1995年12月29日生まれ。秋田県出身。11年8月「乃木坂46」第1期生オーディションに合格してメンバー入り。翌12年には1stシングル「ぐるぐるカーテン」でCDデビューすると、5thシングル「君の名は希望」まで5作連続でセンターをつとめる。その後も「乃木坂46」の中心メンバーとして雑誌やバラエティー番組などで活躍する一方、15年には『コープスパーティー』で映画初主演、舞台『すべての犬は天国へ行く』に出演するなど女優としての活動も行っている。
「AKB48公式ライバル」として2011年に結成された「乃木坂46」。4年間の活動のなか、彼女たちのひたむきな姿勢は、多くのファンの共感を呼び、いまや人気や知名度は、AKB48グループとそん色がない大きな存在になっている。そんな彼女たちの素顔や、これまでのグループの軌跡に迫った映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』が7月に公開されると、各方面から多くの反響を呼んだ。
中でも結成以来、多くの曲でセンターをつとめ、グループの中心的存在である生駒里奈は、これまで本人の口から語られることがなかった自身の心の奥底の想いを吐露し話題になった。「もうしゃべることがない」というぐらい自身に向き合ったという生駒に、本作のBlu-ray&DVDが発売されるいま、改めて本作について語ってもらった。
生駒:私への見方が変わったという声をいただきました。テレビや初期のイメージが強かったのか、あまりなにも考えていないように思われていたみたいなんです。自分で言うのもなんですが、結構真面目に考えて行動しているんですよ(笑)。そういう部分が伝わったみたいで「全然イメージと違うんだね」って言っていただけました。
生駒:やっぱりもとのイメージが強く、その先入観を変えるように伝えるのは難しいですね。まあ、それも自分で作ってしまったイメージなので仕方ないですが、この映画でちゃんと自分の言いたいことは伝えられたので良かったです。
生駒:私は「乃木坂46」に入るために一人で上京してきているので、お母さんのありがたみは分かっていましたし、いつも「ありがとう」という言葉で伝えてはいたんです。でも、映画で自分の姿が映し出された映像にお母さんの言葉がのると、全然見え方が違いますね。改めて「ありがとう」って言いたくなりました。ちょっとずつでも恩返ししていきたいです。
生駒:その時期一人で過ごしていたので、反抗できなかったんです。でも怒るとお母さんは一番怖いので、反抗しようって気にはならないと思います(笑)。
生駒:素人からアイドルになったので、日々たくましくなっていかないとやっていけない。「乃木坂46」はデビューが恵まれていたぶん、気持ちもパフォーマンスもすぐにプロ意識をもたなければいけない状況だったんです。だから無意識に考え方も変わっていったんです。そんな中でも、私自身の出来事でいうと「AKB48」との兼任ですかね。
生駒:はじめて自分の意志で「やらなければいけないんだ。変わらないといけないんだ」って思った出来事でした。そこから考え方が柔軟になっていったし、積み重ねてきたものを解き放つことができましたね。
生駒:なかったですね。自分で決めたことなので、迷ってもしゃーないって感じで(笑)。2回目のバースデーライブ(「2ND YEAR BIRTHDAY LIVE」)のとき、自分の中ではすごく悔しくて、何か変われることがないかって探していたんです。そんな状況で兼任の話が来たので「受けよう」って思ったんです。
生駒:それほど大きく変わったということはないですが、前より自分に対しても「乃木坂46」に対しても客観的に見える範囲が広がった気がしますね。浮かれちゃいけないなって。冷静に自分の欠点をいっぱい探して、そこを補って長所は伸ばしていける人になりたいって思いは強くなりました。
生駒:責任感というよりは、性格的に浮かれるのが好きじゃないんです。ちょっと良かったからって自信を持つとスポーツでも勉強でもすぐに失敗しちゃうんです。だからあまり自信をつけない方がいい感じにいくということを発見してしまったんです(笑)。
生駒:もちろんありますし、うまくいくこともあります。でもそういうときでも、浮かれることなく客観的に自分を見つめている目はあります。それをなくしちゃったら、私はなにもできなくなっちゃいます。地に足ついていないとやっていけません。
生駒:「乃木坂46」の生駒里奈だからこそ、チャンスをいただけるんです。失敗したら「乃木坂46」の責任にもなってしまうのでヘマはできないなっていう気持ちがあります。自分のやったことがプラスになれば「乃木坂46」にもプラスになるし、いいものを作っていい結果を残さなければ……という気持ちは強いです。
生駒:演技って自分にはできないと思っていたのですが、チャンスを拒んでいたら失礼だと思いますし、チャレンジしていきたいです。最近、やっと楽しいなって思えるようにもなってきました。
生駒:悔し涙が多いですね。「本当に自分は何もできないな〜」って。もともと私はあまり前に立つのが好きじゃないんです。前に立たせていただいてこんなことをいうのは失礼かもしれませんが、どこのポジションでも自分が責任をもって一生懸命やるだけですから。
生駒:あまり特別なものであるとは意識していませんね。というか、意識すると苦しくなっちゃうので、そう思いたいのかもしれませんけどね……。
生駒:アイドルをやっている私たちは頑張っていますというのだけではなく、一人の人間として、女の子として、家族だったり周囲の友達への感謝の気持ちや、普段忘れかけている「当たり前のこと」を感じて生きているんだということを皆さんに分かっていただければ……。アイドルに興味ない人にもぜひ見ていただいて共感してもらえればと思っています。
(text&photo:磯部正和)
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