1945年7月26日生まれ。イギリス出身。舞台に出演後、『としごろ』(69年)で映画デビュー。『コックと泥棒、その妻と愛人』(89年)などを経て、シャーロット王妃を演じた『英国万歳!』(94年)で米アカデミー賞に初ノミネート、95年度カンヌ国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。エリザベス2世を演じた『クィーン』(06年)では、米アカデミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合(SAG)賞、BAFTA賞の最優秀主演女優賞を受賞。舞台でも活躍しており、トニー賞最優秀主演女優賞など数々の賞に輝いている。2003年、デイム爵位を受勲した。
2000年、82歳の女性マリアが、クリムトの名画「黄金のアデーレ」の返還を求めてオーストラリア政府を訴えた。この実話を元にした映画が『黄金のアデーレ 名画の帰還』。マリアの伯母アデーレを描いたこの肖像画は、第二次世界大戦中にナチスに略奪されたもので、正当な持ち主のところへ返してほしいというのだが……。
戦争がもたらした悲しみを背景にした本作で、上品かつパワフルでユーモアに富んだ主人公マリアを演じたのは、『クィーン』でアカデミー賞を受賞した名女優ヘレン・ミレン。彼女に本作の魅力を語ってもらった。
ミレン:驚くべきストーリーだと思ったのよ。本当にすばらしい物語だわ。
ミレン:この種の実話の場合、常に飛躍が必要になる。実際は10年の歳月の物語よ。それにこういった法廷物語は複雑な紆余曲折があって、ドラマ化するのは難しいものなの。でもこの映画の脚本は見事だったわ。
ミレン:彼女自身が見事なキャラクター、素晴らしい人だったのよ。生命力にあふれた面白い人で、人柄を調査したり、演じる対象としては本当にステキな人物だったわね。
ミレン:彼女はニューヨークタイムズで芸術作品の返還事業の再調査が行われることを読んだのよ。ナチスによって盗まれた、あるいは接収された芸術作品や工芸品に関する古いケースを再調査するとね。それが1980年代初頭、あるいは80年代半ばの話よ。
ミレン:彼女はウィーンに戻ることに関しては不承不承だった。戦時中、ストレスに満ちた厳しい状況で去った場所だし、別れた両親には二度と会うことができなかった。そんな苦しみに対峙することは相当、勇気の要ることだったのよ。でも彼女は勇気を振り絞り、ウィーンに戻った。とても困難なことで苦痛を伴う経験だったに違いないわ。
ミレン:人生で何かいいことをしてご褒美をもらえたに違いないと思ったわ。ライアン・レイノルズやダニエルと共演できるなんてね。2人ともすごく親切だし、何より映画制作や映画の演技について、驚くほど深い知識を持っているのよ。ものすごいプロ意識を感じたわね。尊敬を覚えるほどのプロ意識よ。そんな状況で仕事ができるのは、いつだって嬉しいことだわ。
ミレン:彼は驚くほど準備万端なのよ。それは監督に求められる特質の1つよ。他にもいろいろあるけどね。彼は入念に準備しているから、主題について知りつくしているの。
ミレン:過去に起きたこと、そして今も起きていることを思い出すことは重要よ。数日前、シリアから来た男性に会ったの。彼は「自分の家を捨て、故郷を去り、家族と別れ、家財道具をあきらめるしかなかった。自分の家族がどこにいるかも分からない」と言っていたわ。こういうことは今でも起きている。ある種の政治や信条が持つ危険性を常に思い出すことは、絶対的に重要なことだと思うわ。
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