『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』小池徹平インタビュー

話題のコメディで生瀬勝久とのW共演にチャレンジ!

#小池徹平

笑いをこらえるのに苦労した

NHKらしからぬシュールなノリが評判を呼び、人気を博したコント番組『サラリーマンNEO』シリーズ。それを映画化したのが、11月3日から公開中の『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』だ。


舞台となるのは万年業界5位のイケてないビール会社。ここに、小池徹平扮する新入社員が入社してくるところから物語は始まる。脇を固めるのは生瀬勝久、沢村一樹、中越典子、平泉成ら個性豊かすぎるレギュラー陣たち。


伝説的コント番組がどんな映画になったのか? 生瀬とのW主演をつとめた小池に話を聞いた。

──人気シリーズとして、すでに世界が出来上がっているところに初参加したわけですが、どんな意気込みで臨んだのでしょうか?

小池:お話をいただいたときには細かいところまでは知らなかったので、5シーズンのDVDを全部見たところ、すっかり大ファンになってしまって。なので、ファンとして撮影に臨み、楽しく演じさせていただきました。

──コント番組が基ということもあり、これまでにない苦労があったのでは?

小池:苦労するのは笑いをこらえるくらいで(笑)。周囲に振り回される受け身の役だったので、リラックスして芝居ができたと思います。

新城を「ちょっとイヤな奴だな」と思わせたかった
──映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(09年)、ドラマ『鉄の骨』(10年)など、印象的なサラリーマン役が目立ちますが、サラリーマン役を演じるうえで気をつけている部分などありますか?

小池:特に何かを意識していませんが、似たような演技にならないように気を付けている部分はあるかもしれません。

──小池さんが演じた新入社員の新城は、最初、夢や野心がありすぎるがゆえに腰が定まらずフラフラしていますね。

小池:そうなんですよ!

──若いころは誰しもそういうものかもしれませんが、小池さん自身はデビュー当時を振り返り、似た部分を感じたりしましたか?

小池:僕は新城を、「ちょっとイヤな奴だな」と思わせたかったんです。口は一丁前だけど中味が伴っていないんですよね。友だちも少ないだろうな、と。気持ちはわかります。でも、自分とは違ったかな。もちろん新城のように「いい仕事がしたい」という理想はありました。でも、そこに辿り着くにはコツコツと努力しないといけないなと感じていたので。ただ、ホントに気持ちはわかるんです(笑)。

──そんな小池さんにとって、「仕事」って何ですか?

小池:これをやっていないと生きていけない。ご飯を食べていくという意味もありますけど、天職だと思ってやっているので、生きがいでもあります。人生そのものでもあるので、この仕事がなかったら困りますね。

──いつごろから「天職」だと思うように?

小池:とくにいつからというのはないのですが、仕事を続けていくなかで自然とそう思うようになりました。10代のころには、もうそう思っていたかもしれませんね。昔は目立つことが好きではなかったのですが、仕事をしていくなかで変わっていきましたし。

──天職だと思えるなんて、幸せなことですね。

小池:いや、本当にありがたいことだと思います。感謝しないといけないな、と。

──ところで、仕事をしていく上で自分なりに気を付けていることはありますか?

小池:昭和な感じが好きなので、努力とか根性とかでしょうか。頑張らなくなったら終わりだなと思います。

──「熱い」タイプなんですね。

小池:そうですね。体育会のノリが好きで、頑張ることが好きなので。

大きな挑戦はまだしたことがない
──先ほど、撮影中に笑いをこらえるのが大変だったと仰っていましたが、一番大変だったのはいつですか?

小池:そうだな〜。あんまり言いたくないんですけど(笑)。新商品・セクシービールのプロジェクトが動き出し、みんなでコンセプトを話し合っているときの川上君(沢村一樹)の行動が危なかったですね。カメラに移っていないときも面白くて。その動きが横目で見えるから、すごくイヤなんです(笑)。映画ではだいぶカットされてましたけど、あのシーンはちょっとしんどかったですね。

──劇中、新城たちはトップを目指して大きな挑戦に挑みますが、小池さん自身の最大の挑戦はなんでしたか?

小池:失敗すると何かを失うほどのリスクには、まだ挑戦していないのかもしれません。

──歌にも挑戦したりといろいろなことに挑んできているように思えますが、まだまだ?

小池:そうですね。いつか、そういうことにもチャレンジしないといけない日が来るとは思いますけど。

──最後に、仕事で疲れている人々に励ましの言葉を!

小池:まぁ、この映画を見てもらうのがいいと思うんですけど(笑)。いろいろと大変だと思いますが、オンオフを切り替えることは大事だと思うので、休めるときは休むなど、自分にご褒美をあげながら頑張ってほしいですね。

──ちなみに、小池さんご自身は休みの日をどう過ごされていますか?

小池:何もしないでいるとダラダラしてしまうので、何かを無理やりにでもするようにしていますね。あえて映画を見に行ったり、日帰り温泉に行ったり。公園に行ったりすることもあります。無理やりにでも外出すると、逆に息抜きになると思うので。

小池徹平
小池徹平
こいけ・てっぺい

1986年1月5日生まれ、大阪府出身。01年にJUNONスーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。05年にウエンツ瑛士と音楽デュオを結成しメジャーデビュー。同年のNHK紅白歌合戦に出場する。ドラマ『WATER BOYS 2』(04年)や『ごくせん』(05年)などに出演。主な出演映画は『ホームレス中学生』(08年)、『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(09年)など。

小池徹平
サラリーマンNEO 劇場版(笑)
2011年11月3日より新宿ピカデリーほかにて全国公開
[監督・脚本]吉田照幸 [出演]小池徹平、生瀬勝久、中越典子、篠田麻里子、伊東四朗、沢村一樹 [DATA]2011年/日本/ショウゲート/108分
(C) 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会