現代に生きる若者たちの、やり場のない怒りや叫びを結晶化させた青春映画『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。この映画の完成披露試写会が6月3日に新宿ピカデリーで行われ、キャストの松田翔太、高良健吾、安藤サクラ、新井浩文と、監督の大森立嗣が登壇。舞台挨拶を行った。
[動画]『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』予告編
[動画]車の破壊シーン本編&メイキング映像
冒頭の挨拶で自らの役柄について語ったのは新井。「今から見ていただいたらわかりますが、ものすごくイヤな役をやってるんで、見る前の舞台挨拶で良かったと思います」と、かなりのワルを演じたことについて語ると、「本当はイヤな人間でないので、そこだけは先に言っておこうかな、と」と付け加え、笑いを誘っていた。
すると、カヨちゃんを演じた安藤も「カヨちゃんは、いろいろな形容の仕方があるんですが、1つを取ると“ワキガのカヨちゃん”」と発言。司会から「そう来ましたか」と突っ込まれた安藤は「新井さんが本当はそんなにヤな男じゃないと仰っていたのを聞いて、私も言っておかないとと思った」と、演じた自分までもがワキガと思われないように、先手を打っていた。
また、「今日はスペシャルなものを持ってきていただいたと聞いていますが」と司会に振られた松田は、「僕は持ってたんです。それを健吾が『翔太くんに任せられない、僕が持ってくる』と言ったんです……。今、持ってないんです」と高良が忘れてきたことを暴露。高良も申し訳なさそうな表情を浮かべていた。
その後、届いたスペシャルなもの。実はこれ、劇中で彼らが履いていたニッカポッカで、「欲しい人がいたら記念にサインを入れて……」と松田が口にすると、客席のアチコチから「はい」「はい」「はい」と欲しさをアピールする声が上がっていた。最終的にこのニッカポッカは、安藤が座席のアルファベットを、新井が数字を選ぶ形で当選者を決め、「K18」の座席に座っていた女性に贈られることが決まった。
劇中には2人が車を破壊するシーンが出てくるが、それになぞらえ、5段に積み上げられたブロックを、劇中で使用した大ハンマーで破壊する演出も。2人が大ハンマーを構えると、静まりかえる会場。次の瞬間、見事、一撃でブロックを破壊すると、会場からは大きな拍手が起こっていた。
最後に大森監督は、この日の前日、辞意を表明した鳩山首相に触れ、「退陣してしまった鳩山“元”首相にも、ぜひこの映画を見て何かを感じてもらいたい」と話していた。
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は6月12日より新宿ピカデリーほかにて全国公開される。
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