2000年1月18日生まれ、北海道出身。12年に女優デビューし、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』(17年)、『過保護のカホコ』(17年)、『この世界の片隅に』(18年)、『M 愛すべき人がいて』(20年)、『先生を消す方程式。』(20年)など数多くのテレビドラマに出演し、現在は『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』に出演中。映画では『ハローグッバイ』(17年)、『サヨナラまでの30分』(20年)などに出演し、21年には『モルエラニの霧の中』やダブル主演作『藍に響け』などの公開が控えている。
あまり素直に自分を出せない部分は役と共通
HERO原作・萩原ダイスケ作画によるシリーズ累計600万部を突破した同名の人気漫画を実写化した『ホリミヤ』が映画&テレビドラマとして劇場公開・放送開始! 俳優・鈴鹿央士と女優・久保田紗友のダブル主演で、劇場版は2月5日公開、ドラマ版は2月16日よりスタートとなる。劇場版では映画『キスカム!〜COME ON,KISS ME AGAIN!〜』などの松本花奈監督がメガホンを取り、ドラマ版の第1~3話に撮り下ろしエクストラシーンを加えた内容になっている。
物語はクラスで地味なネクラ男子・宮村伊澄(鈴鹿)と優等生で明るい人気者女子・堀京子(久保田)が、偶然お互いの秘密を知った事から距離を縮めていく姿を描いた青春ラブストーリー。学校と私生活でギャップあるヒロイン・堀京子を伸び伸びと演じた若手女優の久保田が、作品への思いや20代を迎えた心境を語った。
久保:最初はどう演じわけたらいいんだろうって思いました。でも、私も高校生の頃はクラスで人気者なタイプではなかったけど友だちはいたので、それは何故だろうって考えた時に自分も素を出したりたくさん笑っていたからだろうなって思って。堀さんも、学校でも家でも自分を飾ったり取り繕ったりしていない子だと思ったので、根本では繋がっているなと思いました。
久保:不器用な部分はすごく自分に似ていて、人に対してどうやって思いを伝えればいいか悩むところや、あまり素直に自分を出せない部分はとても共通していると思いました。
久保:最初は探り探りな部分もあったけど、鈴鹿君をはじめ他のキャストの方と演じたりしゃべったりしていく中でそれほど自分が堀さんに寄ろうとしなくてもいいんじゃないかと思いました。役作りを諦めたとかではなくて、自分の感覚の中で堀さんと似てる部分が結構見つかったので、そのまま演じようと。そうやって自分を受け入れられた瞬間があったので、今まで自分の見たことのない表情も映してもらえました。
久保:歳が近い事もあって、リラックスして現場に行けました。でも、やっぱり監督なのでどういう風に見られているか緊張しました(笑)。(撮影時は)松本監督は私の2歳年上でしたが、あの歳で現場のトップにいるのは純粋に凄いですよね。
久保:松本監督は「こういう感じで」とご自分で演じて下さる方で、すっぴんを見られた時のシーンも原作では「ズーン」と(重い)感じでしたけど、もっとコミカルに「『見られた~!』みたいにやって!」と自ら例を出して下さったりしました。松本監督が演じている姿もとてもさりげなくて好きで、宮村君を覗くシーンでもゆっくりちょこんと演じて見せてくださり、そういうコミカルな可愛さがある方でした。
久保:和みますね(笑)。それを演じてる自分にもまた和みました(笑)。
久保:それこそ、鈴鹿君は最初つかみどころがなくて何て話しかければいいか正直分からなかったです。でも、意外と話しかけてくれたり、同い年だなと感じる所がありました。多分、そもそもの波長がとても合うんだと思います。お互いにそれほどしゃべるタイプではないので、だからこそ一緒にいて無言でも許せると言うか、無言が苦しくない関係でした。
久保:ですね(笑)。
20代となって最初の年、昨年は濃い1年でした
久保:ありがとうございます。年上の方たちが言うように、10代から20代になった感覚はそれほど変わりませんでした。でも、この1年間はとても色々な作品に携わらさせていただいて、写真集の発売や映画『サヨナラまでの30分』の公開もありましたし、ドラマも立て続けに参加させていただいたり……緊急事態宣言で2ヵ月間も空白の期間があったにも関わらず濃い1年でした。
久保:ドラマの現場をやらせていただくことが多い中で、人って色々な事に慣れてくるじゃないですか。その慣れって怖いなと思いました。最初の頃は慣れるために一生懸命で、”慣れた”と実感するのはそれだけ成長できている証拠でもあると思います。でも、また新たなステージを目指していかないといけないな、と。そういう事を実感した1年でした。
久保:自分の可能性を広げたいです。学生の頃は色々な事を吸収して成長している感覚があったけど、20歳になってから前ほど自分の伸びしろじゃないですけどそういうものを感じなくなっていて。目標はあるし上を目指していく中で、改めて貪欲に頑張っていきたいと思いました。
久保:『ホリミヤ』は1人1人が少しづつ前に進んでいこうとする作品で、みんな不器用だけどそれぞれの愛おしさがあります。学校という今思えば限られた世界だけど、相手の事を思いやり、思われ、仲間や好きな人と何かしたりそれによって傷ついたり、だからこそ成長したり刺激しあって前に進んでいく姿が、本当に瑞々しく温かく描かれた作品になっていますので、ぜひ注目して頂けたら嬉しいです。
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(text&photo:ナカムラヨシノーブ)
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