『劇場版 零〜ゼロ〜』中条あやみ&森川葵インタビュー

「Seventeen」人気モデルが精神的ホラーに挑む!

#中条あやみ#森川葵

グダグダにならないいい関係で撮影に臨めた(森川)

累計130万本を超える大人気ホラーゲーム「零〜zero〜」をモチーフに実写映画化された『劇場版 零〜ゼロ〜』。本作で「女の子だけにかかる呪い」の伝説に翻弄される女子高生を演じたのが、女性ファッション誌「Seventeen」専属モデルの中条あやみと森川葵だ。

映画初出演にして初主演をつとめた中条と、物語のストーリーテラーとして重要な役割を担った森川に、撮影の思い出や2人のプライベートな話を聞いた。

──中条さんは映画初出演が、主演という大役でしたが、撮影はいかがでしたか?

中条:私が演じたアヤは、学園の憧れでクールビューティーという役柄でしたが、私自身が全然クールビューティーじゃないので、演じるのは難しかったです。序盤はほとんどセリフがないので(感情を表現するのも)大変でした。でも、階段から落ちるシーンや、森川さんとのキスシーン、ワイヤーアクションとか水に潜るシーンなど、たくさん初めての経験をさせていただき、撮影は毎日楽しかったです。

──森川さんは、色々な作品に出演されていますね。ただ、今回のようにストーリーを動かしていく役はあまり経験がないと思いますが。

森川:私が演じたミチは、作品のなかで物語を進めていく役柄でした。私が何か行動をしないと話は進まないんだということを頭で考えながら、ミチという役を演じました。普段、自分から自発的に行動するタイプではないので、台本の流れはあったのですが、その部分は難しかったです。

──物語中盤からお2人が絡むシーンが多くなっていきます。モデルの仕事では同じ現場を何度も経験されていると思いますが、映画の撮影現場でのそれぞれの印象は?
森川葵

中条:モデルとしては(森川は)先輩で、撮影時に会ったら「先輩〜お久しぶりです!」って感じ。とてもよく可愛がってくれる方なのですが、今回の作品では同じ学校のクラスメイトで親密な演技もあったので、先輩という意識の壁を超えて積極的に仲良くなろうと心掛けていました。演技面では、色々な作品で経験を積まれているのでとても勉強になりましたし、格好いいな、うらやましいなって思っていました。

森川:積極的に仲良くしようと努力していたんだね。そんな壁があったんだ……。

中条:仲はいいと思っています! でもやっぱりちょっと別じゃないですか?

森川:あーちょっと距離があったんだなって(笑)。いつも「もりり〜ん」って寄ってきてくれるので「いい子だな、可愛いな」ってずっと思っていたんですけれど、そんな風に(距離があるなんて)思っていたなんて……(笑)。でも冗談抜きで元々仲良しだったので、いまさらこの作品のために距離を近づける必要もないし、仲が良くてもやるところはちゃんとやるグダグダにならない関係は分かっていたので、いい距離感で作品には臨めました。

──森川さんは「もりりん」って呼ばれているんですね。中条さんのことはどう呼んでいるのですか?

森川:ポーです。ぽやっとしているから(笑)。

中条:私のラストネームがポーリンなんです(中条は父がイギリス人で母が日本人)。だからみんなにポーって呼ばれています。

可愛らしい女の子を見たらキュンってしちゃう(中条)
中条あやみ

──もりりん、ポーの仲のお2人ですが、劇中での2人のキスシーンは衝撃的でした。

森川:私も完成した映画を見たのですが、男と女のキスとは違う気分と言うか、不思議な気持ちで見ちゃいました。

中条:そうですね(笑)。

──どちらかが男性の立場で……という話はしたのですが?

森川:そういう意識はなく、ミチとアヤという女の子同士という気持ちでキスをしました。

──劇中にも出てきますが、女性が女性に憧れるという気持ちは理解できますか?

中条森川:できます!

中条:わたしは綺麗な人をみたら憧れますし、可愛らしい女の子を見たらキュンってしちゃいます。女の子ってそういう壁が元々ない気がするので、自然な感情なんだと思います。

──でも、女性同士が集まると意外と怖かったりしますよね?

中条:そういうシーン、映画にもありましたね(笑)。私は平和主義者なのでそういう輪には入らず、なるべく関わらないようにします。

森川:仲が良いときの距離が近い分、嫌になったときの気持ちも強いですよね。もうそうなったら気にしないことが1番かもしれませんね(笑)。

──「女の子だけにかかる呪い」がテーマの作品ですが、昔から信じていたおまじないなどはありますか?
森川葵(左)と中条あやみ(右)

中条:小学校の頃は、消しゴムに好きな人の名前を書いて使い切ったら願いが叶うみたいなのをやっていました。

森川:私はそういうの信じないんですよね(笑)。部屋にお札とかが貼られていたりすると、信じるというか怖くなっちゃいますけれど。

──作品の見どころを。

中条:ホラー作品で怖いのですが、映像や雰囲気などがとても美しいので、その部分を楽しんでいただけたら嬉しいです。

森川:この映画はフィルムで撮っているのでフィルムならではの映像の質感が楽しめると思います。ミステリー調のストーリーもぜひ楽しんでほしいです。

(text&photo 磯部正和/hair making 山科美佳(MARVEE))

中条あやみ
中条あやみ
なかじょう・あやみ

1997年2月4日生まれ。大阪府出身。父はイギリス人で、母は日本人。11年に女性ファッション誌「Seventeen」の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」にてグランプリを獲得。翌12年からモデルとして活動を開始する。同年、TBS系列の連続ドラマ『黒の女教師』で女優デビュー。本作でスクリーンデビューを果たすと共に初主演をつとめる。

森川葵
森川葵
もりかわ・あおい

1995年6月17日生まれ、愛知県出身。2010年「Seventeen」のオーディション「ミスセブンティーン」でグランプリに選ばれてモデルデビューを果たす。2012年より女優として活動開始し、『転校生』(2012)、『渇き。』(2014)、『おんなのこきらい』(2015)、『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』(2016)など話題作に出演。また、歴代がブレイクして注目されるトークバラエティ番組「A−Studio』のアシスタントの8代目を務めた。公開待機作として『先生!、、、好きになってもいいですか?』がある。

森川葵
劇場版 零〜ゼロ〜
2014年9月26日より全国公開
[監督・脚本]安里麻里
[原作]大塚英志
[出演]中条あやみ、森川葵、小島藤子、美山加恋、山谷花純、萩原みのり、中村ゆり、浅香航大、中越典子、美保純
[DATA]2014年/日本/KADOKAWA

(C) 2014『劇場版 零〜ゼロ〜』製作委員会