1994年12月11日生まれ、静岡県出身。2008年、映画『死にぞこないの青』でデビューし、翌09年に「ミスセブンティーン 2009」に選ばれて雑誌「Seventeen」の専属モデルを務めながら、女優として映画、TVドラマを中心に活躍。近年の主な映画出演作は『旅猫リポート』(18年)、『銃』(18年)、『AI崩壊』(20年)、『サイレント・トーキョー』(20年)、『地獄の花園』(21年)、『劇場版ラジエーションハウス』(22年)など。今年はドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』、『探偵が早すぎる 春のトリック返し祭り』、『失恋めし』に出演し、2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』で徳川家康の側室・於愛の方(おあいのかた)を演じる。
『七人の秘書 THE MOVIE』広瀬アリス インタビュー
婚約者役の濱田岳とのデートシーンはリアルにキャッキャ楽しんだ!
照井七菜は、真っすぐで、あり得ないぐらい素直な子
大企業のトップなど社会を動かすボスを支え、組織に仕える黒子に徹する秘書たちが、それぞれ卓越したスキルを駆使して悪を倒し、人知れず弱きものを救う姿を痛快に描いたドラマ『七人の秘書』。2020年の放送から2年、ドラマのラストで転機を迎えた彼女たちのその後を映画化した『七人の秘書 THE MOVIE』が完成した。
ドラマから引き続き登場する7人の中で末っ子的存在なのが、ドラマでは銀行頭取の秘書・照井七菜だ。今回、七菜は信州一帯を支配する名家の息子との挙式を控えていて、しかもその名家・九十九ファミリーこそが7人の秘書たちが立ち向かう相手という展開。七菜の屈託ない明るさや優しさをチャーミングに演じる広瀬アリスに、キャラクターの成長や雪と寒さで過酷だった現場について、 困っている人を放っておけないという七菜との共通点について、語ってもらった。
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──映画化が決まった時、どう思われましたか?
広瀬:嬉しかったです。「やりたいね」というお話は、実はドラマの時からみんなでしていました。スカッとするし、すごくシンプルなお話なので。だから、またやれるんだなって。
広瀬:スケールがすごく大きくなっていました。ドラマでは(秘書たちが集まる)ラーメン萬や(七菜が働く)オフィス内でのシーンが多かったのですが、今回は雪国に行くので、「撮影が楽しみだな」とも思いましたし、仕事だけじゃなくて恋愛の要素も入っているので、早く撮影をして、現場でいろんな人をちゃんと見たいなと思いました。
広瀬:それほど大きくは変わってないかもしれないです。真っすぐ過ぎるが故に、いろんな事件を持ってきてしまうタイプなのは連ドラの時からだし、そこは変わらず、ちょっと浮かれていて(笑)、ちょっと腹が立つんだけど憎みきれないようなキャラクターになればいいなと思って演じてました。
広瀬:真っすぐで、あり得ないぐらい素直な子だなと思います。良くも悪くも、になるんですけど、でもやっぱりそこが魅力なのかなって。どうしても手を差し伸べたくなるような女の子なので、演じていてとても愛着が湧くキャラクターですね。
広瀬:そうなんです。ドラマでは“おぼこ”と呼ばれていましたから、成長したというのは台本を読んでいてもすごく分かりました。ポンコツっていうキャラクターがとても似合うような女の子だったんですけど、今回は『七人の秘書』のチームの一員らしい、格好いい姿というか、そういうところもできたらな、と。
広瀬:1年ぶりくらいでした。
広瀬:これが不思議と、1年空いている感じが全くしなかったんです。木村(文乃)さんもおっしゃっていたんですけど、夏休み明けぐらいの感覚で。もう一瞬で「ああ、これこれ」という1年前の連ドラの時の空気になりました。
広瀬:はい。環境もそうですし、多分慣れというのもあったと思います。チームはスタッフさんも含めて変わらなかったので、また再集結してみんなとやれたというのは良かったです。なかなかないじゃないですか、続編をやるということが。だから一日一日すごく濃くて、いい撮影期間だったなと思います。
・広瀬アリス サイン入りチェキをプレゼント!/『七人の秘書〜』(2022年10月21日締め切り締め切り)
