黒人アーティストたちがBLM支援もとめる公開書簡発表

#ハリウッド

Black Lives Matter運動の支援を求める公開書簡
Black Lives Matter運動の支援を求める公開書簡

ハリウッドで活躍する黒人アーティストたちが23日(現地時間)、「ブラック・ライヴズ・マター(Black Lives Matter/BLM)」運動の支援をエンターテインメント業界全体に求める公開書簡を発表した。

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5月にミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性殺害事件を受けて、全米から世界に広がりを見せたBLM運動には、黒人俳優たちも若手を中心に積極的に参加。『スター・ウォーズ』シリーズのジョン・ボイエガ、『ブラックパンサー』のマイケル・B・ジョーダンらが、デモで熱のこもったスピーチを披露してきた。

「Hollywood 4 Black Lives」と題された書簡は、ドラマ『インセキュア』『殺人を無罪にする方法』などのケンドリック・サンプソンが主宰する団体「BLD PWR」によるもので、オスカー女優のヴィオラ・デイヴィスやイドリス・エルバ、ゾーイ・クラヴィッツなど300人以上の黒人俳優やアーティストたちが署名している。

「私たちの味方であるハリウッドへ。
ハリウッドはクリエイティブ産業として、想像し創造する特権があります。私たちは文化と政治への大きな影響力を持っています。私たちはこの影響力を、より良い世界を作るために想像し創造する能力を持っています。にもかかわらず、歴史的にも現状でも、ハリウッドは警察の暴力や反黒人の文化を広めるのに力を貸しているのです」という書き出しで始まる書簡は、ハリウッド・システムに蔓延する問題について言及。

「私たちは黒人として、文化的にも経済的にも多大な価値を業界にもたらしていますが、同時にこの業界による弾圧に苦しんでいます。私たちには変化を要求する権利があります」としたうえで、各組合にある差別、黒人中心の作品のために用意される予算額の格差などを挙げ、「真の包摂性(インクリュージョン)と制度化した支援の欠落は、ハリウッドの白人優位主義のレガシーを推進しただけです」と訴えた書簡は、5つの要求を挙げている。

撮影現場やイベントからの警察の撤廃、反黒人コンテンツの撤廃、反人種差別コンテンツに尽力する、黒人のキャリアをサポートする(トランスジェンダーも含めた黒人のプロフェッショナルを対象とする、など)、コミュニティの環境改善(仕事場での人種や性などあらゆる差別の撤廃など)の5点を要求する書簡は以下の言葉で締め括られている。

「私たちはこうした変化が“アメリカの黒人たちの生命(Black lives in America)”を変える力を持っていることを知っています。今こそハリウッドがその役割を認め、ダメージ修復の責任を負い、変化に対する積極的な役目を果たす時です」

書簡にはテッサ・トンプソン(『アベンジャーズ』シリーズ)やタラジ・P・ヘンソン(『ドリーム』『Empire 成功の代償』)、クイーン・ラティファ(『シカゴ』『STAR夢の代償』)、オクタヴィア・スペンサー(『ドリーム』『シェイプ・オブ・ウォーター』)、リナ・ウェイス(『レディ・プレイヤー1』)、ラヴァーン・コックス(『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』)、ジャネル・モネイ(『ドリーム』)、デヴィッド・オイエロ(『グローリー/明日への行進』)シンガーのコモン(『グローリー/明日への行進』)、ビリー・ポーター(『POSE』、)アンソニー・マッキー(『アベンジャーズ』シリーズ)、アンジェラ・バセット(『ブラックパンサー』)らが署名を寄せている。