8月22日、全国で順次公開されている新作映画『あらののはて』の公開記念舞台挨拶が行われ、舞木ひと美、高橋雄祐、眞嶋優、成瀬美希、長谷川朋史監督が出席。本作について語った。
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25歳のフリーター女性が、高2で知った絶頂感を追い求める物語
『カメラを止めるな!』(17年)の主人公の妻役で人気を博したしゅはまはるみ、映画『イソップの思うツボ』(19年)などに出演の藤田健彦、1980年代より数々の舞台演出を手がける長谷川朋史の3人が結成した自主映画制作ユニット「ルネシネマ」。 2019年、しゅはまと藤田が主演のルネシネマ第1弾、映画『かぞくあわせ』が池袋シネマ・ロサで記録的な動員を達成。ルネシネマ第2弾として企画・製作された本作『あらののはて』は、門真国際映画祭2020で最優秀作品賞、優秀助演男優賞(高橋雄祐)、優秀助演女優賞(眞嶋優)の三冠を達成。うえだ城下町映画祭 第18回自主映画コンテストでは、審査員特別賞(古廐智之賞)を受賞。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020、日本芸術センター第12回映像グランプリでは入選を果たした。
『あらののはて』の主人公は、25歳のフリーター・野々宮風子(舞木)。高校2年の冬にクラスメートで美術部の荒野(高橋)に頼まれ、絵画モデルをした時に感じた理由の分からない絶頂感が今も忘れられない。絶頂の末に失神した風子を見つけた担任教師(藤田)の誤解により荒野は退学となり、以来、風子は荒野と会っていない。8年の月日が流れた。あの日以来感じたことがない風子は、友人の珠美(しゅはまはるみ)にそそのかされ、マリア(眞嶋)と同棲している荒野を訪ね、もう一度自分をモデルに絵を描けと迫るが…、というストーリーが展開される。
舞木ひと美、撮影は「実際絶頂感を感じました!」
主演の舞木は、撮影当時30歳ながら、8年前のシーンで高校生を演じた。舞木は「プロデューサーということで監督と一緒に制作面も準備し、制服も自分で借りに行ったのですが、最初お店の方は私のことをスタイリストさんだと思っていたんですけれど、私自身がフィッティングをしているので、『着られる方っていうのは?』と聞かれて、『私です』と言ったら、びっくりされ、恥ずかしかったです」と明かした。
舞木が演じる風子は、高校時代に同級生の大谷荒野に早朝の教室に呼び出され、絵画モデルをした時に感じた理由のわからない絶頂感が今も忘れられないという役。舞木は「人に(自分の絵を)描いてもらうと、相手から自分の体を隅々まで集中して見られるので、役作りとかでなく、実際絶頂感を感じました!」と話した。
高橋は、風子に絵画デッサンのモデルをするよう頼むクラスメートの荒野役。「監督から風子と荒野は”不思議ちゃん”と言われていました。舞木さんは、ご覧の通り普段から不思議ちゃんなので、役とカメラで回っていないところの隔たりのなさがすごく印象に残っています」と話した。
眞嶋が演じるマリアは、自分が彼氏と同棲している部屋に、知らない女・風子がやってくるという状況。「もともと荒野のお母さんから電話で聞いてはいたけれど、8年間ってけっこうな年月なのに、突然現れると、まだ恋心があるのではないかと思うので、マリアとしては、ムカムカしたのではないかと思います」と分析。
風子との喧嘩のシーンを振り返って眞嶋が「真冬であのビンタは痛かったですね〜」と言うと、舞木がすかさず、「すみません!」と謝る場面も。眞嶋は「住宅街の中の公園での撮影だったので、あまりテイクの回数を重ねられなく、緊張感がある中、思いっきり叩かれて、(演じるマリアと同じく)怒りも湧きましたし、やりがいがある撮影でした」と話した。
2回目に見る際のアドバイスを聞かれた成瀬は「絵画教室のオジサンズだとか、本筋のストーリーとは違うところにすごく面白いところがあるので、細かいところを見ていただきたいです。また、今座っているお席じゃなく、前の方は後ろだったり、違う位置でのご鑑賞をおすすめします」と語った。
風子が絵画モデルをして感じた“失神絶頂”は何なのか。その答えを探りたい方は、劇場に足を運んでほしい。
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