • :世界観を大事にしないといけないなって思うんです。だって、「ゼブラクイーンを演じた仲里依紗で〜す」なんて挨拶をしたら、(映画を)見る人がすごく残念じゃないですか(笑)。だから、あんまり喋らないようにしてたんです。
    私もあんまり芸能人の名前とかわからないタイプで、小さい頃から映画はいっぱい見ていたんですけど、どの俳優さんが演じているかなんて、この業界に入る前は気にもしていなかった。子どもの頃は、この映画が面白いから見ているって感じで、有名人で名前を知っていたのはジャッキー・チェンくらい(笑)。ジョニー・デップの出演作も結構見ていたのですが、演じているのが同じ人だと、この仕事を始めてから気づいたんです。あの作品もデップだ、この作品もデップだ、エッ、ウソみたいな(笑)。
    そこで驚かされて、改めてこの仕事って面白いなって思ったんです。すごく格好いい役もヘンな役も演じられるし、それがすごく楽しい。女優だから、こういう役はできませんではなく、デップみたいにどんな役でも演じられるようなすごい女優になりたいですね。
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  • ──話を聞いていると、仕事に全力を傾けているなって思いますが。
  • :この仕事は、役によっては髪型とかも変えなければいけないじゃないですか。役中心の生活になっちゃうので、自分の好きなことはなかなかできない。同世代の友だちとかを見ていると、まつげメイクをしたりと、いろいろなことをやっていてすごい。そういうことはしたくてもできないのですが、役によっていろいろと変われるのは楽しいので、別に苦ではないですね。逆にどんどん勉強になっていく感じ。すっごい金髪にしたり、レディ−・ガガみたいにハデにしたり、本当の仲里依紗にはそういう面もあると思いますが、今は役のことを自然と優先しています。
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  • ──最後にファンの方にメッセージをお願いします。
  • :10代最後の作品が『時をかける少女』で、20代最初の作品が『ゼブラーマン−ゼブラシティの逆襲−』と、私の歴史のなかにいろいろな作品が並び、アルバムみたいになっています。自分自身、そういうのを楽しんでいるので、ファンの方にも楽しんでもらえればと思っています。私も頑張るので応援をよろしくお願いします。

    ヘアメイク:近藤志保(reve)

(2010/10/12)

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仲里依紗

なか・りいさ
1989年、長崎県生まれ。ティーン誌のモデルとして活動後、女優に転向。2006年、『アイランドタイムズ』で映画初出演。その後、劇場用アニメーション『時をかける少女』でヒロイン・紺野真琴の吹替えを務め一躍注目を浴びる。その他の出演映画に、『渋谷区円山町』(07)、『ちーちゃんは悠久の向こう』(08)、『ガチボーイ』(08)、『純喫茶磯辺』(08)、『ゼブラーマン−ゼブラシティの逆襲−』(10)などがある。

仲里依紗

『時をかける少女』場面
『時をかける少女』場面
 DVD&ブルーレイ『時をかける少女』
2010年10月13日発売 DVD完全生産限定版(2枚組):6090円(税込)/DVD通常版:3990円(税込)/ブルーレイ通常版:5040円(税込) 発売:アニプレックス 、販売:ソニー・ミュージックディストリビューション
(C) 映画「時をかける少女」製作委員会2010

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