1998年4月9日生まれ、アメリカのジョージア州出身。姉は女優のダコタ・ファニング。2歳8ヵ月のときにダコタの出演作『アイ・アム・サム』(01年)で、ダコタが演じた役の幼少期を演じスクリーンデビュー。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞に輝いたソフィア・コッポラ監督作『SOMEWHWRE』(10年)に出演し注目を浴びる。『マレフィセント』(14年)でオーロラ姫役を演じ世界的人気を博す。また、『となりのトトロ』の英語吹き替え版の声優もつとめている(主人公の妹・メイ役)。その他の主な出演作は『SUPER8/スーパーエイト』(11年)、『Virginia/ヴァージニア』(11年)、『ネオン・デーモン』(16年)、『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』(17年)など。
美しく独創的な映像美で人々を魅了し続けてきたイギリス人女性監督、サリー・ポッター。その最新作『ジンジャーの朝 さよならわたしが愛した世界』で彼女が取り上げたのは、2人の少女の揺れ動く心情。思春期独特の不安と葛藤、友情をみずみずしく描いていく。
舞台となるのは、米ソ冷戦に突入し核の危機や社会不安に揺れる1960年代のロンドン。生まれたときからずっと一緒だった親友のジンジャーとローザが成長し、次第にそれぞれの道を歩き出す様子を、エル・ファニングとアリス・イングラートが繊細に演じている。
自由奔放な親友・ローザについていけず詩作にふける少女・ジンジャーを演じたファニングが映画について語った。
──『オルランド』(92年)、『タンゴ・レッスン』(97年)、『耳に残るは君の歌声』(02年)など美しく大胆な作品作りで知られるサリー・ポッターが監督ですが、お仕事をした感想は? また、出演の経緯についても教えてください。
ファニング:出演の経緯については、まず脚本が届いたんです。そして、サリーに会ってオーディションを受けました。当時はまだ12歳だったので、16〜17歳の設定のジンジャーの役には若すぎると思われるのでは、と心配でした。それに加え、イギリス英語のアクセントでのオーディションだったので、なおさら緊張しました。でも、サリーと私はすぐに仲良くなり、その後も何度か会って話をしました。そして、その翌年には撮影がスタートしたんです。
サリーは本当に最高の女性。この脚本は彼女にとってすごくパーソナルなもので、長年温めてきた企画でした。サリーは60年代に青春時代を過ごしたので、もちろんキューバのミサイル危機も体験しています。そんななかで少女が大人になろうとする映画なので、監督が女性でありサリーであることもとても助かりました。私とアリスはサリーにたくさん質問し、彼女がシーンについてや、実際のご自分の体験談を話してくれるのがとても役に立ちました。面白いと思ったのは、当時も今も、女の子は女の子で、そんなに違いはないということです。
ファニング:当時の反対運動で訴えられていたことが、現在の反原発運動でも訴えられています。若い人々がこういった運動に参加することは大切だと思います。自分の信念を見つけて、それに従って行動することは良いことだと思うのです。目的のために立ち上がることは素晴らしいことだと思います。いつか、誰かに声が届くはずなので。
ファニング:これが初めてのキスシーンでした(笑)。撮ったのは撮影最後の日で、「どうしよう!?」と思いました。相手役の男の子は素敵で優しかったです(笑)。
ファニング:あまりしません。姉は今ニューヨークで大学に通っているので、私は家でひとりぼっちなんです。今までずっと一緒だったので不思議な感じです。姉が帰省するときはあまり映画の話はしないんです。お互いの脚本も読まないので、完成した映画を見に行くときはお互いにサプライズで、それが気に入っています。姉とはいつか一緒に映画に出演してみたいですね。友だちの役を演じてみたりするのは楽しいと思います。
ファニング:オープンな気持ちで映画館に行っていただきたいと思います。そして、最後に少しでも希望を感じてもらえると嬉しいです。そして、この映画の「許し」というテーマが伝わればと思います。気に入っていただけると良いのですが。
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