産みたくない。けど、残したい。
独身主義の純子、レズビアンの葵。エッグドナーの登録説明会で出会った2人の奇妙な共同生活が始まったー果たしてエッグドナーに選ばれるのはどちら?『Eggs 選ばれたい私たち』は2021年2月26日テアトル新宿にて公開!以降全国順次。
子どものいない夫婦に卵子を提供するエッグドナー(卵子提供者)に志願した独身主義者の純子。そのドナー登録説明会で、偶然、従姉妹の葵に再会し、彼女がレズビアンであることを知った。恋人に家を追い出された葵は、純子の家に転がり込み、2人の少し奇妙な共同生活が始まった…。
この度、解禁された予告編には、まず冒頭に、映画パーソナリティの伊藤さとりのコメント「人に、仕事に、誰だって選ばれたい。反逆児のように突飛な発想で社会を見つめ、誰もが気付かされる自分の問題に寄り添う70分。これは女の問題だけではなかった。」が映し出される。続けて、エッグドナーの説明を受ける純子の姿、そして二人がエッグドナーの説明会で出会うシーンが描かれる。その後、どちらがエッグドナーに選ばれるのか、そんな期待と不安を胸に共同生活を送る様子が描かれている。
伊藤さとりに加えて、「NPO法人卵子提供登録支援団体」岸本佐智子さんのコメント「決して特別ではない彼女たち。未来の自分が見えなくても、希望を持って自分らしく生きていこうとする姿に胸が熱くなりました。」という胸を打つコメントが中盤に採用されている。
監督は、オムニバス映画『SEASONS OF WOMAN』が昨年公開になるなど、いま活躍目覚ましい川崎僚。これが初長編となる本作では、自身の女性としての経験や体験を織り交ぜなら、結婚や出産を希望していない30歳目前の女性、そしてレズビアンの女性という対照的な2人の人物を通して、社会から求められる女性像と実像のずれに悩みながらも、それでも「母になりたい」と願う彼女たちを等身大に描いてみせた。
本作は、2018年タリン・ブラックナイツ映画祭で日本映画唯一のコンペティション作品に選出。同年の招待上映作品「万引き家族」とともに、日本の社会問題を扱った話題作となった。第三者が提供した精子や卵子を使った生殖補助医療で、生まれた子どもの親子関係を定める民法の特例に関する法案が提出するなど、本作でも描かれているエッグドナーの法整備はまだ始まったばかり。当事者たちの切なる想いを掬い取った本作に是非期待したい。
『Eggs 選ばれたい私たち』は2021年2月26日公開
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