性的差別、10年前は当たり前だったことが今は「ひどい!」と思うように。女の痛快復讐劇を手がけたオスカー監督語る

#アカデミー賞#エメラルド・フェネル#プロミシング・ヤング・ウーマン#復讐

若き天才エメラルド・フェネル監督のインタビュー映像公開!

本年度アカデミー賞で脚本賞を受賞、作品賞含む5部門にノミネートを果たし、そのほか賞レースでも数々の主要賞を席巻した『プロミシング・ヤング・ウーマン』が、7月16日より公開される。それに伴い、アカデミー賞で脚本賞を受賞した、エメラルド・フェネル監督のインタビュー映像が到着した。

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本作の主人公は30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)。かつては医大生として前途洋々だった彼女だが、今はカフェの店員として平凡な毎日を送ってい る。その一方で、夜ごとバーやクラブにひとりで繰り出し、泥酔したフ リをして、自らに課したミッションを遂行していた。一体、何が彼女の人生を激変させたのか? 彼女を復讐へと駆り立てるものとは?

ブラックユーモアたっぷりにスリリングな復讐劇とラブコメディを並行させ、見るもの夢中にさせるジャンルレスムービーを誕生させたフェネル監督。「凶悪犯罪や残酷な暴力を描いたり犯罪者についての映画を作る気はなかった。暮らしの中にある文化に興味がある」と語るその言葉通り、フィクションの枠を超え、リアルな現代社会に蔓延するジェンダーバイアスにスポットを当てたことを話す。またこの驚くべき物語の着想について「学生だった10年前は当たり前だったけど、今考えるとひどいことが許容されていた。性別関係なく自分の周りの人を見ても思い当たることが出てくる。それらを集団として許容してきた経緯を紐解いてみたかった」と自身の学生時代の疑問がもとになっていることを明かした。

さらに登場する男性のリサーチ方法について「誰も悪者なんかじゃない。悪者はいないということを強調したかった。どの登場人物も社会の一部分に過ぎなかっただけ」と、主人公キャシーの目線では“絶対悪”として描かれる登場人物たちについてニュートラルな立場で触れつつ、「この映画の狙いは問いかけること。物語の根底にある疑問は“誰もが許容してきたのになぜバツが悪いのか”」であると作品に込めた思いを熱く語る場面も。その上で「結末や主人公の使命に対する捉え方が人によって違うことはいいことだと思う。映画の後で意見をぶつけ合ってもらいたい」と本作の存在意義に期待を力強く述べた。

社会の中で自然に起きている問題を、観客の心を揺さぶるエンターテインメントに昇華させ、激しい論争を巻き起こしつつも多くの観客の共感を呼んでいる本作。今という時代がまさに大きく変化しているからこそ誕生した、現代を生きる全ての人たちに捧ぐ圧巻の痛快コメディに注目だ!

『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、7月16日に全国公開。

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