極寒時に夏のデートシーンを撮影! 寒すぎて感覚がおかしく……
広瀬:はい。私の中で、こんなに心強い相手役の方っていらっしゃらないので、ありがたかったです。いい意味で、気持ちがゆるみました。今回はゲスト出演の方々もすごく豪華で、自然とグッと緊張感が入ってたんですけど、濱田さんがいて、程よい感じになりました。
広瀬:あれはリアルに2人でキャッキャして(笑)、監督も「アドリブで2人でつないでいいよ」とおっしゃってくれたので、そういうシーンも使われているんです。
広瀬:1月です。極寒で、そこでアイスクリームを食べるというダブルパンチでした(笑)。2人で震えながら撮影してました。
広瀬:ありがとうございます。ある意味、距離めちゃめちゃ近い先輩なので、お互いにせりふを言ってるんだけど、口から自然と言葉が出るような感覚でお芝居ができる方です。
広瀬:今思うと、そうですね(笑)。私はウエディングドレスを着て雪の中を走ったりしていたので、大変でした。気温はマイナス17度くらいで、室内でも息が白くはなるけど、温かい気がして「あったかいね」なんて話していたんです。でも調べたら、マイナス2度で。ちょっといろいろバグって、感覚がおかしくなっちゃってました(笑)。雪の中を歩くだけでも大変でしたし、何気ないシーンでもまつげが凍っちゃったり、どんどん雪が当たってメイクが落ちていったり。皆さん本当に命懸けで撮影してました。
広瀬:確かに踏み込んだ話というのはあまりしなくて、その場のノリで「イエーイ!」みたいな感覚が多い現場で楽しいです。我々は意外と本番直前までそんな感じで、本番始まってもツボっちゃったまま進めちゃったりすることもあります。
広瀬:私は特に多かったんです、皆さんがあまりにも面白いから(笑)。この作品の7人はすごく仕事ができて、なれ合いにならないですが、現場の我々もいい距離感だと思います。
広瀬:そうなんです。私はシムちゃんとご飯を食べに行きたいんです。音楽の話とかでも盛り上がったりするので、約束もしているんですが、コロナ禍もあったし、シムちゃんも韓国でのお仕事があったりして、なかなかタイミングが合わなくて。早く行けたらいいなって思ってます。
広瀬:鉄槌を下したいもの……自分のゲーム能力の低さ(笑)。すぐやられちゃうから。「ああっ」て、いつも1人で自分に怒っているので鉄槌を下したいです。
広瀬:下手くそ過ぎて(笑)。ゲームには大人になってからはまって、ちょくちょくやってるんですけど、まだそんなにうまくできないんですよ。友だちと通信で対戦したりすると、やっぱり小っちゃい時からやってる人って上手いんです。あ〜、これが差だなと思って(笑)。
広瀬:かなり負けず嫌いです。みんなで集まってUNOをやる時も、私が気持ちよく勝てるまで、「もう一回、もう一回」ってずっと言ってる(笑)。友だちはいい迷惑だと思いますよ。「まだやるの?」っていつも聞かれて。
広瀬:でも、かなり諦めが早い時もあります。もう一瞬で「諦めた、もうやめよ」みたいなのもあります(笑)。ただ、1回ハマっちゃうと、どうしてもステップアップしたい、強くなりたいという気持ちが高まり過ぎて、そういう面倒くさいタイプの女になっちゃうんです(笑)。
広瀬:昔ですけど、泣ける演技ができなくて泣きました。10代の時はそうでした。それから20代になってから、たった一言のセリフで20何テイクやったことがあります。何が駄目なのか分からなくて、何回も何回もやって、悔しくて。いつもだったら、「もう現場行きたくない、やだ」となるんですけど、逆に燃えちゃって。いい方向に転がることのほうが多いので、ありがたいことです。
広瀬:ポンコツ度でいったら一緒ですよ(笑)。七菜自体がすごく「放っておけない」と感じさせるキャラクターだと思うんですけど、七菜も人のこと放っておけない。そこも似てると思います。友だちが困ってたら、助けてあげたい。世話焼きというか、おせっかいなのか分かんないですけど。ただ七菜ほど何も考えずに「この人、大変なんです。助けてください」みたいではないかもしれませんが。
(text:冨永由紀/photo:小川拓洋)
(ヘアメイク:宮本愛-yosine.-/スタイリスト:梶原浩敬-Stie-Lo-)
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