1987年9月8日生まれ、東京都出身。10歳で芸能界デビューしたのち、人気シリーズ『3年B組金八先生』(01年)などに出演し、着実にキャリアを積む。ヒット作『スウィングガールズ』(04年)出演後、2005年には連続テレビ小説『ファイト』でヒロインを演じ、さらなる人気を獲得。情報バラエティ番組『王様のブランチ』ではメインキャスターを務めて、活躍の場を広げる。近年の出演作は、『ピーチガール』(17年)や『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』(18年)など。
少女マンガとしては異例のシリーズ累計1,000万部を突破し、連載開始以来10年にわたり愛され続けてきた小畑友紀原作の同名人気作を前後篇2部作で映画化した『僕等がいた』。生田斗真扮する矢野と吉高由里子演じる七美の高校生時代の出会いを描いた前篇と、それから5年後の運命を描いた後篇からなるラブストーリーは切なさとときめきを併せ持つ感動作に仕上がっている。
本作で矢野と七美の同級生で、矢野の死んだ元恋人の妹という物語の鍵となる人物を演じたのが本仮屋ユイカだ。陰のある複雑な女の子を巧みに演じてみせた彼女が、深く入り込んだという役への思いと作品の見どころについて語った。
本仮屋:今回の出演が決定してから読みました。発売されている15巻を一気に読んだんですけど、面白かったです! 私は第8巻までの高校時代が特に気に入っていて、相手のことが好きで好きでたまらないのに意地を張ったりぶつかったりしている主人公たちがとってもかわいかったです。
原作はたくさんの人に愛されていて確立された世界観があって、私もその純粋さに感動したので、作品の世界を体現したいと強く思いました。
本仮屋:原作よりも先に台本を読んだのですが、なんでこんなキツいことを言うんだろうって思っちゃいました。矢野と七美のラブストーリーがメインなので2人に感情移入しちゃって、なんで有里は2人のジャマするの!?って(笑)。ハッピーエンドの逆を行くような、障害になる役をやるのは初めてだったし、私が出演オファーされたこと自体が意外でした。
本仮屋:台本のあと原作を読むと、さらに有里のキャラが描きこまれていてそこから入っていきました。有里は暗くて話しかけづらいので、周りのみんなは有里のことを特別視するけど、矢野だけはほかの友だちと同じように接してくれて、自分の存在を認めてくれたっていう思いから有里は矢野に惹かれていくんです。
有里は矢野のことを自分が一番理解していて、自分が一番彼のことを好きだっていう自信があるから、あれだけ矢野に拒絶されても追い続けることができるんだと思います。演じているときには私は有里っていう役を大好きになって、私自身だと思って演技していました。
本仮屋:ずいぶん入り込んでいたと思います。撮影が終わって時間が経ってから録音上の問題などでアフレコ作業があったんですが、スクリーンのなかの有里は自分が思った動きと違う動きをしていて。まったく別人格になっているのでセリフのタイミングを合わせるのが難しかったくらいです(笑)。
演じているときは有里自身になってセリフや行動も全部理解できたので、みんなが有里のことを嫌なヤツと言うことのほうが理解できませんでした。でも、試写を見ると、有里がすっごい嫌なヤツでびっくりしました! 試写を見てあんなにへこんだのは初めてです(笑)。仲のいい友だちに私自身がこんなに嫌なヤツだったんだって思われないかなって心配になっちゃいました。
本仮屋:北海道ロケで楽しかったのですが、ごはんに誘われても今日はお部屋で……って断ることが多かったです。生田さんも吉高さんもとっても魅力的な方たちなので、逆にみんなのことを好きになっちゃいけないって思いました。好きになってしまうと役柄上であってもどうしてもその人たちのことを困らせたり傷つけたりしたくないって思ってしまうから。
でも、おしゃべりしたりして楽しかったです。どういう歌が好きかって話したときに私はMr.Childrenさんが好きって話をしたんですが、今回主題歌を提供してくださって勝手に縁を感じちゃいました! 共演者の方たちとも、とっても素敵な歌だよね〜って盛り上がりました。
本仮屋:矢野っていうキャラクターに会ったのが有里役をやるって決まってからだったので、矢野しか考えられなかったんですけど……試写を見たときに竹内くんって素敵だなって思いました。彼みたいな人に優しく支えてほしいです。
本仮屋:うーん……七美のように愛を与えるマリア様みたいな人って憧れるけど、どっちかっていうと求めるタイプかな。でも、やっぱり恋愛って相手ありきの話だと思うので、難しい。分からないです。
本仮屋:信じたいですね。この作品のテーマは、人生歩いて行くなかで困難やすれ違いがあっても見失わないで1人の人を純粋に愛し続けるってことだと思います。絶対なんて言葉はないけど、どこかに絶対はあると信じたいっていうのがこの作品で描かれる恋愛のベースになっていて、私も信じたいです。
今、恋愛をしている人は今の気持ちを大事にしてほしいです。私は恋愛に限らず、おばあちゃんになったときの思い出の宝箱を、今いっぱい詰められるといいなといつも思ってます。辛くなったときも、孫に話して聞かせるんだと思って乗り切ってます(笑)
本仮屋:芸能人の方で一番最初に好きになったのが東山紀之さんなんです。もう夢中で大好きになりました。ただ、大学のときに宝塚の舞台を見たら、男性役の方にときめいてしまって。どうやら王子様タイプに弱いみたいです(笑)。生田さんも王子様タイプで、白いカーディガンを颯爽と着ていても嫌味なくぴったり似合ってて、「本当に王子様みたいだね」って言うと、ニコッとして「ありがとう」って! さわやかすぎて言葉も出ないぐらいでした(笑)
本仮屋:運命の人に出会って、その人を信じて好きでい続けることの大切さを感じてほしいです。相手を信じるピュアな気持ちっていうのはきっと体験したことのある方はいるだろうし、憧れている方もいると思います。
この作品はそんな自分の片割れを探している2人が青春時代を経て、最後にどういう選択をするかっていうところまで描かれているのでぜひ最後まで見てほしいです。私にとっても、新しいチャレンジがたくさんできて、すごく思い入れのある作品になりました。
ヘアメイク:神谷友子
スタイリスト:寄森久美子
(photo:持木大助 text:入江奈々)
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