1985年3月26日生まれ、イギリスのロンドン出身。舞台俳優の父と劇作家の母を持ち、7歳でテレビに初出演、9歳で映画デビューを果たす。1999年に『スター・ウォーズ エピソード 1/ファントム・メナス』で、ナタリー・ポートマン演じるアミダラ王女の影武者を演じて注目される。『ベッカムに恋して』(02年)を経て、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03年)のヒロインを演じ、一躍スターに。『ラブ・アクチュアリー』(03年)、『プライドと偏見』(05年)、『つぐない』(07年)、『わたしを離さないで』(10年)、『はじまりのうた』(13年)、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(14年)、『コレット』(18年)など数多くの話題作に出演している。
1組の夫婦を主軸に4人の男女の交差する思いを描いた『恋と愛の測り方』。キーラ・ナイトレイと『アバター』のサム・ワーシントンが夫婦役を演じたラブストーリーだ。
ナイトレイが演じるのは、夫と同僚の仲を疑う一方、昔の恋人との再会に胸をときめかす妻・ジョアンナ。幸せな生活を送りながらも心が揺れ動く女性の役を好演した彼女に話を聞いた。
ナイトレイ:夫が他の女性に惹かれているかもしれないという不安を抱えているときに、元カレからの電話を受け、彼とお酒を飲みに行ってしまう。彼女をとがめるのは簡単だけど、みんな彼女を気に入るはずよ。なぜなら彼女の行動が理解できるから。特にジョアンナに感情移入してしまうのは、彼女がたくさんの弱さを持っているところね。純真とまでは思わないけれど、十分魅力的だわ。
ナイトレイ:素晴らしいと思ったわ。登場人物たちに深く感情移入してしまうの。どの人物に共感するかはそれぞれの経験によると思うけど。この映画は、誰が正しくて誰が悪いのか、誰の裏切りがひどいのか……白熱した議論を引き起こすはずよ。その部分に私は惹かれたの。友だちにも「読んで」って頼んだくらい。そして、(友人たちと)熱のこもったディスカッションをしちゃったわ。表面的には冷静なのに心の中では熱くなる脚本を読めるのはめったにないので、最高だったわ。
ナイトレイ:それぞれのキャラクターを完全に理解していたから、難しいとは思わなかったわ。彼らの間に起きることは、かなり自然なことだと思えたから。
撮影中は、友人たちに会う度にこんな質問をしたわ。「どっちが一番の裏切り者だと思う? 彼女の感情的な浮気と、彼の肉体的な浮気は、どっちが非難されるべきだと思う?」って。それで分かったことは、性別で意見が違うってこと。
私はジョアンナの気持ちを理解していたわ。彼女の行動は、あるレベルで裏切り行為だと思うわ。もちろんいけないことだけど、でも、その特別な時間がすごく刺激的で楽しいの。天使と悪魔の顔を持ち合わせているの。
ナイトレイ:観客を不安定な状態にさせるストーリーなので、撮影中は作品のできあがりがどうなるか、とても気になったわ。
ジョアンナは夫の元にとどまるの? それとも去るの?
──分からないわ。最後に私たちが話したのは、2人の関係はより強いものとなって、自分たちに起きたことについて、今後一切話すことはないってこと。それで上手くいくはずだけど、撮影中は「それはない」ってみんな言っていたわ。ジョアンナは元カレの元へ行き、絶対戻らないだろうって。
私が撮影の終わりに見つけた答えは、彼女はどちらの元へも行かないってこと。でも、他の人は別の見方をすると思うわ。いろんな見方があると思うの。ジョアンナに共感できると思った人もいたし、理解はできるけど賛成はできないって言った人もいた。彼女が憎たらしいって人もいたわ。いろんな意見が出てくるのが、この映画の強みだと思うわ。
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