ソフィア・コッポラが初のNYロケで描く家族の風景
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ソフィア・コッポラ監督の最新作『オン・ザ・ロック』が10月2日より絶賛公開中。10月23日からはApple TV+でも配信される。
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ソフィア・コッポラは、アカデミー賞主要4部門にノミネートされた『ロスト・イン・トランスレーション』(03年)で一躍その名を世界に轟かせた。初監督作品は『バージン・スーサイズ』(99年)で、これと同じキルスティン・ダンストを主演に据えて臨んだ『マリー・アントワネット』(06年)は賛否が分かれたが、続く『サムウェア』(10年)ではヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞。名誉挽回を果たした。最近も『ビル・マーレイ・クリスマス』(15年)で『ロスト・イン・トランスレーション』のビル・マーレイとタッグを組んで話題となり、『ビガイルド 欲望のめざめ』(17年)ではカンヌ映画祭のコンペティション部門で監督賞を受賞している。
映画のサウンドトラックではポップスを多用することでも知られ、ミュージックビデオにも造詣が深く、私生活ではMTVミュージックビデオの常連スパイク・ジョーンズと結婚歴がある。
ソフィア・コッポラが考える、娘として、母として。
現在公開中の『オン・ザ・ロック』は、ニューヨークに暮らす若い妻が、自分の父親とともに、夫を尾行する話。
ローラ(ラシダ・ジョーンズ)は、夫のディーン(マーロン・ウェイアンズ)が新米の同僚と残業を繰り返すことを不審に思い、男女関係に詳しいプレイボーイの父親、フェリクッス(ビル・マーレイ)とともに調査を開始。2人して夜のニューヨークの街路を巡るうちに、自分たち父娘の距離が近づいていく。
ニューヨークの町をバックに、幸せそうな夫妻と子どもたちの様子が描かれる一方、プレイボーイの父が真っ赤なアルファロメオで疾走したりするシーンも。
偉大なる父フランシス・フォード・コッポラとの関係や、過去の作品がソフィア・コッポラの自叙伝的内容だったことを考えると、本作が母である自身の心境をローラに投影していると思われる。ソフィア・コッポラにとってニューヨークは故郷であるのに、ロケに使うのははじめてだというが、『ロスト・イン・トランスレーション』のようにスタイリッシュに描くニューヨークの家族の物語は、誰の視点で見るかによっても印象が大きく変わるだろう。
ソフィア・コッポラ監督最新作『オン・ザ・ロック』は10月2日より劇場にて絶賛公開中。10月23日よりApple TV+にて世界配信。
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