若者たちから圧倒的に支持されているAI、土屋アンナ、元Def TechのMicroの3人が、オムニバス映画『BLUE PACIFIC STORIES −ブルー・パシフィック・ストーリーズ−』で、初監督に挑戦! 7月6日に完成披露舞台挨拶が行われ、3人が、映画に込めた思いなどを語った。
3作品共通のテーマは海。生まれ故郷のL.A.を舞台にした『TAKE ACTION』を完成させたAIは、「監督って言われた時に、あたしがやっていいの?って思った。他の監督たちに、『おまえ、ふざけんなよ。調子にのるなよ』みたいに言われないようにしたいと思った」と、初挑戦を決意したときの気持ちを語った。「やるからには自分にしかできないものをやりたいと思って、ちょっとくらいは英語も喋れるので(笑)、ぜひ海外でやってみたいな」と思ったそうだが、準備はかなり大変だったらしい。
「大変だったのはキャスティング。L.A.にいる友だちは向こうの人なので、『何なの? よく分からない』って(笑)。口説き落とすのが大変でした」。ツテを頼りに様々な人を紹介してもらい、なんとかキャスティングまでこぎ着けたものの、「(距離が)離れているので、向こうに行くまでが心配でした。電話して出なかったら『主役が電話に出ない! 逃げられたか!?』と焦るし(笑)」というわけで、心配のあまり何度も電話したので、「超しつこいヤツでしたた!」と自嘲気味に語っていた。
話しが途切れないAIに、「しゃべると止まらないんだもん!」と笑う土屋は、監督を引き受けた理由について、「やってくださいと言われて簡単にできるもんでもないけど、自分が作りたいモノが作れるタイミングなんだ、じゃあ、やろうかな」という軽い気持ちで受けたと語った。
人類滅亡後の地上で暮らす魚たちの様子を描いた監督作『フィッシュ・ボーン』については、「海がすんごい好きなので、それを伝えたいな、と。そして、それをアニメで伝えたら面白いかもということで、アニメで子どもにも分かりやすく……」と言いかけたが、「子どもは分かんない。ちょっと難しいと思う」と前言撤回。「ただ、子どもってキャラクターが好きなので、(そういう意味では)バッチリだと思う。うちの息子も反応してましたよ。内容は、あんまりよく分かってなかったけど」と笑っていた。
マイペースで制御不能な2人の後に挨拶したMicrohは、「2人の後は難しいですよ〜」と苦笑いしながらも、脳死状態で13年間眠り続けている青年の母親と知り合ったことから、、『カモミールの羽』を作り上げたことを明かした。「20歳から眠り続けている彼が目を覚ましたら、恋愛やサーフィンしたりもできるだろうから、そんなことを、彼のお母さんにギフトとしてあげられないかな、と思って作りました」。
3人ともかなり自信を持っているようで、「自分で言うのも申し訳ないんですけど、私たち、天才なんじゃないかと思うくらい」とAI。「3人が合体して、すごいパワーアップしてる感じ」と自画自賛し、「私は話が終わらないので、(映画については)ゆっくり見てもらってから、今度、道端であったらお話ししますから、聞いてくださいね」とファンに語りかけていた。
土屋は、「見る人によっていろいろ感じてもらえると思うけど」と前置きした上で、「アニメにしたのは子どもが見れるから。うちらは海がきれいで青いことを知っているけど、(もっと後で生まれてくる)子どもたちは、海は(汚染されて)黒いって思うかも知れない。その時に、(自然のために)何かできることがあるということを感じてくれればいいかな、と思います」とエコロジーを意識した作品であることを明かした。
最後にMicroは、「3つの作品で描かれたのは、実際に起こりうること。主役の気持ちになって見ていただけたらいいな、と思います」と短くまとめ、時間配分に気づかう大人な気配りを見せていた。
『BLUE PACIFIC STORIES』は、8月1日から新宿バルト9ほかにて全国公開される。翌2日には、映画とライブを融合させた夏フェス「ブルパシライブ 2009」が開催され、AI、土屋、Microの3人がパワフルなライブを披露する。このライブの模様はライブビューイングとして日本全国のシネコンでも生中継される。
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