初めてこの脚本を読んだときはぶっ飛んだよ
ロス市警パトロール警官たちの、死と隣り合わせの日常と警官同士の友情を描いたポリスアクション『エンド・オブ・ウォッチ』。昨年9月に全米公開されるや、興行収入1位の大ヒットを記録した作品だ。警官やギャングたちが手にするデジカムや、パトカー内に搭載されたダッシュボード・カメラなどでとらえられた生々しい映像が、迫力あるリアリティを醸し出す。
ロサンゼルスにある重犯罪多発地区サウス・セントラルを舞台に、とりわけ危険な地区を担当する白人とメキシコ系警官の凄腕コンビの姿が描き出されるが、コンビの片割れである白人警官テイラーを演じているのがジェイク・ギレンホールだ。
『ブロークバック・マウンテン』（05年）で高い評価を受けた若き演技派に、本作について話しを聞いた。
『エンド・オブ・ウォッチ』
(C) 2012 SOLE PRODUCTIONS, LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
──映画のストーリーについて教えてください。
ギレンホール：テイラーたちは外に出て、実際にサウス・セントラルで発生する事件と向き合う。そして、ある日メキシコのギャングに支配されている家に入ってしまう。最初は気付かないけど、やがて事実を暴いていくんだ。それは何かの間違いだったり、偶然からだったり、ただのプライドからだったりするけれど、何度か同じ家に行くようになって人身売買や麻薬売買の秘密を知るんだ。それでギャングから狙われるようになるんだ。
──リアリティに満ちた作品ですが、オファーを受けたときの感想は？
ギレンホール：初めてこの脚本を読んだときはぶっ飛んだよ。でも、それはこの映画がアクション満載の警察モノで、凄まじい激しさと素晴らしいストーリーテリングがあることだけが理由ではなく、映画に描かれている絆や、主人公2人の対話、そしてこの2人がいなければこの映画は成り立たなかったという事実からきている。つまり、彼らの友情、愛、お互いへの犠牲のことだ。
僕たちはほんの少しでも誰かの人生を変えるきっかけを与えたいと思っている
『エンド・オブ・ウォッチ』
(C) 2012 SOLE PRODUCTIONS, LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
──相棒のメキシコ系警官ザヴァラを演じたマイケル・ペーニャと共演した感想は？
ギレンホール：彼が現場に入ってきて台本を一緒に読み始めたその瞬間から、彼は、今まで一緒に仕事をした俳優のなかでもっとも驚くべき俳優の1人だと感じたよ。とても陽気で、そして誰も経験したことのないような笑いを提供してくれる素晴らしい人だよ。
──恋人のジャネットを演じたアナ・ケンドリックとの共演は？
ギレンホール：アナ・ケンドリックは自然体でカリスマ性があるから、突然入ってきても僕たち3人をうまく扱うことが出来るんだ。彼女は並はずれた女性なんだ。僕たちは映画を作りながらとても良い時間を過ごしたよ。それに、あらゆる状況が待ち受けている真っ只中で、ロマンスがあったことはいい気分転換になったよ。
──最後に、本作の見どころを教えてください。
『エンド・オブ・ウォッチ』
(C) 2012 SOLE PRODUCTIONS, LLC AND HEDGE FUND FILM PARTNERS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
ギレンホール：僕はこの映画に対して本当に誇りを持っている。そして、人々がこの映画を見てくれることに、とてもワクワクしている。この映画はポリス映画として歴史に残るだろうし、個人的にも僕の人生を変えた映画だった。パトカーのなかで僕とマイクが経験したことを、見た人がなんらかの形で感じ取ってくれればいいと思う。この映画は僕の人生、そしてマイクの人生を変えた。僕たちは結果的にほんの少しでも誰かの人生を変えるきっかけを与えたいと思っている。そして、日常的に警察官たちが何をしているか、彼らの関係、彼らがお互いにどれくらい想い合っているかを経験することは、それだけで見る価値のあるものだ。
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