1999年3月29日生まれ、千葉県出身。2011年、アイドルユニットの私立恵比寿中学に加入、“出席番号”は10番、イメージカラーはオレンジ。2012年、私立恵比寿中学の「仮契約のシンデレラ」でメジャーデビューを果たす。映画『偉大なる、しゅららぼん』などに出演し、本作が映画初主演となる。
独特な作風が人気の作家・万城目学(まきめ・まなぶ)の原作を映画化した『偉大なる、しゅららぼん』。琵琶湖周辺を舞台に“不思議な力”を持つ日出一族と、棗(なつめ)一族の争いを、万城目作品ならではの奇怪で個性的なキャラクターたちを通して痛快に描いたエンターテインメント作品。
そんな本作で、日出家の跡取り息子・淡十郎(濱田岳)のライバル棗広海(渡辺大)の妹・潮音(しおね)を演じたのがアイドルグループ・私立恵比寿中学で活躍中の柏木ひなただ。普段はアイドルとして活動している柏木が、女優という仕事や初演技の感想、今後の目標などを語った。
柏木:まさか自分が映画館の大きなスクリーンに映し出されることがあるなんて思っていなかったので、最初は全然想像ができませんでした。台本を読んで、私の役がおとなしい感じの女の子で、自分とは正反対の性格だったので、ちゃんとできるのかなって緊張しましたけれど、撮影は楽しく臨めました。
柏木:琵琶湖で約2週間ぐらいの撮影でした。ただ、私は通いだったので、実際の時間にすると、もっと短かったかもしれません。岡田(将生)さんは、私が入る前のエビ中(私立恵比寿中学)の子と仕事をしたことがあったみたいで、その話をしてくれました。兄妹の役だった渡辺大さんは、一緒にいる時間が長かったので、色々な話をたくさんしてくれましたし、深田(恭子)さんは私が4月から高校生になるので、高校ってどんな感じかの話をしてくれました。みなさんとても優しかったです。
柏木:そうなんです! 映画は昨年の4月頃の撮影だったのですが、3ヵ月後ぐらいにはバッサリと切ってしまったんです。本当はもっと前に切りたいって言っていたのですが、マネージャーさんに止められていて。よく考えたら『偉大なる、しゅららぼん』の撮影があったので、切ったらまずかったんですよね。元々エビ中のときはツインテールにしていることが多かったので、ファンの方が見たら、劇中のおろしている髪型も新鮮に思ってくれるかもしれません。
柏木:特には……何となく切っちゃいました(笑)。でもファンの方が「ツインテールも好きだったけど、ショートの方が好き!」って温かい言葉を掛けてくださるので、切ってよかったなって思っています。
柏木:最初、私が映画に出ることをメンバーは知らなかったみたいなのですが、私がレッスンを何回かお休みしたときに、マネージャーさんが「ひなたは映画の撮影があってレッスンを休んでいるんです」って言ってくれたんです。その後レッスンに戻ったら「おめでとう」とか「絶対見に行くね」って言葉を掛けてもらえてとても嬉しかったです。
柏木:小さい頃から歌うのが好きで、ダンスも習っていたので、歌って踊れる人になりたいという夢があったんです。それで私立恵比寿中学というのがあって、そこに入ってアイドルやって……。そんななかで、女優という仕事もいつかやってみたいと思っていたので、今回、こういう経験ができたのはすごく嬉しかったです。
柏木:今回の潮音という役は、あまりセリフがなく、感情を表情だけで表現することが多かったのですが、今度は、普段の私のようにはっちゃけた感じの役をやってみたいですね。
柏木:騒いでいますね(笑)。マネージャーさんに「うるさい!」って怒られることもたくさんあります。だから今回の役をやったときに、普段からもっと落ち着いていればよかったなって思っちゃいました。
柏木:人を浮かせて遊んでみたいです。慌てて「ワァー」ってなって慌てているところを見てみたい(笑)。あとは瞬間移動できる力。
柏木:苦手です……。寝坊してもすぐに学校に着くことができるから瞬間移動はいいですね。遠征先とかだと、ちゃんと朝も起きられるんですけれど、家だと安心しすぎちゃうのか、すごい深い眠りについてしまうんです。いつも電話の子機でお母さんに起こしてもらうんですけど、それでも起きられないので、最終的には部屋に来て叩き起こされたり……。目覚ましの音が私の耳に聞こえないんですよ(笑)。
柏木:中学校生活が地味だったんです(笑)。高校生って電車に乗って通学してくる人がいたりと大人な感じがするので、学校帰りに友だちと一緒に寄り道をしてみたいですね。でも高校生になっても中学生に間違われてしまうんだろうけど……。普通に女の子の友だちをいっぱい作って、楽しい高校生活を送りたいです。
柏木:常に一生懸命で、何事にもチャレンジしていく人は格好いいなって思いますし、友だち思いの心のきれいな人は美しいなって感じます。自分もそうなれるように頑張りたいですね。
柏木:笑いあり感動ありと色々な感情がいっぱい沸いてくる映画です。エビ中で見せている姿とは違い、シリアスでおとなしい感じの私が見られますし、今と違って髪の毛が長いので「そっちの方が好きだった!」という方は、何回も見て、その姿を目に焼き付けていただきたいです。
(text&photo磯部正和/hair making飛田 卓司〈kind inc.〉/stylist向井 朋子〈SMOOCH〉)
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