抗議活動で上映中止が相次ぐ『ザ・コーヴ』、18日夜にニコニコ動画で無料上映!
抗議活動により上映中止が相次いでいるドキュメンタリー映画『ザ・コーヴ』。17日に開催されるはずだった明治大学での上映イベントも中止となってしまったが、6月18日の20時から、ニコニコ動画のニコニコ生放送で、作品全編が2000名限定で無料放送されることとなった。
また、6月21日には討論番組第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞作『ザ・コーヴ』に関する大討論!」も生放送され、一水会・最高顧問 の鈴木邦男、宝島社「この映画がすごい!」の 藤江ちはる編集長、2ちゃんねる開設者のひろゆきが、『ザ・コーヴ』をめぐる問題について論じ合うという。
『ザ・コーヴ』は、「National Geographic」誌などで活躍してきた写真家ルイ・シホヨス監督が、イルカ保護を訴える立場から、和歌山県大地町の入り江(ザ・コーヴ)で昔から行われているイルカ漁をテーマにした作品で、イルカ肉の水銀汚染やイルカ漁の実態などが次々に提示されていく。そのショッキングな内容が反響を呼び、第82回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したが、隠し撮りなどの強引な取材方法や、取材を拒む漁業関係者の肖像権侵害など、製作過程での問題も多く、賛否両論を巻き起こしている。
当初は6月26日から東京のシアターN渋谷ほかで全国公開される予定だったが、劇場への抗議活動により、上映自粛の動きが広がっている。このことについて、日本ペンクラブは緊急声明を発表。一部の団体の抗議を受け映画館が上映中止を決めたことについて、人々が作品を見て、考えるきっかけが奪われている。そんな言論表現の自由にとって残念な事態がじわじわと広がっていると憂慮。映画館や大学を含む公的施設は、圧力に屈することなく上映機会を提供できるよう努力を重ねるべきだと訴えた。
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