1959年1月13日生まれ、京都府出身。俳優。1976年にレコードデビューし、50年代を代表するトップアイドルとなる。近年の主なテレビドラマ出演作は、「相棒」(2014/EX)。さらに、舞台「細雪」やミュージカル「南太平洋」などでも精力的に出演している。
2007年にスタートし、最高視聴率15.3%を誇るテレビ東京の旅バラエティ番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』。太川陽介と蛭子能収にマドンナ1人を加えた3人が、路線バスだけを乗り継いで、制限時間内に決められたゴールを目指すガチンコ旅は、今やお茶の間でも大人気となっている。
今回は、なんとテレビの枠を飛び越え、『ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE』と題して映画版が完成! しかも、初めての海外ロケとなる台湾を舞台に、繰り広げられることとなった。言葉も習慣も違う国で、ハプニング続出となった3泊4日の旅。息の合ったコンビネーションをみせる太川陽介と蛭子能収が、大爆笑に包まれながら旅の裏側について語ってくれた。
太川:打ち合わせ時間は、通常のテレビ番組と同じく5分だけで、スタートとゴールに2つ丸が付いている地図のコピーを渡されて終わりです(笑)。
太川:それは出発の1〜2ヵ月くらい前には聞いたと思います。
蛭子:あんまり日本と変わらなかったような気がしますね。
太川:覚えてないからね(笑)。台湾に行ったことと映画を撮ったことは覚えてる?
蛭子:いくらなんでも覚えてますよ(笑)! 台湾のことはよく覚えてるんですよ。ただ、宿泊で困ったことはないです。
太川:民宿に泊まるのが嫌で泣いてたじゃない(笑)!
蛭子:そうだっけ(笑)? ウソでしょ! 映画を昨日見たけど、そんなシーンなかったよ。
太川:ちゃんと見てないんでしょ!
太川:“致命傷”とも言えるくらいのことが起きたので、そういう意味では、今までで一番のハプニングだったと思います。台風のせいですよ。
蛭子:ほんとに、「台風が来なかったら、あの映画はどうなってたかな」と思いました(笑)。
太川:そういうことは思ってても、普通言わないんだよ(笑)!。
太川:笑顔じゃないですよ(笑)!
蛭子:ほんと、いつも怒られてるんですよ(笑)。
太川:僕だから怒る量があれで済んでるんですけど、普通の人だったら、もっと頻繁に怒りますよ。
蛭子:気づいたら口から出てるんですけど、一応「そんなことで怒るはずない」と思って喋ってるんですよ。だから、太川さんとは基準がちょっと違うんでしょうね(笑)。僕は「人間は何を喋っても自由だ」と思っているから、人には怒らないんですよ。言論の自由です(笑)!
太川:蛭子さんは、目で見たら、それがそのままところてんみたいに口から出てるんです(笑)。脳というフィルターを通さないんですよ。
蛭子:台湾の人たちはとにかくみんな優しかったです。1人に尋ねたら、周りの人が我先にと教えてくれるんですよ。
蛭子:まったく覚えてないです(笑)。僕は、その場その場で生きてるだけだから、先のことはあんまり考えてないの。
太川:ほんと、行き当たりばったりなんだから(笑)!
太川:台湾の人はすごく穏やかで、肩がちょっとぶつかってもすぐに謝るし、「あれなら街中でトラブルはないだろうな」と感じました。
蛭子:とにかくみんな親切でしたね。でも、どこの国も一緒かな?
太川:いやいや、そんなことないよ! 1人に聞いたら、みんな答えてくれるんだけど、みんな違うこと言うから、どれが正解なんだかわからないんですよ(笑)。
蛭子:台湾にはギャンブルがなかったですね。麻雀しそうなイメージあったんですけど、雀荘も見なかったし、ギャンブルのようなものを発見することができなかったですね。
太川:モグリでやってるパチンコ屋があったけど、違法だったから撮影できなかったんですよ。
太川:絶対ありえないよね(笑)。
蛭子:そうですね(笑)。
太川:お互いに携帯番号も知らなくて、この番組でしか会わないんですから。でも、密度の濃い時間を充分に過ごしているので、満腹感を感じているくらいです(笑)。
蛭子:バスがないところはタクシーに乗っていいというのは、ぜひやって欲しいかな。
太川:バスの待ち時間に観光に行くときくらいは、タクシーを使わせて欲しいですね。そこから観光地に行くのまでバスなんですよ。だから、それだけは許して欲しいですよね。
蛭子:そうそう! 観光が全然出来ないんですけど、せめて観光は行きたいですね! あと、スタッフは大きな車でついてきてるんだから、それに乗せてもらって、観光くらいしてもいいんじゃないですかね(笑)。
太川:外国に一回行っちゃったら、映画版で国内はありえないでしょうね。だから、きっと次も外国ですかね。
蛭子:じゃあ、ラスベガスで(笑)!
太川:ゴールはカジノで、スロットマシーンを回してるところがエンディングかな。
蛭子:そうそう、数字がぐるぐる回ってるところで終わるのがいいですよ。
蛭子:そうですね。でも、自分から好みとか言えないので、誰がいいとは言えないですけど、キレイな人よりお笑い系の面白い人がいいですね。キレイな人は遠慮してしまうし、僕の方には来ないで、結局は太川さんが奪ってしまうでしょ(笑)?
太川:そんなことないでしょ(笑)! 蛭子さんの方がモテてるでしょ! 今までのマドンナも「蛭子さんって楽しい」って言ってて、いつも人気じゃない!
蛭子:最初だけみんなそう言うけど、結局は太川さんが全部持っていくんですよ(笑)。バスの中で、2人でしっとりしちゃうから、僕は1人寂しく前の方の席に座って、「いいよいいよ」っていつも思ってるんですよ。
太川:そんな作り話して、何言ってるんですか(笑)! 僕はずっと地図見てるんじゃないの!
蛭子:そうですね(笑)。
蛭子:映画は、まあまあ良く出来てたんじゃないですかね(笑)。面白かったです。結局、僕たち主演がよかったんでしょうね(笑)。でも、ずっと太川さんが一人で動いてて、僕は何にもしないでついて行ってるだけでした。後半に転んだんですけど、それが僕の唯一の見どころです(笑)。まだそのときの膝が痛いんですけど、その痛みでずっと台湾のことを思い出します。
太川:これは、バス旅に関わっている人たちとファンのみなさんとのお祭りなので、ぜひみなさんも参加してください!
(text:志村昌美/photo:中村好伸)
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