マイルス・デイヴィスのドキュメンタリーが単館系では異例の大ヒット! 帝王の知られざる真実にファン涙
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マイルス・デイヴィスの素顔に迫るドキュメンタリー映画『マイルス・デイヴィス クールの誕生』が9月4日より公開中だが、単館系劇場での上映にもかかわらず大ヒットしている。続々と全国上映館が増え、なんと現在60館以上での上映が決定。感染予防のため座席数は通常の50%となっているものの、どの劇場も満席で、パンフレットやCD、グッズの売れ行きも好調だ。
・薬物依存に不安と背中合わせの自信…E・ホークが伝説のトランペッターを熱演
マイルスはジャズの帝王と呼ばれる伝説のトランペッター。「サムシン・エルス」「カインド・オブ・ブルー」は永遠にジャズの教科書となっている。映画音楽では、ルイ・マル監督『死刑台のエレベーター』のサウンドトラックで知られ、ラッシュを見ながら即興で録音したという逸話も。
70年代以降はジャズマンと呼ばれるのを嫌うほどジャンルを超えて意欲的に音楽を追究し、ロックやポップス、ヒップホップにも影響を与えた。80年代にはマーカス・ミラーなどの若手を見いだしたり、曲毎にその時代を代表するメンバーと組み、ポール・マッカートニーやロッド・スチュアート、マイケル・ジャクソンらロックやポップスのアーティストにも影響を与えた。9月25日に発売されたプリンス「サイン・オブ・ザ・タイムズ」CDスーパー・デラックス・エディションでも付属DVDでプリンスとの共演が映像化され、改めてその伝説ぶりが話題となっている。
本作は、貴重なアーカイヴ映像や音源、写真に加え、これまであまり語られることのなかった公私にわたる関係者の証言を通じて、アーティスト=マイルスの不屈の人生に迫るドキュメンタリーとなっている。ハービー・ハンコックやカルロス・サンタナ、クインシー・ジョーンズといったかつての盟友が音楽と向き合う姿勢を語り、一方で恋人たちとの私生活やドラッグの誘惑などによって明らかになる素の帝王の姿は、生粋のマイルスファンでも知らなかった事実満載で涙を禁じ得ない作品だ。
『真夏の夜のジャズ』や『メイキング・オブ・モータウン』と合わせて、音楽ファンなら見逃せない映画の最右翼であると同時に、『ライフ・イズ・カラフル! 未来をデザインする男 ピエール・カルダン』のようにパートナーから見たスターの孤独の裏側を思い知ることになる作品だ。(文:fy7d)
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