1985年10月8日生まれ、東京都出身。4歳から芸能活動をはじめ、1995年にNHK子ども番組「天才てれびくん」のてれび戦士として人気を博すと、テレビドラマなどで活躍する一方、2016年に解散した小池徹平とのユニット「WaT」で歌手活動を行う。その後は俳優活動のかたわら、バラエティや情報番組のコメンテイターなどでレギュラーとして活躍するなど、マルチな才能を発揮している。
誰もが幼い頃に一度は手にした不朽の名作童話「ジャックと豆の木」をモチーフに、映画『X-メン』シリーズ(00年〜11年)のブライアン・シンガー監督が想像をはるかに超えた体感型3Dアドベンチャー超大作へと生まれ変わらせ、大ヒット公開中の『ジャックと天空の巨人』。
驚愕の3D映像が楽しめる大冒険物語の日本語吹き替え版で、主人公ジャックとイザベル姫の声を演じたのが俳優ウエンツ瑛士と平愛梨だ。吹き替え声優は約1年ぶりとなるウエンツと、初めて吹替え声優の仕事に挑んだ平が、アフレコ時の苦労話や、お互いの印象、恋愛観などを語った。
ウエンツ:アフレコをやらせてもらうのは約1年ぶりでしたが、それまでがアニメだったり、ヴァンパイアだったりと個性的な役だったので、特徴のない普通の人間をどのように演じようかなって思いました。
平:私は急にお話をいただいて、しかもはじめの声のお仕事でとても重要な役。スケジュールも厳しくて不安でパニックになったことを覚えていますね(笑)。
ウエンツ:収録は一緒じゃなくて、愛梨がすでに7割ぐらいセリフを入れているところから、僕は始めたんですね。そのときに、スタッフさんから「愛梨さんすごい素敵ですよ」って聞いていたんですよ。でも(平は)初めてだし、そんなことないだろうって思っていたら、なかなか上手で、プレッシャーがかかりました。
平:ファンタジーはジャックそのものでしたね。あ、私はウエンツさんのことファンタジーって呼んでいるんです。ご了承ください(笑)。ジャック自身のキャラクターとか声とかもすんなり入ってきましたし、しゃべっている俳優さん(ニコラス・ホルト)と口のあわせかたもぴったりだし、凄いなあって思いました。
平:私が育った環境がイザベルと似ていたんですよ。うちも両親が厳しくて、地元にいるころは、男性と付き合ったりしたら絶対ダメだっていう感じで……。自分の意思で何かをするというより、親の言うことを聞いて人生を送ってきたので、多分イザベルもそんな感じだろうなって思って演じました。あとは、私はいつもテンションが高いほうなので、王女様らしく少し抑え気味にしようって心掛けました。
ウエンツ:子どもに、物語を読み聞かせるシーンがあるのですが、そこは苦労しました。監督さんやスタッフさん、そして僕の見解がみんな違っていて……。演じていた役者さんの顔の表情や声と、実際に心に思っていることが裏腹になるという手法もあるじゃないですか? だから表面上で分かる解釈じゃないかもしれないって、いろんなパターンを撮りました。誰かの意見が正解という感じにならなかったので……。今までこういう苦労はしたことがなかったので印象に残っていますね。
平:そっかぁ、そんな風に考えていたんだね。私は苦労したなとか辛いなって思ったことは一切なかったですね(笑)。気がついたら公開を迎えていました。
ウエンツ:それ言うなら『気がついたら収録が終わってた』じゃない?
平:あ、間違えた。気がついたら収録が終わっていました(笑)。「品が良い感じで」とか「王女様っぽく、Sっぽく」とかアドバイスをいただくままにやっていましたし、絶叫したりするシーンも、映像を見ていると迫力があるので、自然と体まで動いてジェットコースターに乗っているような感覚になれました。心底ギャーとかワーとか言ってましたね(笑)。
ウエンツ:いま着ている緑の衣装かな。これはなかなかの冒険ですよ。着れませんよ、これだけの緑(笑)。
平:本当、ウエンツ瑛士さんって、こういう衣装も着こなしてしまうファンタスティックな感じがありますよね(笑)。私は「母の言うことは絶対だ」という28年間を生きてきてしまったので、今は「自分はこうしたい!」っていう意思を貫きたいという気持ちが年々強くなってきています。だから去年から一人暮らしを始めて、母に内緒ごとを作っていきたいなって企んでるんです。これから冒険したいです。
平:いまの私だったら、ジャックと冒険に出たいなって思います。と言っても、どこかで見つけられてしまうんだろうなって思う気持ちと、それを期待してしまう自分がいることも否定できないのですが……。でもやっぱりそういう人がいたら、冒険したいですね。連れて行って欲しい!
ウエンツ:良い回答じゃないかもしれませんが、徹底的に根回ししますね(笑)。毎日「お父さんお元気ですか?」とか言って、お菓子とか持っていって……。「今日も来たのか!」とか言われつつ、それを1年ぐらい続けますね。僕は、ひとつのことを手に入れるためだったら、別のことはどうなってもいいっていう考えが出来ないんです。とにかく全員が幸せにならないとって思ってしまうんです。だから、徹底的な根回しですね(笑)。
平:円満結婚型だ!
ウエンツ:誰でも円満結婚型を望んでるんじゃないの?
平:電撃結婚とか凄い憧れますよ!
ウエンツ:親が認めないって言っても?
平:自分の意思で決めたいって思いますね。でも、なんだかんだ言って、兄弟とか多いので、みんなの意見聞いて、あれはダメだとか言われたら、諦めちゃうかも。
平:収録前のご挨拶ですね。楽屋にコンコンというのがいかに大切かということをバラエティ番組に出させていただいて知りました。
ウエンツ:仕事とかお金じゃなくて、本番の挨拶が大事?
平:そうですね、人間関係……。
ウエンツ:僕は自分の意思を尊重することですね。これまであまり自分の意思って持ってなくて、言われるがままに過ごしてきたことが多かったのですが、自分の意思を大切にし始めてから、物事の動きが変わってきたので。大切なことだと感じています。
ウエンツ:何だろう、仕事だとパッと思い浮かばないな。
平:(ウエンツは)ギターも弾くし、歌も上手いし……色々やっているからね。私はダンスをやりたいです。いま体力が有り余っているんです。健康診断でも足腰が強いからダンスをやりなさいって言われるぐらい(笑)。スニーカーを履いてヒップホップ(ダンス)とかやりたいですね。
(text&photo=磯部正和)
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