1996年生まれ、福岡県出身。2014年、「劇団EXILEオーディション」に合格。翌15年に「劇団EXILE」に正式加入し、同劇団の公演「Tomorrow Never Dies やってこない明日はない」(15年)で初舞台を踏む。映画『HiGH&LOW』シリーズ(15-17年)では、山王連合のテッツ役を演じ、スピンオフ映画『DTC 湯けむり純情篇 from HiGH&LOW』(18年)では同役が主人公のひとりとなった。また16年には、映画『イタズラなKiss』で初主演を務め、以降、映画『恋と嘘』(17年)や、劇場版&ドラマ版『わたしに××しなさい!』(18年)などに出演。次々と話題作にメインキャストとして起用されている。来年1月には、劇団EXILE全メンバー出演舞台「勇者のために鐘は鳴る」が上演。キ」(2018年)など話題作の出演が続いている。7月からはレギュラー出演する連続ドラマ「べしゃり暮らし」(EX)の放送が控えている。
『イタズラなKiss THE MOVIE〜ハイスクール編〜』佐藤寛太×美沙玲奈インタビュー
人間扱いしてくれない!? 佐藤寛太の冷酷発言に「心が折れそう」と美沙玲奈
1990年に「別冊マーガレット」で連載が開始されてから26年。とてつもなくドジで落ちこぼれだけど、好きになった人を思う愛の深さとガッツでは誰にも負けないポジティブ女子・琴子と、社長御曹司で超絶イケメン、IQ200でスポーツ万能というドSな完璧男子・入江直樹。この2人が織りなすドタバタラブストーリー「イタズラなKiss」は日本のみならず、韓国・台湾でもドラマ化。世界レベルで高い支持を集めている。
そんな「イタズラなKiss」の初映画化作品となる『イタズラなKiss THE MOVIE〜ハイスクール編〜』がいよいよ公開。早くもシリーズ第2弾、第3弾の公開も決定するなど、話題の映画に主演する入江役の佐藤寛太(劇団EXILE)、琴子役の美沙玲奈に話を聞いた。
佐藤:うちの母が読んでいたマンガだったんです。まさかそんな少女マンガの主人公を演じさせていただくことになるとは思っていなかったので、僕自身すごくびっくりしています。
美沙:まわりの年上のお姉さん方に「イタKiss」の話をすると、「えっ? 私、好きなんだけど」とよく言われて。琴子役をやると伝えたらものすごく喜んでくれて。すごく合っていると思うし、楽しみにしているよと言ってもらえてうれしかったです。
美沙:やはり「イタKiss」自体がかなり実写化をされてきているので。過去の作品と比べられたりもあるでしょうし、プレッシャーはありましたね。琴子ちゃんというキャラクターは本当に愛されているので、どう演じようかとか。最初は本当にわたしでいいのかなとかすごく悩んだ時期もありました。
佐藤:スケジュールも過密だったし、セリフの量も多かったんで、最初は心配でした。僕は全然気にしないタイプなんですけど。
美沙:本当に初めてのことだらけで、一つずつ自分の中でかみ砕いてやっていこうと。それだけでハイスクール編は乗り越えた部分があります。そういった意味では入江君に支えてもらったなという気持ちはあります。わたしが元気がない時は差し入れをしてくれて気を使ってくれたし。そういうのはすごくうれしかったし、すごく感謝しています。
佐藤:やはり、「イタズラなKiss」という作品は日本だけでなく、アジアでも何度も映像化されている有名な作品なので、それと比べるなという方が無理だと思うんです。そういう意味では、入江直樹を演じることのプレッシャーの方が大きかった。今まで入江を演じた方ってみんな20歳を超えた方ばかりで。役者としての経験を積んでいますし、男としての成長した姿で高校生を演じることで、直樹の雰囲気を出していたと思うんです。そんな中、(撮影当時)19歳だった自分がどうやって直樹を演じたらいいのかと悩むこともありました。そういう意味では僕の方こそ、琴子たちに助けられた部分が多かったと思います。
美沙:2人のこの微妙な距離感を保つのにすごく苦戦したんですよ。普通に話してる分には仲はいい方なので。
佐藤:2人とも福岡出身で、しかも市内の中でも近いところの出身ということで、すごく親近感があります。普段、僕は結構しゃべる方なんですが、いざ撮影となると、最初は目も合わせず。冷たい言葉を浴びせて去っていくという……。
美沙:最初はそのギャップに戸惑いましたね。
佐藤:例えば現場でも、冷たくするシーンの前とかは、なるべく話さない方がいいのかなと思って勝手に距離を置いたりしてました。でも同郷という信頼感があったから、お互いに気を使うというのはあまりなかったです。
美沙:無理に話そうとしなくても、自然にいられましたね。
佐藤:そうかもしれないですね。
美沙:出てると思います。
佐藤:でも、シーズンを重ねるにつれて、だんだん直樹と琴子との距離感が近づいたような気がします。僕、本名は寛太というんですけど、それと同じくらいに役名の直樹と呼ばれることが多くなって。直樹と呼ばれることが自然になりましたね。(美沙のことも)琴子と呼んでいるし。
美沙:私は(佐藤を)入江君と呼んでいます。徐々に自然に演技に入れるようになったかなと思いますね。
佐藤:でも境界線があいまいになるのはすごくわかります。僕の中では、琴子はいつも明るいイメージだったりするんですけれども、(美沙は)意外に人見知りだったりして。(シーズンを重ねるごとに)キャストの方が増えていくんですけど、その人たちとの接し方を見て、そういえば人見知りだったんだなということを改めて思い出すんです。
美沙:琴子ちゃんは明るくて元気で、よくしゃべる子なんですけど、わたしは真逆で、普段は落ち着いて静かなタイプ。逆に佐藤君の方がすごいしゃべるし、よく動きます。
佐藤:なんかいつも直樹とか入江君と呼ばれているんで、佐藤君と呼ばれるのは久しぶりかも。なんだか変な感じですね(笑)。
美沙:特に「ハイスクール編」はヒドいですよね(笑)。本当に冷血で、人間じゃないんじゃないかと思ったくらい。
佐藤:監督からも、人と認識しないでくれくらいの感じで言われました。「もっと冷たく」とか、「琴子を見ないで」というような感じで。
美沙:まったく人として認識されない感じで。ヒドかった(笑)。全然目も合わせてくれないし、冷たいことしか言われないし、女の子からしたら心が折れそうになりますよね。女の子を振り回すタイプですよね。どんなに冷たく言われても、時々優しい言葉をかけてくるから嫌いになれないんですよ。本当は嫌いになった方が幸せだと思うんですけど。冷たくされたり、優しくされたり。振り回されちゃって。嫌いになれずに、むしろどんどん好きになっちゃっての繰り返しなんですよね。
美沙:直接、私に言われてるわけじゃないのに、私自身が言われるような気分になって、ヘコむこともありました。結構、目が本気だから、すごく心に突き刺さるというか。冷たいセリフが直球で来た時は、何度か泣きそうになりました(笑)。
(text&photo:壬生智裕)
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