1996年12月28日生まれ。2012年、第13回全日本国民的美少女コンテストにてグランプリに輝く。同年、同コンテストのファイナリスト21名(現在20名)で結成されたガールズユニット「次世代ユニット X21」のリーダーに就任。14年、『獣医さん、事件ですよ』にてドラマ初出演を果たし、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』では栄姫役に抜擢され注目を集める。同年、『ゆめはるか』にて映画初出演。ユニットとしての活動、女優業、CMなど、さらなる飛躍が期待されている。
陸上部で将来を期待されていながら脳腫瘍に侵された15歳の少女の成長を描いた映画『ゆめはるか』。主演は、2012年に全日本国民的美少女コンテストでグランプリに輝いた吉本実憂だ。
次世代ユニット「X21」のリーダーとしても活動しながら、ドラマ出演を経て、念願のスクリーンデビューを果たした吉本に、作品への意気込みや憧れの女優について話を聞いた。
吉本:撮影前に(実際に撮影を行った)病院に行きました。「感触で覚えたい」と思ったので、廊下の手すりを持ちながら歩いたり、その空間に慣れようとしました。
吉本:役柄上の両親のお芝居を見て学ぶことが多かったですね。山村さんとはご一緒させていただくシーンが多かったのですが、私が号泣するシーンでは自然に涙をすっとふいてくださったんです。たしかに親だったら子どもが泣いていたらそうするなあ、というのを感じました。
吉本:NGはあまりなかったです。でも、私が納得いかなかったところは監督も納得いっていなかったですし、その逆もあったので、そこはよく話をしました。
吉本:いろいろありました(笑)。主治医の先生とただすれ違ってちょっとした話をする、というシーンのとき、私的には納得いかなくて監督のもとにいって話をしたら、「もう1回やろうか」と。五藤監督は、俳優が好きなように1回やってみて、もし違う方向にいっていたらちゃんと修正をしてくださる監督でした。
吉本:最近ですね。お芝居を追求するのは楽しいことですし、“ど新人”ながらずっと続けていきたいと思ったので、やっぱり思ったことは言いたいですね。昔は自分の意見も何も言えなかったのですが、このお仕事を始めるときに「人一倍努力しよう」と決めたんです。
吉本:オーディションを受けたきっかけは、“人見知りをなおしたい”ということでした。ダメもとでしたが、グランプリをいただいて、お仕事をさせていただけるようになったのですが、お芝居のレッスンのときに面白いと感じて、それから好きになりました。今回、『ゆめはるか』に出演させていただいたことでもっと好きになりましたし、これから続けていけばもっともっと好きになっていくんだろうな、というのが自分でも想像できますね。
吉本:運動は好きです。部活は運動部ではなかったのですが、小学校3年生のときから福岡の伝統的な太鼓の「小倉祇園太鼓」を習っていたので、それが唯一の特技ですね。お祭りのときなどには、法被を着て、足袋をはいて、太鼓を叩きながら歩くんです。
吉本:はい。家に太鼓があればできるんですけど。でも、“マイばち”を持っているので、ときどきリフレッシュ法として“エア太鼓”はやっています(笑)。空間に向かって、1人で叩いています(笑)。
吉本:ファイナリストに選んでもらえたことにびっくりして、自分にできるかなあ、と不安でしたが、ステージに立つからには全力で取り組みたいとは思っていました。母が演歌好きなので、歌を教えてもらったりして審査につなげけていきました。
吉本:母の勧めで受けましたが、当時の私は極度の人見知りだったので、母もとにかくそれを治してほしかったみたいです。このままではどんな仕事もできないだろう、と。
吉本:治りました。当時も学校では問題なかったのですが、初対面の大人と話すのがすごい苦手で(笑)。でも、コンテストの審査員は大人ですし、しかもテレビで見たことのある方たちが目の前にずらりと並んでいて。そのときは「どうしよう」と思いましたが、練習の成果を見せたかったので頑張りました。
吉本:ないです(笑)。母や家族は「頑張れー」とは言ってくれますが……。例えば、警察官になった人に対して、私は警察官の詳しいことはわからないからアドバイスできませんので、母も「そういう感覚だ」と言っていましたね。
吉本:はい。
吉本:中谷美紀さんです。NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』でご一緒させていただいたのですが、きれいですし、女性のなかの女性というか、役を演じるときだけでなく、普段から歩き方や話し方などの所作が本当におしとやかなんです。私にも気さくに話しかけてくださいましたし。中谷さんがいらっしゃる現場では、中谷さんのほうからカメラマンさんやいろいろな方に話しかけているので、みなさん幸せそうな顔で撮影に臨んでいました。演技の面でもいろいろ学ばせていただきました。
吉本:はい。中谷さんからは女性の力強さを感じました。それは役からも、いつもの素の様子からも感じました。中谷さんが夫の官兵衛のことを話していて私が聞いているというシーンがあったのですが、言葉ひとつひとつが深くて、また力強くて、優しさもあって、いろいろなものを兼ねそろえている演技をされていました。本当にすごいなあ、って。そのときから憧れの方になりました。
吉本:最初は人見知りだったということもあって、みんなの前で発言できなかったんです。でも、時間を気にするようにしてからは、「時間だよ!」と言えるようになって、ちょっとずつ成長できたように思います。映画やドラマに出演させていただくうちに自分に厳しくなってきたこともあり、イベントなどでメンバーみんなが納得できたパフォーマンスであっても、私ひとりが納得できない場合にはそう言えるようにもなってきましたね。言葉で引っ張るというよりは、誰よりも努力して行動で示していきたいな、と思っています。
吉本:いろんな思いが含まれている映画で、人との絆、家族の支え、友達の支え、いろいろな支えがあって、病気と闘っている女の子が成長していく姿を伝えていける映画になっています。いろんな世代の方に見ていただいて、なにかひとつでも感じていただけることがあれば嬉しいな、と思います。ぜひ見てください!
(text&photo 秋山恵子)
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