1969年7月17日生まれ。大阪府出身。『日本黒社会 LEY LINES』(99年)など三池崇史監督作品などをきっかけにブレイク。日本人離れしたルックスと演技力を武器に、多数の作品に出演。演じてきた役柄は、ゲイバーのママ、クールなキャリア刑事、ローマ皇帝、猫と旅する剣豪、ナルシストの銀幕スターなど多彩。最近の出演作は、『羊の木』(18年)、『今夜、ロマンス劇場で』『去年の冬、きみと別れ』『億男』(共に18年)など。今後は9月30日よりスタートのNHK連続テレビ小説『スカーレット』への出演も控えている。
『ザ・レイド GOKUDO』松田龍平&遠藤憲一&北村一輝インタビュー
松田龍平・遠藤憲一、北村一輝がインドネシア流の壮絶アクションに尻込み!?
マフィア VS 潜入捜査官 VS ヤクザ──腐った組織を全滅させるために命懸けの作戦に身を捧げることとなった男の死闘を描いた『ザ・レイド GOKUDO』。松田龍平、遠藤憲一、北村一輝をはじめ、アジア各国から精鋭を結集させたクライムアクション大作だ。新人警官とギャングたちの壮絶な攻防戦を描き世界中で大ヒットを記録した、インドネシア発のノンストップアクション『ザ・レイド』(11年)の続編として作られた。
監督は、前作に引き続き鬼才ギャレス・エヴァンスがつとめ、主人公も、格闘技シラットの達人イコ・ウワイスが続投。前作で激戦を戦い抜いた新人警官が再び悪の世界に潜入する姿を描き出す。
この作品について、松田、遠藤、北村の3人に話を聞いた。
松田:主人公ラマを演じるイコ(・ウワイス)のアクションが役者の域を超えていて、共演できてすごくおもしろかったです。初めての海外作品でしたが、スタッフはみんな明るくて楽しい方が多かったので、僕もすごく楽しんで演じることができました。
遠藤:この話をもらってまず前作の『ザ・レイド』を見て、とにかく作品から溢れるパワーにびっくりしました。俺も初めての海外作品だったのですが、世界の人が自分を見てくれるチャンスになると思うので、これが何かの新しい出発になれば嬉しいです。これからどうなるかわからないけど、『ザ・レイド3』にも出れるかもしれないですから(笑)。
北村:前作が日本で公開されたときに見て、「とにかくすごい!」と思ったんです。だから、たまたまギャレス監督とプロデューサーのマヤに会えたときに、この続編に出演したいと伝えました。撮影現場は本当に楽しかったですね。日本では何十回もテストを繰り返してから本番を行うことが多く、そうするとみんながピリピリしてきます。でも、インドネシアのクルーはテストもなくどんどんカメラをまわして良いモノは全部使おうというやり方。そこには学ぶべきことが多いし、役者である僕らも楽しいのでテンションも上がりますよね。
松田:彼との仕事は初めてでしたし、僕は英語が上手い方ではないので考えを伝えることがすごく難しかったのですが、彼は僕の話そうとしていることを理解しようとしてくれているし、だからこそ僕ももっといいアイデアを考えて伝えたいと思えました。短い時間の撮影でしたけど、おもしろいことを考えて伝え合える関係性が築けたので楽しかったし、もっと長い時間をかけて一緒に仕事をしたいと思いました。
遠藤:集中するときと遊ぶとき、オンオフをパッパと切り替えるのがすごいですね。本当に映画が好きなんだなって感じました。これからもっと世界で活躍する優秀な監督になっていくと思います。
北村:多分、子どもがそのまま大きくなったんだろうなって方でした。ものすごい発想力の持ち主で、感覚、センスも素晴らしいですし、プロとしての技術はもちろん人を使うのが上手い人。一緒に芝居を作っていく上で、否定することなく良い方に導いてくれる、うまく乗っけてくれる人なので安心して仕事ができます。一言で言うと尊敬できる監督だと思います。
松田:本作のあんなスピーディーなアクションを見せられると難しいと思ってしまいますよね。この作品では女優もアクションにチャレンジしているんですが、彼女(ジュリー・エステル)はアクションは初めてなんですよね。でもキレがあってすごくかっこ良かったので、僕も練習したらできるようになるんじゃないかと思い始めました。実際に闘うわけじゃないので、アクションは純粋にやってみたい気持ちはあります。
遠藤:武道というか型があるものは難しいので、もっとラフなアクションか、刀でのアクション、それか怒り狂って暴れるようなバラバラな動きのアクションはいけるかな。シラットみたいに型のあるアクションはできないので(笑)。
北村:ノー!(笑)。半年くらい時間をくれれば……。いま簡単に発言するのはまずいな(笑)。でも、どこまで出来るかわからないけどやりたいとは思います。
松田:日系のヤクザ、インドネシアにいる日本のマフィアの役です。今回はそんなに出番が多いわけではなく、セリフも日本語だったのでそれほど大変さは感じず、楽しんで演じることができました。台本には英語を日本語に訳したセリフが載っていて、日本人の僕たちからすると不自然な言い回しもあったので、監督と話し合いをして良い形に直したりしました。僕たちの意見を聞いてくださる方なので、いろいろな話し合いを設けることが出来て良かったと思います。
遠藤:インドネシアで活動するヤクザの組長です。Vシネを撮影していた頃に日本のヤクザはたくさん演じましたが、海外の監督がそれをどう撮っていくのか楽しみでした。独特な雰囲気になったと思います。
北村:(遠藤憲一が演じる)ヤクザ組長・ゴトウの長年の相棒というか参謀というか、組長に近い存在として組を守り立てて、時に頭脳になり実行犯になり、殺し屋になる役です。
松田:やるとしたら『ザ・レイド3』かな(笑)。
遠藤:出たい! 今度は、インドネシアの怪しげな町並みでロケしたいです(笑)。でも次は『ザ・レイド3』でしょうね。俺の役も老人になってたりして(笑)。
北村:あと20〜30本くらい出たいですね(笑)。僕が参加した2作品(『KILLERS/キラーズ』と本作)のスタッフはとても雰囲気が良く、仕事をしていても楽しいし、居心地もいいし、チャンスやご縁があれば何本も出たいと思います。
松田:スタッフもアイデアを出し合いながら面白い映画を作ろうとしていますし、ギャレスも才能のある監督なので、みなさんに楽しんでいただける作品になったと思います。
遠藤:楽しんでもらえるのは間違いないと思うので、前作以上に日本のお客さんに見てほしいです。アメリカやインドネシアでは大ヒットしたそうなので、日本でもヒットしてほしいですね。それだけじゃなく、他の国にもどんどん配給が広がっていったらいいなと思います。
北村:何も考えずに見ていただきたいです。そうすればすごく興奮すること間違いないだろうし、何度も見たいと思うはずなので。少し考えながら見ると、「これはどうやって撮っているんだ!?」って疑問がたくさん浮かんでくる。そうすると何度も見たくなるのでそれも楽しみ方のひとつだと思いますが、まずは何も考えずに見るのが最高の楽しみ方だと思います。
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