1970年11月6日生まれ、アメリカのテキサス州出身。14歳のときに『エクスプロラーズ』(85年)で映画デビュー。以降『いまを生きる』(89年)、『生きてこそ』(93年)、『リアリティ・バイツ』(94年)、『恋人までの距離(ディスタンス)』(95年)、『ガタカ』(97年)、『ハムレット』(00年)などに出演。『チェルシーホテル』(01年)では監督デビューし、同年『トレーニング デイ』でアカデミー助演男優賞候補に。その他『ビフォア・サンセット』(兼脚本/04年)、『ロード・オブ・ウォー』(05年)、『痛いほどきみが好きなのに』(兼原作/脚本/監督/06年)、『その土曜日、7時58分』(07年)、『フッテージ』(12年)、『ビフォア・ミッドナイト』(兼脚本/13年)などに出演。
『ビフォア・ミッドナイト』イーサン・ホーク&ジュリー・デルピー インタビュー
若々しさと円熟味のバランスが絶妙! 人気シリーズで3度目の共演
18年前、列車のなかで出会ったアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)の、ウィーンで芽生えたひとときの“恋”を描いた『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)』(95年)。それから9年後、パリで再会した2人を描いた『ビフォア・サンセット』(04年)。そんな2人の、さらに9年後を描いたのがギリシャを舞台にした『ビフォア・ミッドナイト』だ。
ロマンチックな出会いと再会を経て結ばれ、子どもにも恵まれたジェシーとセリーヌ。バカンスで訪れたギリシャで直面してしまった“危機”を、2人はどう乗り越えるのか?“おとぎ話のその先”を描いた本作について、主演のホークとデルピーが語った。
デルピー:人は誰しも変わるものよ。進化し、成長しながらね。でも、同じ人であることには変わりないと思う。このシリーズのなかでも同じようなセリフが出てきたわ。「人の芯の部分は変わらない」とか、そんな感じのね。違ったかしら? どの作品だった? 1作目、それとも2作目?
ホーク:よく分からないけど、何が変わるかって、自分を取り巻く環境だね。自分自身が変わるというよりも、変化の度合いははるかに大きい。
責任も変わるし、社会に期待されることも変わるし、自分が自分自身に求めることも変わる。若い頃は特に顕著に現れるね。僕はこの作品について、とても誇らしく感じることがある。こう言うと誤解を受けそうだが、年を重ねることが魅力的に見えるのさ。ジェシーとセリーヌは、2人が初めて列車で出会った頃と比べて、より面白味のある人間になっている。そういったことが、僕はすごくうれしい。
デルピー:2人はそれぞれ別の恋愛観を持っていたんだけど、私が思うに、セリーヌはジェシーより少し理想を追いかけるタイプだった。でも彼女は、今も別の形で理想主義的であり続けている。分かるかしら。セリーヌは恋愛観とは違う部分でだけど、今も変わらず夢見がちというわけ。つまり彼女のすべてが変わったわけではないのよ。2人は成長したけれど、それでも人の芯の部分は変わらないものだと思うわ。
ホーク:僕らとキャラクターの関係性はとても独特なものだと思う。というのも、僕たち自身がキャラクターのセリフを書いているからね。だけど……ジュリー自身がセリーヌであり、僕がジェシーである、というような考え方は誤解だよ。なぜって、監督のリチャードも関わっているからさ。彼自身もキャラクター作りに参加しセリーヌとジェシーというキャラクターの一部になっている。僕たちはお互いに影響し合っているのさ。
デルピー:それについては、2作目でより深く考えさせられたわ。私たちが書いた1作目(注:2人の名前が脚本にクレジットされたのは2作目から)の撮影が終わって、それを見た人がどう感じるかとかは話していたけど、2人がこの先どんなふうになるのかには関心が薄かった。1作目は20代前半だった2人が、2作目では30代前半になっている。セリーヌは特定の何かに打ち込んでいて、そんな彼女を描くのには少し骨が折れたわ。
セリーヌは、いろいろな部分で私とはかなり違う考え方を持ってる。そんななかでも、事実と同じ部分もあるのは面白いわよね。私たちは世代が近いし、もちろん今はお互い子どもだっている。だけど子どもがいたり、他に共通点があったりしても、何か確実に違う面があると思うの。そうじゃなきゃ、ただのドキュメンタリーになる。この作品は、完全なフィクションなんだもの。
デルピー:どうかしら。今は分からないわ。
ホーク:僕はやると確信しているよ。というのも、これは今や僕のライフワークだからね。やりたくないなんて思ったら驚きだよ。だけど、このシリーズをやっていてなぜこんなにも楽しいかというと、やらされている感がまったくなかったからだ。
デルピー:9年に1度しか、アイデアは浮かばないけどね。
ホーク:1番の収穫は、仲間と一緒にいられることだね。
デルピー:そうね。リンクレイター監督とあなた、そして私ね。
ホーク:僕たち3人が何かを創り出すという過程は、すごく独特なところがある。他では経験したことがないような感じで、本当にユニークなんだ。僕たちがコントロールできないような何かが起きるのさ。この3作すべてと関わった時間は、僕の人生のなかで、ものすごく強烈なものだった。
デルピー:この作品では、ときに脚本を書くことが痛みや苦しみを伴う作業だったってことは言えるわね。だけど、そんななかでも私たちの関係は本当に素晴らしく、クリエイティブで、そしてやっぱり独特なものなの。移りゆく時代というのも、少なくとも私にとっては、訴えかけてくるものがあるわ。個人的にはね。
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