『富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター』インタビュー高崎翔太×新井裕介

累計400万部を超えるBL小説の金字塔的作品がついに映画化! 主演2人がベッドシーン秘話など明かす

#新井裕介#高崎翔太

恋愛に関しては自分の想いを貫きたいタイプなので、桐ノ院と似ているかも(新井)

アマチュアオーケストラ「富士見市民交響楽団」でコンサートマスターをつとめる主人公・守村悠季と、その楽団に就任してきた芸大出身で留学帰りのエリート指揮者・桐ノ院圭の切なくすれ違う恋愛模様を描いた『富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター』。

累計400万部を超えるBL(ボーイズラブ)小説の金字塔的作品を実写化したこの映画で、悠季を演じるのは若手イケメン俳優の高崎翔太(写真右)。一方、桐ノ院に扮したのはモデル出身の俳優・新井裕介(写真左)だ。ミュージカル「テニスの王子様」でも共演したこの2人が、BL作品初挑戦の感想や、ベッドシーンのエピソードなどについて語った。

──撮影中の雰囲気はいかがでしたか?

高崎:良かったですよ。出演者はオンオフの切り替えがしっかりしている方が多かったので、休憩時間も楽しかったです。楽器については、ヴァイオリンを触るのも初めてだったので大変でした。もしこの作品がシリーズ化したら死ぬ気でもっと練習したい!


新井:僕は(天才指揮者の役なので)“みんなに注目される、注目させる”指揮者役を演じる自信を持つまでが大変でした。

──お互いについて、役柄と実際の姿で似ているところ、似ていないところを教えてください

高崎:新井くんはナチュラルに格好つけるところが桐ノ院に似てる(笑)。電車で寝るときこうやって寝るし(指2本で顔を支えて寝るポーズ)。


新井:背が高いから、浅く座ると顔に手が伸びないんだよ!(笑)


高崎:あと、自分の弱いところを隠すのも似てますね。違うところは、桐ノ院には完璧さがあるけど、新井くんにはない!


新井:ただの悪口じゃねーか(笑)。翔太は弱い部分を出しやすいところ、あと頑固なところが悠季と似てるかな。それから、劇中のちょっとすねた顔が素っぽくて、ガチなのかなと思いました。悠季と似てないところは、あそこまで受け身ではないところ。こいつ、しつこいんですよ(笑)。撮影中もよく芝居について言い合いしてたね。


高崎:これの前(ミュージカル「テニスの王子様」のとき)もバトったね〜。

──恋愛観に関してはいかかでしょう? 役柄と似ているところはありますか?

新井:自分自身もわがままで、自分の想いを貫き通したいタイプなので似ているかも。SかMかで言うとSです!(笑)


高崎:僕はモテなくて、好きになってもらうと僕も相手を好きになっちゃうタイプなのですが、僕が好きになる頃には相手が飽きてて、結局追いかけちゃうんです。

ベッドシーンの後に涙が止まらなくて、ずっと泣いてました(高崎)
──役作りはどのようにされたのでしょうか?

新井:元々ボクシングをやっていて体は鍛えていたのですが、ベッドシーンやシャワーシーンもあったので、上半身・下半身に筋肉をつけるのと、腹筋を維持するよう心掛けました。


高崎:僕は、役が決まってから筋トレを辞め、筋肉を落としました。肌も白く保つように心掛けましたね。あとは、カバンの持ち方やマフラーの巻き方とかも研究して。


新井:ベッドシーンで脱がしやすいマフラーの巻き方とか考えたんだよね。1回やったときにマフラーを外そうとしたら首をしめちゃってこれはヤバいと思って。

高崎翔太

──ベッドシーンの話題が出ましたが、挑戦してみていかがでしたか?

新井:相手が翔太で、知ってる人だったので気持ち的にもすごく楽でした。


高崎:台本のト書きも細かく書いてはなくて、好きにやっちゃって、みたいな感じだったんですよ。ただ、抵抗して殴るとこはちゃんと殴りました(笑)


新井:こいつひどいんですよ〜。「殴るのうまいから大丈夫」って言ってたけど、耳に当たって超痛かったです(笑)

──ベッドシーンで特に印象深いエピソードはありますか?

高崎:ベッドシーンの後に涙が止まらなくて、ずっと泣いてました。好きな女の子を取られた相手に犯されてっていう(悠季の)気持ちの流れを作ったら、泣き止まなかったです。

BLが苦手だという人も、勇気を出して見てください!(高崎)
──本作の、ここは注目してほしい!という見どころを教えてください。

高崎:普通の女の子を好きな普通の男の子・悠季が、どうエンディングに向かっていくのかを見てほしい。ちゃんとした人間ドラマになってます!


新井:初挑戦したBLシーンと、オーケストラが成長していく様を見てもらいたいです。

新井裕介

──原作ファンの方へ、自信のあるシーンはありますか?

新井:立ち姿と、タクトを振る姿です。


高崎:僕はヴァイオリンをかまえた瞬間です。


新井:翔太は「この角度どう? やっぱり違う角度の方が綺麗に見えるかな?」とかめっちゃ聞いてきましたね。

──最後に、メッセージをお願いします。

高崎:BLという作風が苦手な方もいると思いますが、本作は金田監督がポップに仕上げて下さいました。BLが苦手だという人も、勇気を出して見てみたら楽しめるのではないかと思います。あと、この作品は原作が大人気でファンの方もたくさんいると思いますが、監督や共演者の方々と協力して研究して作ったので、原作ファンの方もぜひぜひ見てほしいです!


新井:原作ファンの方からも好きになってもらえる映画だと思ってます。人間模様や成長、いろいろなものを含めて楽しんでもらえる作品だと思いますので、ぜひ見に来てください!

新井裕介
新井裕介
あらい・ゆうすけ

1985年10月23日生まれ、埼玉県出身。07年からモデル活動を開始し、09年にミュージカル「テニスの王子様」5代目青学・乾貞治役で舞台デビュー。現在、舞台、テレビ、CMなど幅広く活躍している。

高崎翔太
高崎翔太
たかさき・しょうた

1988年9月21日生まれ、新潟県出身。08年にミュージカル「テニスの王子様」でデビュー。約2年に渡り、青学5代目・菊丸英二役として活動し、11年は出演舞台10本に、映画『ピンクの仕事』『タクミくんシリーズ あの、晴れた青空』などにも出演。本作が、自身初の主演映画となる。

高崎翔太
富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター
202年3月3日より渋谷シアターイメージフォーラムにて公開
[監督]金田敬 [原作]秋月こお [出演]高崎翔太、新井裕介、岩田さゆり、林明寛、馬場良馬、NAOTO、木下ほうか、宮川一朗太、徳井優、国広富之 [DATA]2012年/日本/ビデオプランニング/83分
(C) 2012秋月こお/角川書店・富士見二丁目交響楽団シリーズ製作委員