コロナ禍で日本の映画興収は約半減

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『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『鬼滅の刃』は世界興収ランキング5位に

1月27日、日本映画製作者連盟は20年の全国映画概況を発表した。入場人員は1億613万7000人(前年比54.5%)、興行収入は1432億8500万円(前年比54.9%)。19年の年間興収は2611億8000万円と過去最高を記録したが、20年はコロナ禍で一転した。

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興収の内訳は、邦画が1092億7600万円(構成比76.3%、前年比76.9%)、洋画が340億900万円(構成比23.7%、前年比28.6%)。邦画は『劇場版『鬼滅の刃』無限列車編』(365.5億円、公開中)をはじめ、『今日から俺は!! 劇場版』(53.7億円)、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』(38.4億円)などヒット作が生まれ、興収10億円を超えたのは21本(19年12月公開作を含む)。一方、洋画は新作の公開延期が相次ぎ、興収10億円を超えたのはわずか4本(19年12月公開作を含む)で、新型コロナの感染拡大後にヒットしたのは『TENET テネット』(27.3億円)だけだった。

だが、海外と比較すると日本の興行界は大健闘といえる。コムスコアの調べによると、20年の世界興収は124億ドルで前年比29%。日本の54.9%と比較すると、その違いは明らかだ。世界最大の映画市場、米国の年間興収は22億ドルで前年比20%。過去40年間で最低の数字だ。日本と異なり、映画館の休業が続いている都市が多く、新作映画の公開延期が相次いでいることから興収が大幅に落ち込んだ。ちなみに中国は27億ドルで、初めて米国を抜いて世界一を記録した。

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なお、Boxofficemojo.com調べによる20年の世界興収ランキングを見ると、1位は中国映画『八佰』の4億6130万ドル、2位は米国映画『バッドボーイズ・フォー・ライフ』4億2650万ドル、3位は中国映画『愛しの故郷』4億2240万ドル。『鬼滅の刃』は3億3770万ドルで5位となっている。(文:相良智弘/フリーライター)