1972年8月30日生まれ、カリフォルニア州出身。モデルを経て『マスク』(94年)のヒロインに大抜擢され映画デビュー。『ベスト・フレンズ・ウェディング』(97年)では明るくフレンドリーなお嬢様役で好演し、注目を浴びる。『普通じゃない』(97年)、『メリーに首ったけ』(98年)などに主演しコメディエンヌとしての才能を発揮、『チャーリーズ・エンジェル』(00年)で更なる人気を獲得。09年にはハリウッド・ウォーク・オブ・フェームの星を授与される。その他の主な作品は『シュレック』シリーズ(01年〜10年/声の出演)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02年)、『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』(03年)『恋愛だけじゃダメかしら?』(12年)など。
一癖も二癖もある美術好きの大富豪から15億円を奪い取る贋作詐欺を企てた美術学芸員と、その相棒となったカウガール。『モネ・ゲーム』は、何も共通点のない迷コンビの失敗続きの大勝負を描いた上質コメディだ。
生真面目すぎてどこか抜けている学芸員を、『英国王のスピーチ』(10年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞したコリン・ファースが演じ、開けっぴろげで天然キャラなカウガールを、名コメディエンヌのキャメロン・ディアスが演じている。
印象派の巨匠モネの幻の名画を巡る一攫千金のゲーム。絶妙な間合いで笑いをもたらしてくれる2人に話を聞いた。
ディアス:彼らは脚本を執筆したけど、当初から監督するつもりではなかった。それでも、彼らの書いたセリフを喋れるなんて特別なことだったわ。コーエン兄弟の脚本にはリズムがあるの、完璧なタイミングと素晴らしいリズムがあって、ミュージカルのようね。言葉をひとつ抜かすことは方程式から数字をひとつ抜くのと同じだから、ひとつもおろそかにできない。そんなことをしたら結果が違ってしまい、脚本は台無しだわ。
ファース:いいや、この作品で初めて顔を合わせたんだ。でも、キャメロンが参加した時点で、僕はもうすでにこの作品に愛着がわいていた。僕にとって、カウガールを演じる女優は彼女しかいなかった。コメディで素晴らしい才能を発揮していたから、僕はキャメロンを推薦した。彼女の間の取り方は非の打ちどころがない。それは誰にも負けない才能だよ。
ディアス:マイケル・ホフマン監督と話し合ってから、オスカー授賞式の夜にコリンと会ったの。本作が製作されることになって、コリンと共演することにワクワクしていたわ。そして、コリンがオスカーを受賞した。素晴らしいことだけど、本当のことを言うと少し怖気づいたわ。だって、オスカーを受賞した名優と共演することになったんですもの。
──本作は、マイケル・ケインとシャーリー・マクレーンが共演した傑作コメディ『泥棒貴族』(66年)を、コーエン兄弟が装いも新たに生まれ変わらせた作品ですが、コメディに出演するうえで重要視することはありますか?
ファース:まずは優れた脚本だね。意外にも、コメディにはシリアスな問題が生じるんだ。それも、神経がおかしくなるほどね。ヒューマンドラマを演じる方が簡単だと言ってもいいくらいだ。たいていの人が同感するんじゃないかな。昔、誰かが「死ぬのは簡単だがコメディは難しい」と言ったけど、まさにその通り。それに、コメディは称賛されないんだ。コメディ作品がアカデミー賞作品賞を受賞することはめったにない。そのくせコメディには高度な技術が必要だ。綱渡りのように危険で、1ミリでも踏み外せば落ちてしまう。ドラマよりもはるかに大変だよ。
ディアス:コメディには様々なタイプのものがあって、この映画は、ファレリー兄弟が監督し私が出演したコメディ『メリーに首ったけ』とはかなり違うわ。でも、それぞれに独自のタイミング、独自のリズムがある。そして、すべてのコメディには優れた脚本、目指す方向性が明確な監督、息の合った俳優たちのコラボレーションが必要不可欠なの。信頼関係も大切ね。そうやってこの作品が出来上がったの。コメディは、どんなコメディであれ、コラボレーションなのよ。
ディアス:あのシーンを初めて見たときは、本当におかしかった。みんなが笑っていたわ。
ファース:でも、僕はちっともおかしくなかったね。
ディアス:鏡にチラッと映った自分の姿を見て笑ってたじゃない。
ファース:そうだよ。自分だと気づかなくて笑ったんだ。現場では、僕自身が笑いの元だったんだ。
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