『刑務所のルールブック』
●塀の中で出会った男たちによる、ほろ苦い人生ストーリー
刑務所を舞台に、様々な事情を抱える受刑者たちの悲喜こもごもの異色ヒューマンコメディ。大人気『応答せよ』シリーズの監督ならではのユーモラスな描写がちりばめられ、度々吹き出しては不意に泣かされる。
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野球界のトップスター、キム・ジェヒョク(パク・ヘス)は妹を襲おうとした相手に重傷を負わせ刑務所行きになってしまう。個性豊かな男たちと同じ部屋での生活を始めるジェヒョク。やがて利き腕の異常に気付き、選手引退を考えるようになるが、かつての友人で刑務官のイ・ジュノ(チョン・ギョンホ)はなんとか野球を続けさせようとするのだった……。
●賢い刑務所生活を送る方法が丸わかり!
このドラマの原題は“賢い監房生活”。そのタイトルどおり、刑務所内で生き抜くための暗黙ルールの数々を垣間見ることができる。同部屋の囚人たちとは年功序列だけではない力関係が出来上がっている。そのほか、“控訴審には囚人服で行くと印象がいい”、“裁判の際、雨が降って囚人服が濡れると縁起が悪い”など、日常生活で役立てたくはないけれど「へ?」と興味深い情報が多数。“キリスト教の集会は、大声で賛美歌を歌えてストレス解消になるため参加したほうがいい”というのも思わず納得。食事の際に喧嘩が始まりそうだと思ったら自分の分を確保してそっと後ろに下がる、というのも賢く生きるための最たる方法だ。
そんな中、ジェヒョクの収監させられている2号棟担当の刑務官のペン部長(チョン・ウンイン)は、タメ口で怒鳴りつけながらも受刑者たちをいつも温かい目で見守ってくれる。人間臭いやりとりの数々にも注目したい。
●ジェヒョクとジュノの秘密の友情にホロリ
このドラマの最大の見どころは、ジェヒョクとジュノの熱い友情。かつて同じチームに所属していた親友であることを隠したまま、ジェヒョクの再起のために刑務官として力を尽くすジュノ。ジェヒョクの利き腕が麻痺すると、「お前の体は必ず俺が元に戻す!」と話し、刑務所内に練習場を作るなど、その熱い友情に思わずホロリとさせられる。しかも、最初は拘置所の刑務官だったのに、ジェヒョクが刑務所に移った後、追いかけるように同じ刑務所の刑務官になった。「偶然異動になった」とはいうものの、おそらく何かを犠牲にしてまでジェヒョクを助けようとする男の友情に胸が熱くなる。
●華やかなキャスト陣に目が離せない!
ジェヒョクの元カノ役にf(X)のクリスタル、同部屋の囚人にWINNERのカン・スンユンなど、出演陣も豪華。また、元陸軍大尉役のチョン・へインは、本作出演後、“国民の年下男”として有名俳優の仲間入りを果たした。
単独インタビューで引退宣言をしてしまったジェヒョク。10ヵ月の刑務所生活の後、彼がどのような人生を歩んでいくのか、見守りたいものだ。(文:渡邉啓子/ライター)
『刑務所のルールブック』
BS11:毎週月~金曜日 午前10:00~11:00 放送中
ネットフリックスでも配信中 https://www.netflix.com/
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