1980年生まれ。01年にドラマ『ホニホニ』で女優デビュー。『1番街の奇跡』(07年)で注目を浴び、09年公開の『TSUNAMI−ツナミ−』でブレイク。『ハーモニー 心をつなぐ歌』(10年)で利川春史映画祭新人女優賞を受賞。
『ハロー!?ゴースト』チャ・テヒョン&カン・イェウォン&キム・ヨンタク監督インタビュー
抑えた笑いが印象的なヒットコメディの監督・キャストを直撃!
生きる希望を失い何度も自殺を図るものの死にきれない青年。ある日、4人の風変わりなゴーストに取り憑かれてしまった彼が、ゴーストたちを成仏させるために西走東奔する一方、恋にも落ちてしまう様子をコミカルに描いた『ハロー!?ゴースト』。
『猟奇的な彼女』などで知られる韓国を代表するコメディ俳優チャ・テヒョンが主演し韓国で大ヒット。ハリウッドリメイクも決まったこの“笑って泣ける”話題作について、テヒョン、そしてヒロインを演じたカン・イェウォン、キム・ヨンタク監督が語った。
テヒョン:コメディでありながら、とてもシナリオがよく練られていて内容が深かったから。俳優に依存するような内容の薄いコメディだと、ついオーバーな演技になりがちですが、今回はそういうことはありませんでした。
イェウォン:『シックス・センス』を超えるような終盤のオチがすごく衝撃的でした(笑)。シナリオの完成度が高かったのですが、一気に読んで、すぐに出演したい! この監督と映画を撮りたいと思いました。
テヒョン:まず、主人公が何度も自殺未遂して絶望している人物なので4、5キロ痩せました。そして今回はゴーストたちに憑依されるシーンもあるので1人5役に挑戦したわけですが、1人で担うには、役割があまりに大きかったですね。シナリオを読んだときは『CGで処理するんだろうな』と思っていたのですが、とんでもない(笑)! 特殊効果は何もなく、すべてを1人で表現しないといけなかったんです。ゴースト役の俳優さんたちの前でその人を真似る演技をするのは、とても恥ずかしかったですね。幸い皆さん、それぞれとても特徴があったので助かりました。
イェウォン:職場がホスピスという設定だったので、ホスピスに行って看護師さんたちに話を聞きました。ホスピスを経験した方の本も読みました。それから、父親に対する恨みという部分は、監督と一緒に具体化していきました。監督は簡単にOKを出すタイプの方ではなく、息づかいや視線、話し方、テンポなど細かい部分すべてに演出をつけてくれました。
ゴーストたちと一緒のシーンでは、彼らが目の前にいるのに見えないという設定の演技をしなければならなかったのですが、思ったより難しくはありませんでした。ただチャ・テヒョンさんだけを見て演技して、NGも出ませんでした。
監督:皆、口ではシナリオが大事だと言いますが、現場では監督の演出で進行していくので、(シナリオ作家は)剥奪感が大きいんです。今回、実際に監督してみて、シナリオの作業が一番大変だと思いました。
監督:海のシーンで、5月に撮影したので水温が低く、何度も撮り直しているうちに、チャ・テヒョンさんが悪寒がして倒れそうになったことがあります。でも、まだ撮影シーンが残っていたので、「撮れなかったら後悔しそうだ」と言ったら、テヒョンさんが「わかった」と震えながら言ってくれて。映画を見ると、彼が震えているのがわかります。
監督:全俳優が「やりにくい監督だ」と話していました。既存のコメディとは違った演出をしたので。テヒョンさんも、はじめはとても大変そうでした。普通の監督はもっと笑わせようとするのですが、私は抑えたんです。私はずっと、テヒョンさんはとても深みのある表情ができるのにコメディ路線ばかりでとても軽く見え、惜しいなぁと思っていたんです。だから、彼にはこの映画を通じて、一番シリアスな表情を見せてあげると約束しました。
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