1993年12月25日生まれ、愛知県名古屋市出身。2006年、第11回全日本国民的美少女コンテストでモデル部門賞、マルチメディア賞をダブル受賞。08年に『櫻の園 ─さくらのその─』で映画デビュー、09年に『オトメン(乙男)〜夏〜』でドラマデビュー。準主役を演じたドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』(11年)で注目を浴び、同年、ドラマ『アスコーマーチ〜明日香工業高校物語〜』で初主演を飾る。NHK大河ドラマ『平清盛』では常盤御前役に。主な出演作は映画『愛と誠』『るろうに剣心』『今日、恋をはじめます』(共に12年)、ドラマ『Wの悲劇』(12年)など。
シリーズ累計5700万部を突破した人気マンガを映画化した『るろうに剣心』。明治時代を舞台に、不殺(ころさず)の誓いをたて、決して人の命を奪わない元刺客・緋村剣心の姿を描いた作品だ。
凄腕の剣豪ながらも柔らかく優しい物腰の青年・剣心を演じるのは佐藤健。蒼井優をはじめ吉川晃司、江口洋介、香川照之ら演技派俳優たちが脇を固める。そんななかで、剣心に心惹かれていくヒロイン・薫を演じたのが武井咲。
父から受け継いだ道場を1人、健気に守る女性・薫。NHK大河ドラマ『平清盛』や異色ミュージカル映画『愛と誠』などでも魅力を発揮する武井に映画について話を聞いた。
武井:マンガやアニメでは、主にビジュアル面を参考にしましたが、(内面的には)台本からイメージをつかんでいきました。真っ直ぐで強くて、1人で道場を守っている。本当は寂しいんだけど、それを隠して一生懸命頑張っている健気な女の子。そこが愛おしくもありました。どんどん剣心に想いを寄せていくのですが、そんな自分の気持ちの変化にも気づいていないというか……(笑)。そういうところがかわいらしくて天真爛漫だとも思いました。
武井:「原作通りでなくていい」と言われました。むしろ、チーム全体に「原作を超えてやろう!」という勢いがありました。大友さんは具体的な演出というよりも、ちょっとした助言をくださる方で、その助言から、私が感じたり気づいたりしたことを表現するというスタイルで演じました。細かい指示を与えるのではなく、『るろうに剣心』の世界のなかで、(私が)薫として生きたらどう動くのか──それを「自由にやって見せてくれ」という方でした。ある意味、試されている感じでもあり、常に薫を感じながらお芝居することができました。
武井:これというポイントがあったわけではないと思うんですが、剣心の芯の強さや変わろうとしているところが、チラチラと垣間見えたとき、そこに惹かれていったんだと思います。単純に(見た目が)格好いいとかそういうことだけではなくて、変わりたいと努力している姿に惹かれていったんじゃないかなと。
もちろん、見た目も格好いいですよ! 現場では佐藤さんが剣心にしか見えなかったし、スタッフは常にメロメロでしたから。モニター前で、何度も格好いいシーンを見返していたり、「格好いい!」って本人に直接言ったりもしていました。殺陣のシーンはメチャメチャ格好いいですからね。
武井:恵は、自分に持っていないものを持っている女性ですよね。薫としてはイヤな存在だけど、それでも魅力的に見えてしまうというか……。女同士の嫉妬というものを、薫は自然と恵に対してもってしまうんです。そして、彼女に出会ったことで、薫は剣心への想いに気づくんです。恵の大人っぽさが羨ましくもありました。
演じている蒼井さんはとってもいい人で、大好きな女優さんなので、ご一緒させてもらえて本当に嬉しかったです。
武井:アクションシーンが1番の見どころだと思いますが、その間にはさまってくる薫と(剣の弟子)弥彦とのやりとりにも注目してもらえたら。2人が作り出す、ゆっくりとした癒やしのような時間があるからこそ、アクションシーンの迫力が増すと思うので。見応えたっぷりな映画なので、ぜひ劇場で見てほしいですね。
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