「私の心は毎日震えていました」

人気漫画を実写映画化した『前科者』が22年に劇場公開、ドラマが21年秋に放送・配信されることがわかった。原作は2018年1月より「ビッグコミックオリジナル」にて連載中で、原作を香川まさひと、作画を月島冬二が担当している。映画に先行し、今秋にドラマ版も放送、配信される。

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主演を務めるのは、映画『花束みたいな恋をした』の八谷絹や、『るろうに剣心 最終章 The Final』で演じた雪代巴が記憶に新しい有村架純。この作品では、前科者の更生を手助けする保護司を演じる。

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有村は、本作への出演にあたり、初めて「保護司」がボランティアであることを知ったそうで、「この作品を世にお届けすることで、様々な視点が変わるかもしれない」と感じたという。

もっとも、有村演じる演じる主人公は、保護司とはいえ、自身も複雑な思いを抱えており、有村も役作りに当たって、いわゆる正義のヒーローにならないよう心がけたとも語る。

「距離感などは監督とその都度話し合いながら慎重に撮影を進めていきました。キャストスタッフの皆さんとひとつひとつ大切に紡いだ日々に私の心は毎日震えていました。これから先も、ここで得られたことは忘れません」と本作出演が、自身にとっても貴重な経験となったことを明かしている。

また、22年公開の映画版は、21年放送・配信のドラマ版の数年後を描くという関係にあり、凶悪犯罪と向き合う社会派サスペンスとなっている。

全身で絶叫し、格闘する有村架純の演技

この2作品の関係について有村は、「違う味わいの作品だと思いますので、両方ともご覧になっていただけると幸せです。この作品は色んな視点から考えられる作品で、正直、まだこの作品について言葉にするのは難しくて。ですが、どこかの誰かの日常に、一筋の光が差し込んでくれる物語であることを願っています」とコメントした。

監督は岸善幸。『あゝ、荒野』では主演の菅田将暉が日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞している。『前科者』について岸監督は、有村が演じた主人公・阿川佳代のキャラクターがもっとも重要だったと明かし、「作画の月島冬二さんが描くメガネの佳代の生真面目さや芯の強さを大切に、有村架純さんと何度も話し合い、映像化ならではのキャラクターが生み出せたと自負しています。メガネの奥で輝いたり、曇ったり、怒ったり、涙に濡れる架純さんの瞳。全身で絶叫し、格闘する架純さんの姿にご注目ください」と語った。

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