結婚や出産も諦めさせられた
ブリトニー・スピアーズが、13年近く続く父親による成年後見人について、23日(現地時間)に行われた法廷審問で語り、大きな反響を呼んでいる。
・可愛さで世界中を熱狂させたブリトニー・スピアーズとメンタルヘルス問題
スピアーズはロサンゼルス郡上級裁判所で行われた審問に電話でリモート出席し、用意されたメモを20分以上に渡って読み上げた。
スピアーズが精神的に不安定な行動を繰り返した2008年から、父親のジェイミー・スピアーズが彼女の後見人となり、推定600万ドルの彼女の財産も管理していた。以前から後見人制度の終了を求めていたスピアーズは今回の証言で、制度のもとで行動を制限され続け、結婚や出産も諦めさせられたことを語った。
彼女は「私はショック状態になっています。トラウマを受けています。私はただ、自分の人生を取り戻したいのです」と語り、後見人制度を「虐待」だと感じていること、この制度を終了したいと訴えている。
「カリフォルニア州で1週間に7日働きました」と語り、そのほかにもコンサート・ツアーを強要され、2019年にリハビリ施設に入所した際は、毎日着替えの際に裸を見られるなどプライバシーも与えられず、避妊具(IUD)の使用を強制され、セラピーセッションへの参加を強いられていると述べた。
さらに自らの意志に反して、双極性障害の治療によく使用されるリチウムを投与されたことにも言及している。
「リチウムは非常に強い薬で、私が以前に服用していた薬とは全く違うものです。摂取しすぎたり、5ヵ月以上服用し続けたりすると、精神的に参ってしまいます」とスピアーズは語った。「酔っぱらったような気分でした。自分の意見を主張することもできず、母や父と会話することもできなかった。怖いと言ったら、6人の看護師が家に来て、そもそも服用を望んでいなかった薬の影響下にある私を監視していました」。家族について「何もしてくれなかった」と言い、「私に起きたことは全て、父の承認が必要だった」と語った。
スピアーズは現在ダンサーのサム・アスガリと交際しているが、彼との結婚や出産も後見人が許さないと訴えている。彼女は2004年にダンサーのケヴィン・フェダーラインと結婚し、息子2人をもうけた後に2007年に離婚したが、「後見人制度のもとで、私は結婚も出産もできないと言われました。私は避妊リング(IUD)を着けていて妊娠することができません。避妊リングを外して子どもを産みたいと思いましたが、いわゆるチーム(注:後見人制度側)は私が医師のもとに行くことを許しません。この後見人制度は私にとって、利益よりも害の方がはるかに大きいのです」
今まで、SNSでは明るい表情ばかりを投稿してきたことについて、「嘘をついていました」と言う。「全世界に私は大丈夫、ハッピーよ』と言いましたが、あれは嘘です。否定され続けてきたからこそ、そう言い続ければ幸せになれるかもしれないと思ったのです。私はショック状態にあり、トラウマを受けています。何かが実現するまで、そのふりをしなさい、と言いますよね。私は今、真実を話しています。私は幸せではありません。眠れず、怒りで頭がおかしくなりそうです。落ち込んでいます。毎日泣いています」
スピアーズの赤裸々な証言が報道されると、多くのセレブたちが彼女を支持する言葉をSNSにアップした。
ジャスティン・ティンバーレイクは、10代の頃にスピアーズとTV番組『ミッキー・マウス・クラブ』で共演し、1999年から2002年まで交際していた。2012年に女優のジェシカ・ビールと結婚したティンバーレイクは「ジェスと私は、今のブリトニーに愛と絶対的なサポートを送ります。裁判所と彼女の家族がこの問題を解決し、彼女が生きたいように生きられることを願っています」とツイートした。
After what we saw today, we should all be supporting Britney at this time.
Regardless of our past, good and bad, and no matter how long ago it was… what’s happening to her is just not right.
No woman should ever be restricted from making decisions about her own body.
— Justin Timberlake (@jtimberlake) June 24, 2021
「誰もが自分の意志に反して拘束されたり、懸命に働いて得たものを手に入れるのに許可を求められるようなことがあってはならないのです」「私たちの過去と関係なく、良いことも悪いことも、そしてそれがどんなに昔のことであっても、彼女の身に起きていることは正しいことではありません。女性が自分の体についての決定を制限されるべきではありません」と訴えている。
マライア・キャリーは「私たちはあなたが大好きよ、ブリトニー!! 強くいて」とツイート。
We love you Britney!!! Stay strong ❤️❤️❤️
— Mariah Carey (@MariahCarey) June 23, 2021
MeToo運動でハーヴェイ・ワインスタインを告発した1人、ローズ・マッゴーワンは「ブリトニー・スピアーズが怒るのは当然のことです。自分の人生が盗まれたり、解剖されたり、バカにされたら、どう感じますか? 彼女が自分の条件で生きていけるよう祈ります。女性をコントロールするのをやめてください」と「#FreeBritney」(ブリトニーを解放せよ)とハッシュタグをつけてツイートした。
https://twitter.com/rinasawayama/status/1408052686067437577
キアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』シリーズ第4作への出演が決まった日本出身のシンガー、リナ・サワヤマは「虐待の全容に、ひどいショックを受けて、とても悲しい。ブリトニー、すごく愛してる。あなたにこんなことをした人たちが報いを受けることを願っています。私たちの天使、ブリトニーを解放せよ」とツイートした。
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