1977年4月2日生まれ、ドイツのハイデルベルク出身。01年、テレビシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』で注目され、『300〈スリーハンドレッド〉』(07年)で映画デビュー。『SHAME-シェイム-』(11年)でヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞。主な出演作は『イングロリアス・バスターズ』(09年)、『それでも夜は明ける』(13年)、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(11年)、『X-MEN: フューチャー&パスト』(14年)、『スティーブ・ジョブズ』(15年)、『X-MEN: アポカリプス』(16年)、『FRANK-フランク-』(15年)など。
精神分析の分野で多くの功績を残したジークムント・フロイトとカール・グスタフ・ユング。『危険なメソッド』は、師弟のような友情を育んだ2人の出会いから決別までを描いた人間ドラマだ。
監督はデヴィッド・クローネンバーグ。独自の視点で人間の暴力性に斬り込んだ『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(05年)、『イースタン・プロミス』(07年)などで高い評価を得る鬼才だ。
主人公ユングを演じるのはマイケル・ファスベンダー。実力派俳優として評価されていたファスベンダーだが、ハリウッド大作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11年)への出演で広く名が知られるように。また、衝撃作『SHAME −シェイム−』(11年)でセックス中毒の主人公を演じ話題を呼ぶ一方、ヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞するなど、実力派スターとして活躍中だ。ムビコレはそんな彼を直撃、『危険なメソッド』について語ってもらった。
ファスベンダー:彼は明確で、その指摘はとても正確なんだ。あまり多くの注意も与えないし、多くのテイクも撮らない。自分の望みがはっきりしているし、撮影中は彼の自信がセット全体に満ちているよ。
ファスベンダー:彼と共演するのは、とにかく喜びだった。彼の仕事は入念につなぎ合わされていて、常に的確だ。おまけにユーモアのセンスもあるから、共演するのはとても楽しかったよ。シリアスな題材の作品なので、これはとても大切だった。撮影の合間を陽気に過ごせるから、撮影にもリラックスして臨める。そうすることで、シーンのニュアンスがつかみやすくなるんだ。
ファスベンダー:彼女は最高に難しい役を演じている。彼女は様々な感情や精神状態をくぐり抜け、ずっと役を追求し続けていた。才能があるし、本当に共演しやすかったよ。
ファスベンダー:1902年から1913年頃、スイスのチューリッヒにあるブルクヘルツリ病院にいた時代を経て、チューリッヒ湖の東岸にあるキュスナハトの自宅で病院を始める頃の彼を演じている。
当時は、全員がひとかたまりとなって働くような時代だね。僕たちは今、まるで当然のように“内向的”“外向的”といった言葉を使っているけど、当時の人々はそんなことを考えもしないし、理解しようともしなかった。そんななかでユングは、自分の完全な可能性にアクセスする前に、個人としての自分を見つける必要があると考えていたんだ。
ファスベンダー:ユングはフロイトをとても尊敬していたけれど、彼はいつも二番手だし、フロイトの哲学で言えば、ユングは父親を殺して後を引き継ごうとする人間だ。
彼らもただの人間だし、欲望や嫉妬がある。そういったことがこの映画で描かれているんだ。彼らは優秀な人間だけど、当然、エゴがあり、そのことで自分たち自身を暴き出していく。もしユングとフロイトが、互いのすさまじいエゴを乗り越えていたら、おそらく僕らは心理学や人間の心について、もっと丸みのある考えに出会えたんじゃないかな。
ファスベンダー:彼女は初めて病院に来たときから精神的問題を抱えていた。でも、彼女はとても知的で、勇敢で、オープンだった。ユングはそこに驚き、“談話療法”を始めるんだ。これはフロイトから得た療法で、彼は彼女を、この談話療法のリトマス試験に使い始めるんだ。
談話療法に関して、ザビーナは反応が良くて熱意もあり、誠実でもある。彼女の誠実さと知性と強さ、そして美しさがユングを惹きつけ、不安定にさせたんだと思う。
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